気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
そのまま流れていってしまう思い出!
それを一瞬でも残せたらと...。

そろりとろり俳句の道(13)~河童忌

2023年09月11日 | そろりとろり俳句の道

俳句生活は通販生活の俳句投稿コーナーで、選者は夏井いつき先生です。

入選句は(天・地/人/佳作)に分かれています。

7月の兼題は【河童忌】夏(行事)傍題【我鬼忌(がきき)】【芥川龍之介忌】でした。

※俳句歳時記

7月24日。小説家芥川龍之介(1897から1927)の忌日。東京京橋生まれ。

漱石に認められて世に出た。独自の文学世界を築き、大正文壇の寵児となった。

代表作は『羅生門』『花』『地獄変』など。

俳句も嗜み、俳号は我鬼。昭和2年に自殺。死後『澄江堂(ちょうこうどう)句集』が刊行された。

例句:【河童忌や紙を蝕むセロテープ/小林貴子】

     

【投句結果】

妹の句【河童忌や参考書の中の人】(佳作)

私の句【河童忌や日々図書館へ通いつめ】(佳作)

     

「~忌」という季語は目の前に存在していない(例えば景色とか体験とか)ので難しい季語で、なかなか句が浮かんできませんでした。

そこで、卒論が芥川龍之介だったのを思い出し、50年前のものを引っ張り出してきて眺め、詠もうとしました。

 表紙がセピア色になっていました。

これでも私にとっては苦心作で…

とにかく書かないと卒業できないので、ちょうどアルバイト先の近くにあった、国会図書館へ3ヵ月ほど通い、書き上げた原稿用紙100枚足らずの卒業論文でした。

でも50年もの月日が流れ、すっかり読んだ書物も忘れ、書いたものも忘れ、図書館へ通い詰めたことだけを思い出しました。

国会図書館には喫茶コーナーもあり、食事もできたので、1日中いたこともありました。

それで詠んだのが、自分にしかわからないような意味不明な感じになり、佳作にも入らないのでは…と思っていた句です。

天・地に入選された方の句は、流石です。

やはり、上手い!です。

5・7・5のたった17文字なのに、ぱぁっ~と物語の様な背景が読み取れるのです。

そんな句が詠める様に成ればいいなぁ…と思いますけど、

そろとろ姉妹に母が残してくれた俳句なので、まあ気長に楽しみたいと思います。

 

次の兼題は【水澄む】です。

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