フレンチ・コネクション2
1975年/アメリカ
何もさせてもらえない主人公について
総合 100点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
第44回アカデミー賞において8部門でノミネートされ、作品賞、 監督賞、 主演男優賞、 脚色賞、編集賞の5部門を受賞してしまった前作の続編を撮るということは相当なプレッシャーがかかると想像できるが、監督を担ったジョン・フランケンハイマーは驚くべきことに、前作でやりたい放題だった主人公のポパイことジミー・ドイル刑事に徹底して何もさせないという演出を選んだ。
前作において麻薬密売組織の主犯のアラン・シャルニエを取り逃がしたドイルは、相棒であるバディ・ラソーを連れていくこともなく、何故か通訳も伴わずに単身でフランスのマルセイユに乗り込むまでは良かったが、4月1日という到着した日付が悪かったのか、いきなりフランス捜査当局の潜入スパイを犯人と間違えてしまい、格闘の末に相手を死なせてしまうという失態を犯してしまう。
外出中にシャルニエの一味に誘拐されたドイルは、捜査状況を聞き出そうと拉致監禁されるのであるが、着いたばかりのドイルは何も聞かされていないために知らなかった。知らないはずはないとヘロインを射たれて中毒にされたのであるが、知らないことには答えようがなかった。
どうやらフランス警察でも‘お荷物’扱いであるらしいドイルをこのまま殺すよりも、生かしたまま相手に返した方が捜査が混乱するのではないかと見くびられたことが幸いしてドイルは命だけは助かったのであるが、今度はヘロイン中毒者としてフランス当局に隔離管理されてしまう。
英語が話せるアンリ・バルテルミー警部を相手にメジャーリーグの話題で気を紛らわせようとしたものの、英語は話せてもアメリカ文化に関する知識に乏しいバルテルミーとは全く話が噛み合わずに、却ってイライラが募る有様である。
ようやくヘロインが体から抜けて元気を取り戻したドイルは仕返しをしてやろうと、自分が監禁されていたホテルを見つけ出して、火を放って全焼させたまでは良かったが、今度は相手から巨大な乾ドック内で水攻めにあう始末である。
ここまでドイルは本当に何もしていないのであるが、それはドイルだけではなく、本作を観ている観客にもストレスを感じさせる。その2時間近くに及ぶストレスの解消をドイルが足元から拳銃を取り出してからラスト十数秒で発散させてしまうジョン・フランケンハイマー監督の手腕に唸らされる。
あと10年のうちになくなりそうだと思う「家電・電子機器」は?(escala cafe) - goo ニュース
働く女性対象に、10年後に「すたれてしまっているかも」と思うものというアンケートに対し、
1位が「音楽CD」というのは困ったことで、「配信曲のダウンロード購入」をしない者としては
是非残っていて欲しいものなのだが、意外とCDは無くなってもカセットテープが残っている
のかもしれない。9位の「パソコン」と10位の「MDプレイヤー」は順位として並んでいても、
その意味合いは全く違うと思う。パソコンは10年経ったとしてもまだ廃れずに残っている
だろうが、MDプレイヤーは既に廃れてしまっているので、アンケートの選択の対象にさえ
ならなかったのだと思う。