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新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

インドのH1N1で何が起こっている?

2015-03-24 08:24:22 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

インド発の”豚インフルエンザH1N1報道”がなにげにずぅっと続いています。

遺伝子変化だ、いやいやそんな事ない・・と「諸説紛々」を絵に描いたような状況ながら、犠牲者の数字は淡々と積みあがっているのが実際。さらには、インフルエンザにかかったらハゲになる!報道まで出てきてインド的カオス状況。

  • 「豚インフルエンザH1N1」による犠牲者が1911例超。感染者は32233例超。
  • Gujarat(410例犠牲)とRajasthan(400例犠牲)が最も流行激しい。
  • インフルエンザ罹患後、脱毛症になってしまった1例。脱毛症は毛嚢が自己免疫で脱落するもので、ストレスによって起こる。インフルエンザでは体に大きなストレスがかかるから云々〜

いまのインドの状況、(エボラの初期みたく)WHOが無能だとなじる書き込みまで(fluwikiに)出たり、何がなんだかわからない状況。

いつものインド的混沌で、いつの間にかスッと何事もなかったかのごとく消滅するのか、新たな”新型”話に発展してゆくのか、一応のウォッチはしてゆきたいと思います。

ソースはoutlookindia
http://www.outlookindia.com/news/article/Swine-Flu-Death-Toll-Crosses-1900-Mark-Over-32000-Affected/887222

 Swine Flu Death Toll Crosses 1,900 Mark, Over 32,000 Affected

http://timesofindia.indiatimes.com/city/ahmedabad/H1N1-leaves-survivors-partially-bald/articleshow/46660626.cms

H1N1 leaves survivors partially bald

Ankur Tewari,TNN | Mar 23, 2015, 01.04 PM IST

 

 

 


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ミャンマー・ザカイン州でH5N1が暴れている(ミャンマーよもやま情報局共通)

2015-03-03 14:08:28 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

ミャンマー ザカイン州でH5N1が拡大傾向。

本日の投稿は、管理人の第二ブログ「ミャンマーよもやま情報局」と共通文面です。
読者層がこちらと異なり、google アナリティックスのデータによれば、約3割がヤンゴンからアクセスされている、ヤンゴン在住の皆さんや、これからミャンマーに行く皆さんに読まれているサイトですので、こちらのサイトとは書き方が異なりますが、ご了解ください。

よろしければ、ちょくちょくおいでください。
ミャンマーよもやま情報局
http://www.myanmarinfo.jp/

******************************************
(以下、共通文面)

鳥インフルエンザH5N1。という名前を耳にして記憶に残っておられる方も多いと思います。日本では2007~2009年初頭あたりが報道のピークで、「この型が遺伝子変異してヒトヒト感染するようになり、『新型インフルエンザ』として日本国内で64万人の犠牲者が発生する」という文脈で盛んに報じられ、「感染列島」という映画がブレイクしたりもしました。

その後、2009年にH1N1pdmという(当時の)新型が出て(あの頃「新型インフルエンザ」という大見出しが躍ったのはこれのことです)、H5N1の報道は一気に沈静化しました。しかし、H5N1型というウイルスが消滅したわけではなく、昨年今年はエジプトでヒト感染が連続するなどしています。

さて、前置きが長くなりましたが、我らがミャンマーで、これが現在進行形で発生している!とOIEに報告されたり、報道に載ったりしています。ちなみにOIEとは国際獣疫事務局の略称で 1924年に設立された、動物衛生及びズーノーシス(人獣共通感染症)に関する国際的な基準を策定する国際機関です。

現場はザカイン州。2月12日にKyauk Sit Pon, Monywa, Monywa, Sagaingで300羽発生を初めとし、16日にも2か所で報告されています。

http://www.oie.int/wahis_2/public/wahid.php/Reviewreport/Review?page_refer=MapFullEventReport&reportid=17263

ここでミステリーなのが、アジアニュースの記事と、このOIE公式HPの数字があまりにも食い違う点です。

MYANMAR - ASIA WHO sounds alarm over spread of Bird flu after massive cull in Myanmar - Asia News

こちらでは鶏1500羽、うずら2万羽が殺処分されたとなっています。最初の発生も鶏1400羽、うずら1万羽。OIE公式HPと乖離。

今回発生した地区では鶏が14万羽、うずらが50万羽飼われていて、今後の拡大が懸念されます。

なお、ミャンマーは鳥インフルエンザ発生国としては、もっとも派手な部類ではなく、前回発生2012年からは約3年のブランクがあります。近隣のベトナムやカンボジアの方がより頻繁に報じられています。

今回の発生はヤンゴンから遠く離れたザガイン州ではあるものの、ミャンマー生活においては鳥インフルエンザに対する注意は継続的に必要です。
ヤンゴン生活でも鳥類との距離は微妙です。たとえば、この写真はヤンゴン環状線(山手線に相当)のミンガラドン駅ホームで見かけた光景です。

f:id:tabibito12:20150303134722j:plain

 

鳥インフルエンザの注意。

1.生きたニワトリを売っている市場に近づかない(糞便が舞っている。鳥インフルウイルスは糞便中に排出される)

2.卵のカラは洗ってから調理

3.鳥類の死骸を見かけたら、あるいは弱っている鳥類を見たら近づいてはいけない

4.スーレーパヤーほかで、鳥を放って功徳を積む・・というやつは参加しないのが無難。功徳を積みたいなら金粉寄付とか別の方法で。


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インドの医薬品不足、H1N1の犠牲者バタバタ600例超

2015-02-20 13:57:42 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

インドでインフルH1N1の報道がヒートアップ。H1N1で600人以上亡くなった、ムンバイはパンデミックの瀬戸際だ、医者でさえ薬が手に入らない・・・

インドでは昨年同月比倍増の勢いでH1N1による犠牲者が増え624例に達しており、2月だけで300人が亡くなった。
http://economictimes.indiatimes.com/news/politics-and-nation/swine-flu-kills-over-600-people-in-india-worries-health-ministry-and-doctors/articleshow/46282860.cms

Swine flu kills over 600 people in India, worries health ministry and doctors

報道により引っ掻き回されている部分が多分にあるわけですが、この中の「医薬品が手に入らない」という部分は実際にパニックを喚起するのは事実です。
管理人がいた北京、03年SARSはそもそも薬がないので仕方ないのですが、08〜09年初頭あたりも、外国人向けクリニックでタミフル売れと押しかけ、在庫が無いと聞くや声を荒げる日本人の奥様方・・・という報告を現地から聞いたりしておりました。
インド政府が事態を改善してくれることを望みます。
 




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鳥インフルH7N9リスクアセスメントから(春節注意)

2015-02-05 23:37:28 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

鳥インフルエンザH7N9、ECDCのRapid Risk Assesmentから。

  • 中国旅行歴からカナダで報告されたヒト感染は2例。第一例は1/26ブリティッシュコロンビア州。症状は軽度。インフル症状のため通常の検査で発見。第二例は1/29、第一例よりも重度なるも、いずれも入院せず家庭で回復。
  • 2013年3月以来、合計488例。死亡185例。中国469例、台湾4例、香港12例、マレーシア1例(中国から旅行者)、そして今回カナダの2例。(いずれもWHOに報告した地元当局ベース)
  • 大部分はマーケットで生きた鳥類と接触歴あるいは環境的要因あり。
  • 中国からマレーシアに入った1例、今回カナダに入った2例から推測されるように、欧州にH7N9が入る可能性は考えられる。特に12月から2月の、中国においてヒト感染が増える時期に。
  • 欧州に入ったとして、それがコミュニティレベルに拡がる可能性は少ない。ヒトヒト感染が容易には起こらないから。中国から輸入散発例が発生しても、前回のリスクアセスメントが変わるところはない。

欧州を日本に読み替えても通用する話です。日本に散発的に輸入例が入る可能性はある。しかし(たとえ一般世間も報道も大騒動になっても)リスクアセスメントが変わるところはない。

ソースはECDC
http://ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/RRA-Influenza%20A%20(H7N9)-China-Malaysia-Canada-Feb2014.pdf

Rapid risk assessment: human infection with avian influenza A(H7N9) virus (4th update):

 


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エジプトのH5N1が要警戒な話

2015-02-04 08:56:33 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

H5N1の焦点が昨年からエジプトがダントツになっていますが、やばいのではないかという論評がちらほら。

  • エジプトでは長くH5N1感染が見られ、また、最近のH9N2もあわせると、疫学的・環境的・そして遺伝子交雑の点から検討を要する。
  • 鶏でのH5N1とN9N2共感染、ブタとヒトのH1N1とH5N1の不顕性感染から、これらウイルスの遺伝子交雑が懸念される。
  • さらに、A型インフル、特にH5N1がヒトでの効率的な伝播に向けて最適化進化しつつある。ヒトのあいだでの効率的な感染がエジプトでは認められる。

ソースはNCBI
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/25635701/
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.4161/21505594.2014.992662?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori%3Arid%3Acrossref.org&rfr_dat=cr_pub%3Dpubmed&

 

Epidemiology, Ecology and Gene Pool of Influenza A Virus in Egypt: Will Egypt be the Epicentre of the Next Influenza Pandemic?

Authors

Abdelwhab EM1, Abdel-Moneim AS.
Author information
  • 1a National Laboratory for Veterinary Quality Control on Poultry Production , Animal Health Research Institute , Dokki, P.O. Box 246, Giza 12618 , Egypt.

Journal

Virulence. 2015 Jan 30:0.


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中国の鳥インフルエンザH7N9分布状況

2015-01-27 07:29:41 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

コンスタントに発生続いているH7N9。香港当局のプレスリリースでは本日も2名のヒト感染が報じられています。そのリリース中、分布状況のところをコピペ。


現状は合計493例。
浙江省146例>広東省131例>江蘇省63例>上海44例>福建省28例>湖南省24例>安徽省17例>江西省9例>新疆9例>山東省6例>北京5例>河南省4例・・・という状況、最近の発生が広東省で目立っているのがわかります。

ソースは香港政府HP
http://www.info.gov.hk/gia/general/201501/25/P201501250627.htm

CHP notified of two human cases of avian influenza A(H7N9) in Guangdon

 

To date, 493 human cases of avian influenza A(H7N9) have been reported by the Mainland health authorities, respectively in Zhejiang (146 cases), Guangdong (131 cases), Jiangsu (63 cases), Shanghai (44 cases), Fujian (28 cases), Hunan (24 cases), Anhui (17 cases), Jiangxi (nine cases), Xinjiang (nine cases), Shandong (six cases), Beijing (five cases), Henan (four cases), Guangxi (three cases), Jilin (two cases), Guizhou (one case) and Hebei (one case).

中国全土地図


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台湾は61か所で3種同時多発

2015-01-24 08:16:49 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

鳥インフルエンザ、台湾では3種同時発生で農場労働者の健康監視など緊張も。

  • 台湾ではH5N8、H5N2、H5N3が同時に発生している。
    21 か所でH5N8, 39 か所で H5N2、 1か所で H5N3。合計61か所。
  • 発生農場の従事者1377人モニタリング。
  • インフル症状を呈した32人中、22人からサンプル採取、1人から季節性インフル陽性。

あの、九州ほどの面積に、合計61か所同時多発したら農業当局は大変でしょう。あまり寝ていないのではと思われます。現場の対策に人繰りがまわらず、また拡大してしまい・・・という状況なのでしょうか。

ソースはCIDRAP
http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2015/01/avian-flu-outbreaks-taiwan-trigger-human-monitoring

Avian flu outbreaks in Taiwan trigger human monitoring


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鳥インフルエンザのリスクはこんな風ーインドの市場の現状ー

2014-12-31 23:40:12 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

先進国にいるとなかなかわかりづらい実状。病死した鶏が実際こうやって取引されているというお話。

  • インド・デリーのノンベジタリアン向けマーケットGhazipur Mandi。
  • 食用に適さない鶏肉がどう売られているのかをNetwork 18が暴く。
  • 記者が場外を見ると、死んだ鶏が近くの藪に積まれていた。それらは病気のために死んだもの。法的には人間の食用に認められていないものだ。
  • しかしながら、それらが堂々と、ちょっぴり安い値段で売られている。通常の肉が80〜90ルピーに対し、死体の肉は40〜50ルピーで販売。
  • 新鮮な(と殺した)肉と死体肉を混ぜ合わせて冷蔵すると、区別がつかなくなるという手口も。

う〜ん、法で機制してもこのような事が起こる現実。インフルエンザのウォッチングにはこのような現実も頭においてゆく必要があります。

闇マーケットではなく、インド最大の市場でのお話。インドだけでなく多くの途上国で共通に見られる現実です。

ソースはIBN
http://ibnlive.in.com/news/swine-flu-delhi-markets-openly-sell-infected-chicken/520445-3.html?

 

 


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リビアで鳥インフルエンザヒト感染死4例

2014-12-28 17:44:19 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

リビアで鳥インフルエンザで犠牲者4例。発生はTobrukでエジプト国境地帯。
当局者はこれからエジプト当局と協議と。
http://www.ndtv.com/article/world/4-die-of-bird-flu-in-libya-minister-640705

その国境向かいのエジプトでは、 Menoufiya でH5N1ヒト感染確認され、2014年のH5N1ヒト感染が23例となる。(10例死亡、8例回復、5例治療中)
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/1/64/118923/Egypt/Politics-/New-confirmed-case-of-bird-flu-in-Egypt,-brings-nu.aspx

リビア側の発表は型は未定と慎重な言い回しですが、H5N1確認されればかなりイヤな状況です。エジプトになかば土着化したH5N1が拡大しゅくのか・・・


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鳥インフルエンザH5N6ヒト感染、あらたに広州で

2014-12-25 08:15:13 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

これから新たな話題になってゆくのか、鳥インフルエンザH5N6のヒト感染。

  • 58歳男性。広州市番禺区在住。昨年、結腸癌の手術を受けている。
  • 冬春シーズン入りで、インフルエンザや肺炎の監視強化していたところ、重症肺炎症例からH5N6検出。PCR陽性。
  • 広東省広州市の病院で入院加療中。状態重篤。
  • 濃厚接触者に症状出現みられず。ヒトヒト感染確認されず。
  • H5N6のヒト感染は4月に四川省で1例確認されたのが初回で、今回はこれに次ぐもの。

とりあえず、濃厚接触者に症状見られずということです。

ソースは新華社
http://news.xinhuanet.com/local/2014-12/23/c_1113752280.htm

广东发现1例人感染H5N6禽流感病例

我要评论

2014年12月23日 21:43:25 来源: 新华网

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