<普天間移設>「5月末決着」明言 首相が米大統領に
夕食会は約1時間半で、ホスト役のオバマ大統領の隣に首相が座る形で夕食会の冒頭約10分、会談した。鳩山首相は記者団に「(移設先の)地名は出していない」と説明。「沖縄の負担を軽減することが日米同盟を持続的に発展させるためにも必要だ」と述べたことを明らかにした。オバマ大統領の返答については言及を避け、「大統領の立場で関心を持ってみていただけると思う」とだけ述べた。
また首相は「5月末決着」について「当然、米国側とも接触しないと決着にならない」との認識を記者団に示した。
普天間移設問題で政府は、沖縄県外の徳之島(鹿児島県)にヘリ部隊の大部分を移転し、一部を米軍キャンプ・シュワブ陸上部(沖縄県名護市)にヘリパッド(ヘリ離着陸帯)を建設して移転する案を軸に調整している。
また会談では、イランの核問題についてオバマ大統領が言及したのに対し、鳩山首相は「イランに対する懸念を共有している」と強調。「対話による解決を大切にしつつ、国際原子力機関(IAEA)で解決しない場合は国際的措置もやむを得ない」と述べ、国連安全保障理事会でのイランへの追加制裁決議の採択に対する協力姿勢を示した。
両首脳の会談は昨年9月のニューヨークでの国連総会、同11月の大統領の訪日に続いて3回目。今回、米側は日本側が要請した公式会談を見送ったが、日本側に配慮して夕食会を利用した非公式な会談には応じた。