※泉ちゃんさん/写真AC
夕鵙や夕餉急かさる思いして
夕方に鳴く鵙(もず)の鋭い鳴き声に
夕餉の支度を急かされる(せかされる)思いがする
季語:【鵙(もず)】(秋)
※俳句歳時記:百舌鳥(もず)・鵙の声・鵙の贄(もずのにえ)・鵙日和(もずびより)
モズ科の鳥で山野・平野、都会付近にも繁殖し、秋、高い木の頂や電柱に止まって、尾を振りながらキーッ、キーッと鋭い声で鳴く。
これは縄張りの確保のためといわれる。大きさは雀の二倍ぐらい。猛禽類で、昆虫や蛙、蛇や鼠なども捕らえる。
獲物をとがった木の枝や有刺鉄線などに刺して蓄えたものを「鵙の贄(にえ)」「速贄(はやにえ)」という。→冬の鵙(冬)
鵙を題とした母の句はもう一つあった。
日曜の朝寝家族や鵙猛る
日曜なので家族みんなゆっくり朝寝をしているのに
鵙がものすごい勢いで鳴いている
この二つの句を読むと、朝も夕も鳴いていることになります。ともに(モズは煩い)といったような句になっています。
多分昔実家にいた頃にはよく耳したのかもしれませんが、今私の住んでいるところでは鵙の鳴き声は聞こえません。
YouTubeで探しお借りして聞いてみました。
この鳥、丸く可愛い顔をしていますが、太くて鋭いくちばしがあり、歳時記にもあるように「猛禽類」で、冬の間は単独に縄張りを構え、たとえ異性であっても追い出しにかかるといわれています。
冬に水面に浮かぶカモの仲間のように寄り添うような光景とは大違いだそうです。
木に刺さっている干物のような昆虫は鵙の仕業らしいです。
なんだか習性と言えばそれまでですが「かわいい顔して✖✖✖~」虫さんにとっては怖いんです。
でも面食いで可愛いものには弱い私としては、顔だけを見ていると何だか憎めないのですが...鵙(もず)さん。
そして、声もそれほどでは無いと思えるのですが・・・どうですか母さん?