エジプト。H5N1とH1N1両ウイルスが併行して暴れる「気になる国」です。ここでH5N1拡大を少しでも抑えようと、アイデア賞ものの企画が行われています。
私の鶏小屋コンクール(Build Your Own Cage contest)。
エジプトでH5N1が止まらない要因のひとつとして、零細裏庭農家の存在があります。自宅の屋上で鶏を飼う。裏庭で飼う。だから、餌やりの主婦が、子供がヒト感染してしまうという例が止まらない。
だから、裏庭や屋上ではなくて、鶏は鶏小屋で(人間の居住スペースとは物理的に離して)飼っていただくようにもってゆきたい。
でも、ナイルの民にヤイヤイ言っても、「ブクラ、インシャラー、マレーシュ(明日ね。アラーの神様が気が向いたらね。気にしない気にしない)」の、”イスラムのIBM”の壁に跳ね返されるばかりです。
で、米ジョンズホプキンズ大とセーブザチルドレン(著名NGO)の優秀なる頭脳は考えた。
「そうだ、金貨で釣って造らせりゃ良いのだ! コンクールにすれば、金貨もちょっとで済むしー」と。
あなたの鶏小屋コンクール。入賞者には金貨を差し上げます!
これが大当たり。ジョンズホプキンズの方々が手にする金貨めがけて、ナイルの民たちはせっせと鶏小屋造りに励むこと、エントリー350名! そして入賞者84名が金貨を手にしたのでした(つまり、84枚の金貨で350棟の鶏小屋を造ることに成功した!)。
う~ん。植民地経営の歴史をもつアングロサクソンには、かなわんです。
↑ジョンズホプキンズのGJ!(コンクール優勝者の鶏小屋)
ソースはsaidr↓
http://www.saidr.org/en/CHL_BuildYourOwnCage_Dec2009.php
Coop contest promotes bird-flu prevention
余談ですが、ジョンズホプキンズといえば、日本の卒業者もお仕事をされました(昨日20発売!)↓
http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81%E3%81%A8%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%9C%A8%E6%9D%91-%E7%9B%9B%E4%B8%96/dp/4062880261/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1261356666&sr=8-1
p195 7行目あたりにあることが実現したら、鶏小屋コンテスト並みのGJかも。
<追記>
ひととおり目を通しての感想。
この本に740円+α払う価値は、第四章にあります。”サプリXと美白”で「誰でもわかる疫学講座」はなかなか。管理人は、他人の悪口大声で言う人あまり好きじゃないけど(前半罵詈雑言部分なら、著者のツィッターでも見てた方が無料)、一般の方々に”官製パニック”なる週刊誌並みのフレーズで財布を開かせて第四章を読ませるのは高等戦術なのかもしれません。あと、あまり力瘤入らずサラリと書いてあるけど管理人的には「皆勤賞」なんてものがなぜあるか・・・あたりが目からうろこ。