新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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ミャンマーのエボラ対策体制(エボラ出血熱 EVD エボラ)

2014-09-08 11:07:59 | エボラ出血熱・EVD・エボラ・エボラウイルス感染症

検疫カウンターが存在しないヤンゴン国際空港ですが、今回の事態をうけて、エスカレーターでバッゲージクレームに降りるところで、にわかにサーモグラフィーが建てられました。この場所にはエスカレータが1台しかなく全ての到着便でこのエスカレーターかあまり広くない階段を降りることになるので、1台のサーモグラフィでかなり効率的に捕捉できます。場所の選択はグッドです。

保健省係官が3人態勢6つの目でしっかり見張っています。声かけて職業あかしたら、気さくに撮影OKしてくれました。

 

感染症指定病院はNorth Okalappa地区にあるWaiBarGi病院で、結核・HIVなどについて強制入院制度が運営されています。エボラの診断は、検体をインド・米国・ドイツに送っておこなわれます。先日も1例、疑い例が検疫されたことが報道されましたが、このケースはドイツに送られ陰性確定、診断はマラリアだったとのことです。

この、ある種の状況では、富裕層向け病院への入院が認められず、公立病院への入院を義務付けられるという制度がミャンマーにはあり、在留邦人はじめ外国人の不興をかっています。その対象は「交通事故」「重症精神病」「薬物依存症」「政府の指定する感染症」です。「交通事故」に関しては、ごく最近、緩和されて当地の外国人に安堵を与えました。しかし他のものは継続しています(まあ、エボラはいくら何でも指定病院でしょうが)。


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