民主党の小沢一郎幹事長が掲げる夏の参院選で改選数2以上の選挙区で複数候補を擁立する方針に前原誠司国土交通相(衆院京都2区)が2日、異論を表明、小沢氏は別の記者会見で正当性を強調し応酬の形となった。
前原氏は会見で、参院京都選挙区(改選数2)に、小沢氏が現職に続き2人目の候補擁立を発表したことを「内閣支持率が70%あった時に決めたことで、環境は変わっている。大きな疑問を持っている」と批判。
これに対し小沢氏は、水戸市の会見で「2人区で民主、自民各1人という選挙戦が本当に良いのか。国民は真剣な訴えを必ずプラスに受け止めてくれる」と反論した。
また、小沢氏は同日夕の会見で、前原氏の発言について質問を受け「2人区に1人しか擁立しないと、単独過半数獲得の目標を1人区の候補者にすべてかぶせることになる。同志が難しい選挙戦を助け合うのは当然のこと。(複数擁立を)理解していないのはほんの一部」とけん制した。
民主党の小沢一郎幹事長は2日、水戸市で記者会見し、夏の参院選茨城選挙区(改選数2)に、アテネ五輪自転車競技の銀メダリスト長塚智広氏(31)を擁立すると正式に発表した。
党茨城県連は1月、現職の郡司彰氏に次ぐ2人目として、男性弁護士(65)の擁立を決めていた。小沢氏は長塚氏を公認候補に決めた理由を「(弁護士は)私とほぼ同じ年齢。朝から晩まで選挙戦を繰り広げるのは(体力的に)厳しい」と説明した。
小沢氏は長塚氏について「(昨年の)茨城県知事選に出たし、スポーツマンとしての経歴を地元の方もご存じだ」と期待を表明した。
会見に同席した長塚氏は「スポーツマンシップで茨城のため、日本のために頑張る」と抱負を語った。
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民主党の小沢一郎幹事長は25日午後、党本部で定例会見を行い、自身の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件について「担当者がもし誤ったことをしたならば、私の代表者としての責任ももちろんある」と表明した。
事件に絡み東京地検特捜部に逮捕された元私設秘書の衆院議員石川知裕容疑者らの容疑が事実だった場合の監督責任を初めて認めた。幹事長職の進退について「与えられた職務に全力を尽くす気持ちでいる」と続投に重ねて意欲を示したが、「現時点では」とも付け加えた。自身や石川容疑者らに関する捜査の行方を見極めた上で、進退を判断する意向とみられる。石川容疑者らが起訴された場合、夏の参院選に向けて効果的なタイミングを見計らって幹事長職を辞任する可能性もある。
一方、自民党など野党が求めている参考人招致には「国対や委員会の現場で、与野党で議論することだ。議論の結果に従う」と述べるにとどめた。検察の捜査をけん制するような民主党内の動きに関しては「自分はまさにその問題の関連にあるわけで、そのことについて一切、党内的に指示も意見も言っていない」と述べた。