三池小学校の子供たちも、初市で発表の機会を持つ
300年も続く伝統ある三池初市が今にも消えそうになっていた。何とか出来ないかという町の組織の話し合いが何回か続いた。しかし、会議は重苦しく、なかなか前に進まなかった。
そのときに三池小学校から一つの提案があった。子供たちが楽しみにしている三池初市を子供たちのために残してください。その代わり、学校も子供たちを授業の一環としてイベントで発表させますから、というのである。
この提案のあと会議の雰囲気がすっかり変わった。子供たちのためなら、自分たちの力で三池初市を続けていこうという方向になった。そして、三池初市実行委員会が結成され、新たな計画が次々に作られていった。
もう、今ではすっかり三池初市の名物になってしまった春恋餅や初市うどんも作られるようになった。それにはPTAも協力した。三池小学校の子供たちも路上で演技をした。近くの保育園や中学校からも参加があった。今回三池フルスと上白川フルス愛好会が演奏する特設ステージもこのときから開設されるようになった。
2001年すなわち21世紀の初めの年から生まれ変わった三池初市が行われるようになったので、今年は11回目である。今年の三池初市は「三池初市311」とされている。それは、ずいぶん前から300年の伝統があると言われているので、生まれ変わりを301回目として
通し番号を付けることになったからである。