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7.4 微生物を入手しました その4 培養法

2013年07月03日 | 日記
7月4日(水)

 1 アメーバ・ゾウリムシ・ブレファリスマの培養方法

  ・チョークレー液を用意する。

   原液の作成

 ・塩化ナトリウム(NaCl) → 5.0g

 ・塩化カリウム(KCl)    → 0.2g  

 ・塩化カルシウム(CaCl) →0.3g

 ・これらの薬品を純水500mlに溶かして作ります。

使用時に、純水(または、置き水)で100倍に希釈(薄めること)して使います。

  ・薄めたチョークレー液に米粒を数粒入れて、暗室で保管します。

   1週間に1回は中身を観察して、様子を見ます。

 

 

 ビーカーの中にチョークレー液の原液を駒込ピペットで1ミリリットル入れます。

 

 メスシリンダーで純水を99ミリリットルはかり、チョークレー液の入ったビーカーの中に入れます。

 そして、ガラス棒でよくかき混ぜます。

 

 ガラス製のシャーレの中に薄めたチョークレー液を入れて、その中にそれぞれの微生物を入れます。

 シャーレは、暗くて温度変化の少ない場所に保管します。

 私たちは、生物実験室の戸棚の中に入れることに決めました。

 うまく増えてくれるといいと考えています。

 2.ボルボックスの培養法

 

 プラスチック製水槽にくみ置きの水を用意します。

 その中にボルボックスを入れます。

 水槽の中には石灰石を数粒入れます。

 水を弱アルカリにするためです。

 液体肥料を2000倍以上に希釈して入れるのも良いと思います。

 理科部では、今後は過去一番培養がうまくいった市販のミネラルウォーターを使う予定ですが、

 水道水でも良いと思います。

 ただし、ボルボックスは他の緑藻類が増えてくると、ある日突然全滅してしまいます。

 それを防ぐためには、1週間に2回はボルボックス自体を水道水で洗う必要があります。

 去年、夏場に1度洗い忘れただけでボルボックスは全滅しました。

 3 プレオドリナの培養法

 

 プレオドリナです。

 プレオドリナは、ボルボックスを小型にしたような緑藻類の仲間です。

 培養法も基本的には同じでよいと思われます。

 ボルボックスもプレオドリナもVT培地で培養すると簡単に培養できるようですが、

 理科部ではいろんな工夫をして育てます。

 プレオドリナは、シャーレにくみ置きの水を入れて、様子を見ることにしました。

 1日中光を当てるとうまく培養できると聞いたので、今後いろんな方法を試してみたいと

 思います。

  

7.4 微生物を入手しました その3 ゾウリムシの仲間

2013年07月03日 | 日記
7月4日(水)

 

 ゾウリムシとブレファリスマが混在している液体です。

 ゾウリムシは、顕微鏡下で草履(ぞうり)のような形に見えることから名前がついています。

 繊毛虫 Paramecium caudatum の和名、またはその近似種のことを意味します。

 単細胞生物としてはよく名を知られていて、オランダのレーウェンフックによって17世紀末に発見されました。

 水田や沼や池などにすんでいて、落ち葉のたまった部分の水を採取すると採集することができます。

 細胞の表面には繊毛(せんもう=繊維のように細かい毛)により素早く泳ぐので、観察するのが難しいです。

 一方、ブレファリスマ(Blepharisma)は、ゾウリムシと同じ繊毛虫類 異毛目ですが、

 ブレファリスマ科に属している微生物です。大きさは、一般的にゾウリムシよりも大きく、50~1000μmくらいです。

 体はゾウリムシとそっくりですが、体の色はピンクがかっています。

 そこで、私たちは「赤ゾウリムシ」と言っています。

 ゾウリムシよりも大きく、動きもゆっくりなため、私たちはブレファリスマの方が

 観察に適していると考えています。

 これらの微生物を培養して、学校での実験やサマーセミナーに広く使ってほしいと

 考えています。

7.4 微生物を入手しました その2 アメーバ

2013年07月03日 | 日記
7月4日(水)

 アメーバを紹介します。

 

 アメーバ(amoeba, ameba, amoeba)は、単細胞で基本的にべん毛や繊毛を持たず、

 仮足で運動する原生生物のなかまです。

 代表的な種としてはオオアメーバ(Amoeba proteus)があります。

 アメーバが移動するときは、細胞の中身が移動する(原形質流動という)ことによって動きます。

 この運動をアメーバ運動といい、進行方向に突き出る部分を仮足といいます。

 この動きは他の微生物と違い、とてもゆっくりです。

 アメーバが観察しにくいのは、一見すると動いていないように見えるためです。

 私たち理科部は、誰でもアメーバを観察できるように観察方法を工夫していきたいと思います。

7.4 微生物を入手しました その1 ボルボックス

2013年07月03日 | 日記
7月4日(水)

 数種類の微生物を手に入れました。

 

 ボルボックスです。

 「オオヒゲマワリ」ともいい、緑藻類が集団で生活しています(生物群体という)。

 ボルボックスは池や川、田んぼなどの淡水に生息し、水のきれいな場所であれば

普通に見られるといろんな文献には書かれています。

 30年前までは、名古屋城のお堀でも普通に見られましたが、現在では全く見かけません。

 水田でも探してみましたが、見つかりません。

 ボルボックスの培養には一般的にVT培地が用いられます。

 私たち理科部は、飲料水として販売されている某メーカーのミネラルウォーターを

 使用しています。ミネラルウォーターに石灰石を入れて、

 植物用液体肥料を2000倍から4000倍に薄めて一時的に培養しています。

 1週間に1~2回はボルボックスを全部取り出して、水道水で洗います。

 そうすることによって、ボルボックス以外の藻類の繁殖を抑え、

 ボルボックスが増殖をつづけます。

 サマーセミナーまでにしっかりと培養していきたいと思っています。