※ジュビリーマユミさん/写真AC
母の句を思い出させる金木犀
季語:【木犀】金木犀・銀木犀(仲秋)
※俳句歳時記:中国原産のモクセイ科の常緑小高木で、仲秋のころ葉腋に香りの高い小花を多数つける。
橙色の花を開くのが金木犀、白いものは銀木犀という。
高さ3~6メートル、ときには10メートルに達する。枝が多く、葉が密に茂る。
作品の背景:散歩をしていると、あちこちに木犀の匂いがするようになった。
母は木犀を詠った句をいくつか残した。私のなかでこの甘いなんとも言えない香りは母と重なっている。
提出した句:【母の句に香り残すや金木犀】
先生の添削:「金木犀」からお母さまを思い出されたのが、とてもいい発想だと思います。
愛情が感じられます。いい発想なので、作品の背景にお書きくださった内容がそのまま伝わるようにするといいでしょう。
添削例では、中七を素直に「思い出させる」としました。
昨年ブログに載せた木犀を詠った母の句
母の句は、木犀と詠っているので、金木犀、銀木犀のどちらだったのか…わかりません。
私は銀木犀というのは見たことが無かったので、単に金木犀として読みました。
そこでいつも写真を頂いている写真ACさんで銀木犀を探してみました。
銀木犀は清楚で可憐な花でした。
匂いの違い
金木犀は強めの甘い香りでトイレの芳香剤としてよく使われていたため、「トイレの匂い」を思い起こす人も多いようです。
ですが、銀木犀は近くに行かないと香りを感じないような薄いほのかな匂いらしいです。
なので葉に覆われた白い花は咲いていても、気づくことが少ないのかもしれません。
花言葉は「初恋」「高潔」「あなたの気を引く」「謙虚」などで、真っ白で可憐な花姿が由来だそうです。
ちなみに金木犀の花言葉は「謙虚」「気高い人」「真実」「陶酔」「誘惑」なので、
あの独特の甘い香りでつい振り返ってしまうのは「陶酔」「誘惑」というところでしょうか。