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新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

A型肝炎の教科書的思い込みを訂正される話(性交感染、同性愛、半数入院レベル)

2017-03-14 07:48:45 | 肝炎

A型肝炎といえば、経口感染、途上国の食べもの、カキ、治療は安静(寝てりゃなおる?)あたりが教科書的イメージ(昨今の医学生の教科書チェックしてませんが、社会福祉士レベルの教科書はそうなってる)ですが、そんなイメージを吹っ飛ばすNY発のお話。

  • NYで同性愛者のA型肝炎問題化。NY保健当局は今年にはいって1~3月に8例の男性同性愛者(MSM)のA型肝炎報告を受けている。27~47歳。60%が入院。
  • アナルーオーラルセックスで感染広がる。当局は、MSMたちにA型予防接種2回接種を呼び掛けている。
  • MSMのA型肝炎アウトブレイクは米、カナダ、欧州などで繰り返し発生している。
  • MSMのあいだでA型肝炎は、肛門と口の直接接触、肛門周囲と指や他のものと接触などで起こる。Among MSM, Hepatitis A can be spread through direct anal-oral contact or contact with fingers or objects that have been in or near the anus of an infected person and contaminated with stool.

メカニズム自体は従来の教科書的理解の範囲内で十分想定できるものではあります。「ケツを舐める」という比喩的表現がありますが(たとえば評論家の宮台真司氏は、メディアで「日本の対米ケツ舐め」なる表現を連呼する)、そのうち「対米追随のケツ舐め肝炎罹患(トランプに追随して国益をそこなう)」なんて概念まで出てくるのかなあ(笑)

 

http://outbreaknewstoday.com/nyc-reports-increase-hepatitis-gay-men-67024/

NYC reports increase in hepatitis A in gay men

March 12, 2017
 

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