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いとしのソヨン

2021年02月28日 08時03分12秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「いとしのソヨン」をU-NEXTで観た。
(2012年 KBS 制作)
全50話、1話63分~65分、最高視聴率49.3%
初回視聴率23.4%、平均視聴率35.8%

韓国ドラマと言うと、あり得ないような設定と展開がスタンダード、と思っていた。
でも、本作品は、普通のホームドラマ。
もちろん、平凡すぎると、ドラマとして面白くないから、適度にひねっている。
つまり、「非凡な設定・事件」と「リアルな展開」が両輪としてうまく機能している。
(その兼ね合いが難しい)
韓国ドラマにも、こんな面白い「ホームドラマ」があったんだな、と目を開かされた。
群像劇としても、登場人物1人1人丁寧に描かれている。
脚本は「華麗なる遺産」「黄金の私の人生」と同じ。(どうりで面白いはずだ・・・私の中では、「家族」をテーマにしたmust3部作、と思う)

内容は、次の通り。
ダメ父のせいで、父の借金を返す青春時代を送ったソヨン。
休学して働き、双子の弟を医大に行かせた。
自身は、お金と時間のかかる医大を諦め、法科大学に進んだ。
紹介されたアルバイトの一つが、財閥の問題児の住み込み家庭教師。
その問題児の兄との経緯も色々あるけど、結局、結婚することに。
「ネタバレじゃないか!」、と怒られそうだが、ソコは重要でない。
全50話中、早々に結婚してしまうから。
結婚してからのエピソードが、本作品のキモだから。
結婚生活がこじれてしまうのは、「私は孤児だ」と、結婚時に言ってしまったから。
(つまり結果として、親を捨ててしまった)
いったいどう展開し着地するのか?
全50話ずっと目が離せない。

【気になる点】・・・一部ネタバレなので、注意。
第43話で姦通罪が出てくる・・・韓国では2015年まで存在したようだ。
儒教思想、旧い家父長制度が色濃く残っている、と言うことか。
だから作品の中核テーマとなる、「親を捨てる」というのは儒教モラルとして大罪。許されないことだ。
「チャンボリ」でも、悪女役・ヨン・ミンジョンは、「自分は孤児だ」と偽り、親を捨て、子も捨てる。だから、堂々たる悪役として物語を最後まで牽引出来た、と言える。
「黄金の私の人生」でも、ヒロインは生みの親を選び、(結果として)育ての親を捨て、そんなことをししてしまった自分を許せず自殺しようとする。

【おまけ】第46話でソヨンが雪山に登る。ソウル近郊の山と思われるが、どこの山だろうか?調べがついたら登ってみたい。

【疑問】
途中で「100人の子供も1人の悪妻にかなわず」って言葉が出てくる。
これはどう言う意味だろうか?韓国では有名な格言なのだろうか?

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