たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。

スイスアルプス花紀行 NO.12 (グリンデルワルトへ移動、シルトホルン) 2013.07.29-30

2013-08-30 | 海外

NO.11の続きです。

 
7月29日

クールマイユールからグリンデルワルトへ



 
予報どおり朝から冷たい雨が降っているけど、
今日はイタリアのクールマイユールからスイスのグリンデルワルトへ大移動する日、
ハイキングの予定はないので問題なし!!

ただし、バスも含めた乗り換え回数が7回もあるので、無事に到着できるかちょっと心配

インターラーケン・オスト(Interlaken Ost)駅では、
ドイツの音大に留学中のOさんの長女Eちゃんと合流することになっているので、
果たしてうまく逢えるか緊張しながら、クールマイユールのホテルを後にする。

 Courmayeur ==Chamonix == Argentiere==Le Chatelard-Frontiere
== Martigny==Visp ==Spiez  ==Interlaken Ost=Grindelwald

まず、バスに乗り、一昨日と逆方向でモンブラントンネルを抜けてシャモニ・モンブラン駅に行くのだけれど、
バスはなかなか発車せず15分遅れでスタートした。
やれやれ、ホッとしたのもつかの間、
しばらく走ったトンネルの手前でUターン、何の説明もないまま(説明されても言葉が理解できないけれど…^^;)
車窓の風景が逆転した。突然、引き返すってどういうことなんだろう…

状況から判断すると、

バスを間違えて乗ったらしい若者(男性)が、運転手さんに助けを求めている様子だったので、
困り果てた彼の要望を聞きいれ、引き返しているみたいだ。
結局、乗車したクールマイユール(Courmayeur-P.le Monte Bianco)まで戻ってきた。
若者を降ろすと、「他にミラノ方面に行く方はいませんか?」と、のたまう。。。←多分、そんなことを言っていたはず^^;
彼はミラノ行きとシャモニ行きのバスを乗り間違えていたようだ。

その場で下車させるのではなく、
乗車したバス停まで送り届ける親切ぶり、ご立派です。恐れいりました!!

そして、その後は何事もなかったかのように再スタート!!

こんなこともあり、シャモニでの乗り継ぎに一時間ほどロスが出てしまったけれど、私たち急ぐ旅じゃなし、
今日中にグリンデルワルトに着けばいいので、気が楽である。

横殴りの冷たい雨が降りしきる中、バスから列車へ、列車からバスへと何度か乗り換えながら、
インターラーケン・オスト駅に到着、スイスのSBB(スイス国鉄)のダイヤは、ほぼ時刻通り運行されているし、
乗り換えの案内も旅行者にも分かりやく書かれているので、ほとんど迷うことはなかった。
4人の力を合わせればオバチャンでも何とかなるものだ。

無事Eちゃんと合流できて、まずはめでたしめでたし\^∇^/
グリンデルワルトはドイツ語圏なので、ドイツ語ができるEちゃんが加わったことは百人力である。


グリンデルワルトでは駅に近いHotel Central Wolter に三泊する予定、
しかし、4人部屋にエキストラベッドを入れて5人ともなるとやや窮屈なので、
Aさんが別のホテル(Hotel Alpina)に移ることにになった。

宿泊先のホテルからはスーパーも近いので買い物にも便利だった。







 7月30日

シルトホルンへ





<ベルナーオーバーラントの略図> 「るるぶ」より拝借しました。


別のホテルに泊まっているAさんとはグリンデルワルト駅に午前8時30分に待ち合わせ。
今日はシルトホルン展望台へ行き、景色を堪能した後、下りはハイキングの予定。


標高約2970mのシルトホルン展望台へ向けてGO!!



 


ツヴァイリュッチネン(Zweilutschinen) で乗り換え

ラウターブルンネン(Lauterbrunnen)から ミューレン(Mürren)へはロープウェイとケーブルカーで行く予定だったけれど
何らかのトラブルが発生したらしくロ-プウェイの駅の出入口は固く閉ざされていた。
   

  
あれれ、どうして閉まってるの??と、立ち尽くす人たちとワンコ。
そうそう、こちらではワンちゃんも人と一緒に乗ることができるんですよね~


という訳で、手段はバスしかないですね!



 ※2006年4月まではラウターブルンネン、ミューレン間はすべて山岳鉄道だったけれど、
地すべりのため廃線となったそうで、グリッチュアルプ(Grutschalp)駅までロープ ウェイに転換したのだそうです。
今でも線路の一部は残っているようですが、使われていません。
グリッチュアルプ(Grutschalp)駅からミューレン(Mürren)駅までは従来通りの山岳鉄道で、
一両の可愛い列車が走っているらしい。乗りたかったナ…




何だか訳がわからないまま流れに乗ってきたけれど、この図で少し理解できたかも…^^;



ラウターブルンネンのU字谷を見下ろす。

シュテッへルベルグ(Stechelberg) からギンメルヴァルド(Gimmmelwald)、さらに乗り換えてミューレン(Mürren)へ。

 



ミューレンでシルトホルン行きの片道チケットを購入しようとすると(下りはハイキングの予定)
売り場のお姉さんがドイツ語で懸命に話しかけてくる。
しかし…意味が理解できない。。。
ここで、ドイツ語が堪能なEちゃん登場!!
通訳してもらうと…
シルトホルンからビルクまでのトレイルは積雪のため閉鎖されているので片道チケットの販売はできないそうな…
そのため往復を買うように勧めていたのでした。
なるほど…
Eちゃんが居てくれて助かったわぁ~~アリガトです。

なので、仕方なく往復チケットを購入しロープウェイに乗り込む。



乗り換え乗り換えで、ふぅ~~疲れた!!
ミューレンから標高を上げていくと、いつの間にかスーッと暗い雲の中に突入、たちまち景色が見えなくなった。


ビルク(Birg)でまたまた乗り換えです。



シルトホルン展望台に到着!!気温は5℃、寒いです。

このような行程でやってきました。

グリンデルワルト(Grindelwald)=ツヴァイリュッチネン(Zweilutschinen)=
ラウターブルンネン(Lauterbrunnen)=<バス>=シュテッヘルベルク(Stechelberg)=
ギンメルヴァルト(Gimmelwald)= ミューレン(Mürren)=ビルク(Birg)= シルトホルン(Schilthorn) (2967m)




やっと上がってきたけれど、やっぱり雲が厚く、スッキリしませんね!
一瞬ユングフラウらしき山が見えてきたので、期待したけれどすぐに隠れてしまった!
本来なら雄大なの山々を前にうっとりため息ものだったことでしょう!
が、今日はなかなか雲が切れません!

 



昨日降り続いた雨は、標高の高いこの地では雪になり展望デッキも積雪していた。




ハイキングコースへの出口もロープで閉鎖されている。



⇓ 雪も解けかかっているのでこれくらいなら特に危険ではないと思うけれど
…ま、仕方ないですね!!



今後の行動は、とりあえずロープウェイでBirgまで行き、そこで考えましょう!


ビルク(Birg)

標高2677mのビルクに下りてくると、シルトホルン展望台に比べていくらか暖かく感じる。

ビルクからミューレンまでのコースタイムは2時間40分と書かれていますね!
のんびり下るにはちょうどよいタイムかもしれません。



ここでOさん親子とは別行動、久しぶりに会えた母と子ですから親子水入らずの時間を過ごしてもらいましょう!

ここから私たちは三人でのハイキングとなります。

さて、青空も見え隠れしていることだし、ボチボチ歩きましょうか・・・・



天気はころころ変わるけれど、概ね良い方向に向かっている模様。


【シルトホルンヒュッテを右手に見る。】


あらら、ガスが濃くなってきましたよ~~大丈夫かな…?



だんだん雲行きが怪しくなってきたけれど、トレイルははっきりしているので心配はいりません。



しかし、ハイカーの姿はほとんどない。


 
「ホントはあっちに三山が見えているはずなのよね…」と説明するAさん


幾重にも層になった岩の断面




そして、三角形のメンヒが姿を見せたかと思うと、あれよあれよという間に、お目当ての三山も登場!!


左から、アイガー、メンヒ、ユングフラウ、 新雪をまとったベルナーオーバーラントの三山が現れ、感激も一入!


素敵すぎて言葉にならない。


口笛なはなぜ~~遠くまで聞こえるの~~?と、口ずさみたくなるような風景に思わず笑みがこぼれる








Allmendhubel 5分、Mürren 35分、Blumental 10分の標識

5分先のアルメントフーベル(Allmendhubel) からケーブルカーでミューレンに降りることができるけど
ここは自分の足で下りましょう!

 


ブルーメンタール(Blumental)「花の谷」は夢の世界

 


ミューレン村の北の端に下りてきた。
午前中は運休だったけれど、もしかしたらラウターブルンネン・ミューレン山岳鉄道が開通しているかもしれないので、
駅に行ってみたけど、やっぱりダメでした。

南端にあるロープウェイ乗り場までプラプラ歩きながらミューレン村を散策。


冷たい湧き水が流れている。




ヤナギランが綺麗!


南端のミューレン駅 シュテッへルベルグ方面はここから乗ります。

ラウターブルンネンからは、往路とは別ルート、ヴェンゲン(Wengen)、クライネシャイデック(Kl.Scheidegg)を通る、
「ヴェンゲンアルプ鉄道」に乗ることをAさんが提案してくれたけれど、時間を調べたら厳しいようなので諦めた。

あとは同じルートを戻るだけ。

無事にグリンデルワルトに戻ってきました。

 






出会った花たち





ラナンクルス・グラキアリス Ranunculus glacialis (キンポウゲ科 キンポウゲ属)

↑ と ↓ は、ソックリだけれど別種で、識別のポイント葉の形です。
グラキアリスの葉は多肉質で深く三裂、アルペストリスは鋸歯のある概ね円形の葉は光沢がある。



ラナンクルス・アルペストリス Ranunculus alpestris (キンポウゲ科 キンポウゲ属)


トラスピ・ロトゥンディフォリウム Thlaspi rotundifolium (アブラナ科 グンバイナズナ属)


プリッツェラゴ・アルピナ Pritzelago alpina (アブラナ科 プリッツェラゴ属)

 




プリムラ・ファリノサ Primula farinosa (サクラソウ科 サクラソウ属)


 


ドロニクム・グランディフロフム Doronicum gradiflorum (キク科 ドロニクム属)

  


プリムラ・エラティオル Primula elatior (サクラソウ科 サクラソウ属)
和名:セイタカセイヨウサクラソウ




ビオラ・ルテア Viola lutea (スミレ科 スミレ属)
和名:サンシキスミレ(園芸用の三色すみれの原種)




ゲンティアナ・アカウリス Gentiana acaulis (リンドウ科 リンドウ属)
和名:チャボリンドウ



シレネ・ウルガリス Silene vulgaris (ナデシコ科 マンテマ属)




クレピス・アウレア Crepis aurea (キク科 フタマタタンポポ属)


ポテンティラ・アウレア Potentilla aurea (バラ科 キジムシロ属)
和名:ミヤマキンバイの近縁種


ポテンティラ・エレクタ Potentilla eracta (バラ科 キジムシロ属)
※花の径は約1センチと小さく、キジムシロの仲間としては4枚の花弁は珍しい。




ロサ・ペンドゥリナ Rosa pendulina (バラ科 バラ属)


ロサ・ペンドゥリナ? Rosa pendulina (バラ科 バラ属) 
※白花




ディアントゥス・カルトゥシアノルム Dianthus carthsianorum (ナデシコ科 ナデシコ属)


ペディクラリス・ツベロサ Pedicularis tuberosa (ゴマノハグサ科 シオガマギク属)




オトギリソウの仲間


 


エウフラシア・モンタナ Euphrasia montana (ゴマノハグサ科 コゴメグサ科)


 


クナウティア・ディプサキフォリア Knautia dipsacifolia (マツムシソウ科 クナウティア属)

 

グリンデルワルトに一か月滞在していた日本人女性のお話では、
お花は、3週間位前が最盛期だったようです。
でも、黄色のプリムラやスミレにも会えて楽しいハイキングができました。
どのハイキングコースを歩いてもハズレがないのがスイスの山です。
時間がいくらあっても足りません!!



明日はユングフラウヨッホと、アイガートレイルを歩きます。
 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スイスアルプス花紀行 NO.11... | トップ | スイスアルプス花紀行 NO.13... »

コメントを投稿

海外」カテゴリの最新記事