渡辺喜美が愕然とした小沢選挙の凄さ
野上忠興氏によると、みんなの党の渡辺喜美代表が小沢幹事長の選挙対策について、こんなエピソードを明らかしたという。 「私が候補者探しのために全国の選挙区を回り、これはと思う人物に接触すると、いつも小沢さんが会った後だった)
小沢幹事長のことだから一連の捜査で民主党の参院選がやばくなるといけないと考え、着々と必勝体制を築いてきたのだろう。自民党と大マスコミが結託した執拗な小沢叩きは完全に薮蛇だったということになる。 このままじゃ自民党が参院選で議席を増やすなんて絶対に無理だ。まして民主党政権をぶっ潰すなんて夢のまた夢。それよりなにより、自民党は我が身を心配したほうがいい。目の前の参院選をまともに戦えるかどうかも怪しいのだ。政治評論家の有馬晴海氏がこう指摘する。
「小沢幹事長は陳情の窓口を一本化するなどして、自民党の支持団体や組織を引っ剥がしてきた。各種団体も議員が次々といっていく政党を応援しても意味がないから、どんどん民主党に流れていく。数にして1000万票です。こうなると、ますます自民党は勝てない。自ら1,2億円積んで負ける戦いをしたい議員なんていないから、さらに流出は続くでしょう。自民党の議員だけではない。参院選で擁立する新人候補も出馬辞退するケースが出てくる可能性があります。今は新党のことを第3極なんて言ってるが、下手したら自民党も新党と団子になって、“第2極”を争うことになりかねませんよ』
分裂状態の大混乱で疑心暗鬼になっている自民党内では、「与謝野氏も舛添氏も党に絶望して第3極に行ったふりをして、参院選後に民主党にすり寄ろうといているのでは」なんて声が出ている。疑心暗鬼が広がる中で一人、また一人とボロボロ離脱者が増えていく構図だ。小沢幹事長はそこまで自民党心理を読んでいたのである。
自民党溶解で民主党圧勝も見えてきた
大マスコミから袋叩きの民主党と崩壊寸前の自民党。そして雨後の毒キノコのようにポコポコ出てきたミニ新党……。実際のところ、参院選のを除く結果はどうなるのか。政治評論家の浅川博忠氏の見立てはこうだ。 (4つの新党のうち、首長らが結成した「日本創新党」3党は、自民党の分派みたいなものです。結局保守の浮動票が流れて、自民党が票を食われる形になる。また、新党の中で人気の高い『みんなの党』と舛添氏が合流しなかったことで、新党の間でも票が分散することになる。結果的に、民主党を利することになるでしょう。そもそも舛添新党といっても、改革クラブからの“衣替え”で、7月に入る助成金が目当てなのは見え見え、新井広幸氏ら会心クラブ組も、舛添氏の人気を当て込んでいる。互助組合みたいなものなのです。いずれにしても、新党は3人区異常でないと勝ち目がないから、比例から候補者を立ててくる。民主党は人気が落ちているといっても、政党支持率20%以上。皆の党以外は、それぞれ1~2人くらいしか当選できないのではないか」民主党嫌いの読売新聞も、(新党乱立、民主に有利の声)とやっていた。前出の有馬晴海氏もこういう。
『民主党にはさらに公明票も加わってくる可能性が高い。表向きは決まってないが、すでに公明党が候補者を擁立しない選挙区では、民主等に協力ことで話が付いているとも言われている。新党乱立で「死に票」が増えるから、民主等はますます優位に立つことになります」大マスコミや週刊誌は『民主党敗北』を煽っているが、この先、子ども手当や農家への個別所得補償も効いてくる。新党がいくら出てきても、逆立ちしても、参院選で民主党だけが負けることはないのだ。財逆風の中で、候補者を大量に出馬させる強気戦術に出た小沢幹事長のギャンブルは、「大当たり」となって不思議じゃない情勢なのだ。
ルパンの 提言 果報は寝て待て