Smoke will be with me!

cigar, cigarette, pipe tobacco等、タバコと私の濃密な時間

カラー版・パイプ

2005-10-04 | book
 "パイプ党入門"の続編にあたるのが、この"カラー版・パイプ"である。パイプ党入門が趣味としてのパイプ喫煙全体に書かれているのに対し、この本はパイプそのものを中心にまとめられている。ブライヤーを中心にパイプが出来るまでの製作工程やヨーロッパに端を発するファンシーパイプの作家達も取り上げられていて、パイプ作家の存在すら知らなかった私にとって、非常に楽しい本になった。

 カラー版というだけあって写真も多く、眺めて楽しい仕上がりになっている。もっとも、この本も70年代の物であるから、どうしても古さは感じてしまうのだが…

 中でも私が惹かれたのは、当時のヨーロッパにおけるパイプ事情である。特に私が惹かれたのは、自分だけのタバコ・マイミックスチャーを作ってくれるブレンダーがいるというヨーロッパの店だ。台帳に自分だけのオリジナルブレンドが残され、注文すれば届けてくれるそうだ。嗜み、趣味としての喫煙が大手を振っていられた時代のヨーロッパ…夢のような話しである。

 今ではアイルランドのパブが全面禁煙になったり、フランスのカフェでは禁煙席が設けられるようになったところも少なくない。きっと当時と同じではないだろうが、いつの日か、タバコ屋巡り、パイプ屋巡りをしたいと思わせてくれる。