新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

ゾフルーザ狂騒曲はイエローラインでとまってくれるか?

2019-01-25 17:30:54 | インフルエンザ:対策/対策の進歩

1回のむだけでインフルエンザが治ってしまう夢の新薬(とはさすがに言ってないけど)の登場で巷はどうなってるか。記録として2019年1月までに見聞きしたことを備忘録。

【医療現場】
実にさまざま。
抑制的な反応は有名処を中心に。
亀田も神大もけいゆう病院も、しかるべきところはしかるべく抑制的のみならず、その理由もしっかり情報発信。
亀田(パスワード不要版)
http://www.kameda.com/pr/infectious_disease/post_150.html
けいゆう病院(パスワード不要。ヨミドクター。「使わないほうがいい」と明言)
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190117-OYTET50026/
亀田(要パスワード。日経)
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201812/559190.html

ゾフルーザは夢の薬?
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/oka/201901/559563.html

一方で、第一選択にする処も多数、管理人の正月当直先も"なるべくゾフルーザを”って紙が挟んでありましたなあ(強制はされてないけど)・・・

「はやく確保しないとゾフルーザなくなる」と流言まで流れてるのは悲しいですね。実際には798万ドース確保されていますが。ちなみにタミフルのジェネリックあわせたのが724万ドース
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

【マスコミ】
尋ねられた医師がどう答えるかに左右される印象。
管理人としては慎重派のお応え(耐性1割の話、副反応判明に時間必要の話、お金の話=3割負担の自己負担分で、ゾフルーザvs 沢井のオセルタミビルジェネリックで1000円札1枚違う)しております。 たまに一人称使ったり(私が主治医なら辛坊さんにタミフル出しますよ・・とか)。 発熱時間がコンマ以下短いこととかは「ざっくり言って効果は(タミフルと)同じとお考えください」で通します。
でも、ゾフルーザ良く効くそうですね!との問いかけられたこともありますから、そういうニュアンスを吹きこまれている処もあるようです。

【製薬会社(塩野義)】
幸い(?)というべきか、ここが割と抑制的にふるまっています。
日経の取材に社長が語っているとおり
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201901/559558.html?n_cid=nbpnmo_fbbn&fbclid=IwAR1TDqb0CArFWn-tTxndPehptRIC62A83jld0rnvka69BfOFCxvbZyebrqI

対メディアは相当混乱。
管理人が某番組で現物持ってこれないか打診された際に(目的と当方身分正体明らかにして)連絡とったら、3時間もかかって(発信記録11:37⇒着信14:41)「サンプルをつくっていないから」なる意味不明な返信でボツ。通常の企業広報なら必死に求めるチャンスなのに、混乱ぶりが透けて見えてきました。

まあでも、イケイケでないところは評価して差し上げましょう。

  

【その他いろいろ(あとから追加)】
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/oka/201901/559563.html?n_cid=nbpnmo_fbed&fbclid=IwAR1rJq0Utt9nZP5mFjW94O6W8n9HIGO-HQGyle9KZz1XJ6lQC4chawwIfuk

ゾフルーザは本当に夢の薬? 

https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/flutoppage/593-idsc/iasr-news/8545-468p01.html?fbclid=IwAR0gNpgmSa2gcC_mHG2AuFXW8FioPNYJIXrgjsNNyVdoldCISxcdYTUg2Bg

新規抗インフルエンザ薬バロキサビル マルボキシル耐性変異ウイルスの検出

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/special/flu/topics/201901/559578.html?n_cid=nbpnmo_mled.

抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランスよりゾフルーザの耐性株、AH3亜型の9.5%に検出21株中2株、いずれも投与3日後の児童から単離

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1月24日(木)のつぶやき | トップ | 1月25日(金)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

インフルエンザ:対策/対策の進歩」カテゴリの最新記事