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9.15 琵琶湖の魚たち その4 アユ

2013年09月18日 | 日記
 

 アユ(Plecoglossus altivelis)です。

 アユは、キュウリウオ目に分類される、川と海を回遊する魚である。

 アユには,独特のにおいがあり、これがキュウリウオ目の魚の共通点です。

 一般に言うアユの成魚の全長は30cmほどですが、琵琶湖には、30㎝ほどに成長する

 「オオアユ」と10cmほどで性成熟する「コアユ」が棲んでいます。

 この写真は、「オオアユ」で、琵琶湖流入河川に遡上し、30㎝ほどまで成長します。

 針江川には、「コアユ」も遡上しているようで、大きな個体と小さな個体を捕獲することができました。

 アユは、一般的には塩焼きで食べられていますが、この地域では、小さいアユのはらわたを出して、

 天ぷらにして食べるのが一般的だそうです。

 さらに、天ぷらの衣は「お好み焼き粉」を使うと、おいしいそうです。

9.15 琵琶湖の魚たち その3 オイカワ

2013年09月18日 | 日記
 

 オイカワのオスです。
 
 オイカワ(Zacco platypus )は、コイ目・コイ科・ダニオ亜科(ラスボラ亜科、ハエジャコ亜科とも)

 に分類される淡水魚の一種です。

 日本では、西日本に分布し、カワムツなどと並ぶ身近な川魚です。

 近年の改修によって多くの河川は流れがより緩やかになり、河床(川底)も変化が

 少なくなってきています。

 水の汚れや河川改修にオイカワは順応するので、他の淡水魚は減少傾向にある中、

 生息域を広げ、生息数を増やしています。

 釣りの対象、または水遊びの相手としてなじみ深い魚であり、「シラハエ」とよく呼ばれて

 いるのはこの魚です。

 甘露煮、唐揚げ、テンプラ、南蛮漬けなどで食用にされます。

 滋賀県では、「フナ寿司」と同じようにオイカワを発酵させ、「ちんま寿司」として加工されます。

 「ちんま寿司」は「フナ寿司」よりも臭いがきつくないので、臭いの苦手な人に「ちんま寿司」は

 好評だそうです。

 オスは、産卵期になると体色が銀色から美しい婚姻色に変化します。

 このことから、アクアリウムなどで観賞用として飼育されることがよくあります。

 しかし、小さい体の割には水面から激しくジャンプしたり、水槽のガラス面に激突したりするので、

 小さい水槽では飼育できません。

 人工飼料によく慣れるので飼育する場合は、60㎝以上の水槽で飼育し、定期的に水替えをすれば

 長期飼育も可能になります。

 理科部では、人工飼料と冷凍赤虫をエサとして与え、90㎝水槽で5年間飼育した経験があります。

  本日捕獲できたオイカワはオス5匹、メス3匹でした。

9.15 琵琶湖の魚たち その2 ハス

2013年09月18日 | 日記

 

 

 ハス(Opsariichthys uncirostris )のオスです。

 ハスは、コイ目・コイ科・ダニオ亜科・ハス属の淡水魚の一種です。

 日本では琵琶湖水系などに自然分布していましたが、移殖により現在は各地でみられる

 ようになりました。

 コイ科魚類としては珍しく、完全な魚食性の魚です。

 全長30cm。幼魚の時はオイカワとよく似ているが、成長とともに口が「へ」の字になります。

 この「へ」の字に曲がった口も、くわえた小魚を捕らえるのに適していると考えられています。

  針江川では、普段は琵琶湖に棲んでいて、9月頃琵琶湖から針江川に遡上します。

 アユ、コイ科魚類、ハゼ類などの小魚を食べています。

 泳ぎはとても速く、捕まえるのがとても大変で、1匹しか捕まえられませんでした。

 繁殖期は6月から7月頃で、湖や川の浅瀬にオスとメスが多数集まり、砂礫の中に産卵します。

 ハスはコイ科魚類の中では、唯一の完全な魚食性の淡水魚で、針江川では、ナマズと同等な
 
 ほど食物連鎖の上位に立つ存在です。

  この個体は、輸送中に残念ながら死んでしまいました。

 長時間の輸送の間、何度もクーラーボックスのフタに激突していたので、次回輸送する場合は

 ぶつかっても傷つかない方法を考える予定です。

9.15 琵琶湖の魚たち その1 ビワヒガイ

2013年09月17日 | 日記
 9月15日(日)

 今回採集できた滋賀県高島市針江川の淡水魚を紹介します。

 

 採集した魚たちは、90センチメートル水槽に一時保管しました。

 

 ビワヒガイ(Sarcocheilichthys variegatus microoculus)です。

 コイ科カマツカ亜科に属し、約20センチメートルほどの小さな魚です。

 背鰭(せびれ)に1本の黒色帯があるのが特徴で、成長につれ薄れる傾向があります。

 繁殖期になるとオスの頬(ほお)が橙色(だいだい色)になり目が赤くなります。

 針江川では、上流から琵琶湖に注ぐ下流まで生息していて、礫などの障害物の多い場所に多く

 見られました。食性は雑食性で、何でも食べるようです。

 針江川では、トビケラやカワゲラなどの水生昆虫や、付着藻類などを食べているようです。

 繁殖期は4月から7月で、メスはイシガイやタガイなどの淡水二枚貝の入水管

 (川の水を取り入れる管)に産卵管を挿入し、淡水二枚貝の中(外套腔)に産卵

 します。

 このために、淡水二枚貝がいなくなると産卵できずにヒガイやタナゴなどの淡水魚は

 激減します。

 最近、全国の河川では、淡水二枚貝が激減しています。
 
 それは、河川のコンクリート化が最大の原因とされています。

 私たちは、これからも生物多様性が守られるよう、河川の保護活動に参加し、見守っていきたいと

 思います。

 今回の手網による調査では、58匹捕獲し、一部を学校に持ち帰りました。

9.15 琵琶湖に行く その2

2013年09月17日 | 日記
9月15日(日)

 滋賀県高島市針江区にある針江川に生物調査に行きました。

 

 針江川です。

 針江公民館の前にある受付を済ませて、針江川に入ります。

 針江川は、伏流水と雨水だけが流れる川で、色々な水棲生物が棲んでいます。

 いつも調査している山崎川と生物多様性の豊かな針江川の生物の違いについて

 調べます。

 

 さっそく、手網で川の中の生物を探します。

 とれた生物は、一度クーラーボックスや衣装ケースの中に入れて調べます。

 

 公民館のご厚意で、発泡スチロール製の船に乗せていただきました。