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新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

チクングニヤ熱マーシャル諸島も対策追われる

2015-06-24 08:03:39 | チクングニヤ熱

マーシャル諸島も初のチクングニヤ熱流行に見舞われて対策に追われています。

  • 2015年からチクングニヤ熱流行。これが初の流行。
  • 2月から800例。8割が首都Majuro。その他Ebeye, Aur and Maloelap。
  • 先行するキリバツの流行に続くもの。また、サモア・クック諸島も。
  • マーシャル政府はタスクフォースを発足させ、政府・公的セクター・民間企業など協働して媒介蚊対策にとりくんでいる。

カリブ海諸国で展開しているのと同様のことが、太平洋島嶼国で展開しています。これまで発生の無かった国、いったん入ると島から島へとぽんぽんと。

今夏日本国内の展開、どうなるでしょうか。
 ソースはoutbreaknews today
http://outbreaknewstoday.com/marshall-islands-battle-surge-in-chikungunya-65651/

Marshall Islands battle surge in chikungunya

Posted by on June 22, 2015


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膀胱炎の薬がチクングニヤ熱の新たな治療可能性に

2015-06-22 13:45:10 | チクングニヤ熱

 チクングニヤ熱の症状がデングやジカ熱と異なるのは、”キツク長引く関節痛”ですが、この部分に膀胱炎の薬が効くかもしれないという報告。

  • チクングニヤ熱やロスリバーウイルスといった、アルファウイルスによる関節炎に対してPentosan polysulfateの有効性。ラットの動物実験で確認。
  • Pentosan polysulfateはElmiron® の商品名で膀胱炎の薬として認可されている。副作用も僅少。
  • このPentosan polysulfate投与により、anti-inflammatory cytokine interleukin-10 っが増加し pro-inflammatory cytokinesが減少した。さらに病理所見も減少した。

すでに副作用関係が明確になり実用化されている医薬品が使える(かもしれない)のは朗報ではあります。日本国内感染の発生もデングと併記して想定されているチクングニヤ熱。頭の片隅においておいて損はない情報です。

ソースはJ.of Virology
http://jvi.asm.org/content/early/2015/05/22/JVI.00224-15.abstract

Pentosan polysulfate: a novel glycosaminoglycan-like molecule for the effective treatment of alphavirus-induced cartilage destruction and inflammatory disease


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チクングニヤ熱の版図拡大で世界的流行かと緊張@ミシシッピ

2015-06-18 07:56:23 | チクングニヤ熱

マイアミの国内感染はじめ、チクングニヤ熱がポロポロ入ってくる米国でチクングニヤ熱の緊張が高まっています。今回は、今年初のミシシッピー州。

  • ミシシッピー州で今年初のチクングニヤ熱報告。昨年は8例。
  • チクングニヤな潜伏期3〜7日、蚊を介して急速にヒト感染が拡大してゆく。
  • 症状は発熱・頭痛・筋肉痛・発疹・関節炎。治療は、安静および脱水予防に多めの水分摂取。
  • 1952年に東アフリカで報告されて以来、2005年にはインドなど南西アジアで、そして今やアフリカ・アジア以外にも拡大し、感染者数は3億人に達している。
  • 媒介蚊は、ネッタイシマカ以外に、新たにAsian tiger mosquito called Aedes albopictusにも。
  • 分布も、イタリア・フランス含め西半球に達してきている。世界的大流行も。

これまで発生のなかったカリブ海諸国にあれよあれよという間に100万越えだ、140万越えだと数字が跳ね上がっていったのを見ても、この病気のペースは社会不安に直結します。すでに厚生労働省の諸文書にはデング熱と併記されているわけですが、一般世間に馴染みのないこの名前が、一気に、数十人数百人と出てくる展開・・・今夏予想しなければならないことでしょう。

http://www.chinatopix.com/articles/53963/20150616/chikungunya-outbreak-crippling-virus-becoming-international-threat.htm

Chikungunya Outbreak? Crippling Virus Becoming International Threat

By | Jun 16, 2015 11:49 PM EDT

 


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米テキサス州のチクングニヤ熱警戒

2015-06-07 13:31:34 | チクングニヤ熱

カリブのチクングニヤ大流行、米テキサス州当局も、輸入例が8例出て警戒呼びかけています。

いまのところ、いずれも輸入例。しかしAedes(やぶ蚊)はテキサスにも現にでているので注意呼びかけ。

う~ん、フロリダに続いてautoctonも時間の問題なのかもしれません。

http://www.cbs19.tv/story/29252510/eight-texas-cases-reported-of-chikungunya

Eight Texas cases reported of chikungunya

Posted: Jun 06, 2015 6:55 AM

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Updated: Jun 06, 2015 6:55 AM

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蚊が持ってるチクングニヤウイルスを1時間以内に検出する方法

2015-05-20 08:38:42 | チクングニヤ熱

チクングニヤ熱ウイルスの迅速検出キットの話。人間じゃなくて蚊の持つウイルスの話ですが・・・

  • 2006年以来の、また、2013年来のカリブの流行から、チクングニヤ熱は今後深刻な影響をもたらすと考えられる。しかし、信頼性のある迅速検出法がなく、流行地域でのリアルタイムな情報が得られない。
  • VecTOR Test Systems Incのimmuno-chromatographic assayによる迅速キット報告。簡便で、冷蔵保存を必要とせず、1時間以内に結果がでる。
  • 特異度高く、他のalpha, bunya, and flavivirusesとの交叉反応が認められなかった。
  • 蚊がもつチクングニヤ熱ウイルス情報を迅速に収集でき、ベクターコントロールに、公衆衛生関係者に貴重な情報をもたらす。

一瞬、人間様の迅速診断キットかと思いましたが、そうではなく、蚊がウイルスを持っているかどうかを検出する話でした。とはいえ、捕まえた蚊がウイルス持ってるかどうか1時間以内にその場でパッパッと判定できれば、「〇〇公園の〇〇の碑のあたりにいる蚊はウイルスを高率に持っている」ぐらいまでその日のうちにデータが揃うわけで、ピンポイントで、より少量の殺虫剤散布で効果があげられたりするのかもしれません。

ソースはOxford大
http://jme.oxfordjournals.org/content/early/2015/05/08/jme.tjv047

Immuno-chromatographic Wicking Assay for the Rapid Detection of Chikungunya Viral Antigens in Mosquitoes (Diptera: Culicidae)
Juanita M. Hinson , Sonia Davé , Scott S. McMenamy , Kirti Davé , Michael J. Turell
DOI: http://dx.doi.org/10.1093/jme/tjv047 First published online: 11 May 2015

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チクングニヤ、コロンビアのシェア突出&タヒチでも

2015-05-18 17:10:57 | チクングニヤ熱

チクングニヤ熱のフォロー

以前に一度紹介しましたが、コロンビアのチクングニヤ啓発番組。
美人の国で、美人の疫学者が解説をしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fPnfsUNRNFo

https://youtu.be/fPnfsUNRNFo?t=154

 

 


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チクングニヤ熱フォロー

2015-05-15 08:34:51 | チクングニヤ熱

チクングニヤ熱フォロー。

  • PAHO報告によりカリブ海諸国の感染者数は1,426,515例と正式に140万越え。
  • 目立つのはコロンビアの1万例以上増加で30万例に。
  • 米国では輸入例126例増。NYとフロリダで多い。
  • チクングニヤ熱の迅速診断キット開発、1時間で診断できるように、開発者はVecTOR Test Systems, Inc. and evaluated by U.S. Army Medical Research Institute of Infectious Diseases (USAMRIID) in Fort Detrick, Maryland 。

先般、DCCが報告だしていたように、コロンビアから日本に輸入感染もしっかり発生し、しっかり診断されています。カリブの話は遠い国の話ではないと突きつけられています。

ソースはoutbreak newa
http://outbreaknewstoday.com/chikungunya-and-dengue-updates-colombia-brazil-malaysia-and-one-hour-chikv-assay-38701/

Chikungunya and dengue updates: Colombia, Brazil, Malaysia and one hour CHIKV assay

Posted by on May 13, 2015 /


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チクングニヤ報道も世界同時多発

2015-05-08 08:15:05 | チクングニヤ熱

チクングニヤ報道も、パラグアイ、フィジーと拡大

 

 


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チクングニヤ熱フォローは+12000例

2015-05-05 22:55:18 | チクングニヤ熱

中南米のチクングニヤ熱アップデート。

  • PAHO報告ベース。+12000例。増加が目立つのはコロンビア>エクアドル。累計1414451例。
  • 前回報告時は+30000例だった。

ここのところ、コロンビアの増加がずっと続いて目立っています。

なお、このPAHO報告、必ずしも完璧ではありません。カリブ海諸国には小さな島国が多くあり、そこそこ大きな国もありというわけで、国力もバラバラ、統一したことが難しい。毎週数字が出せなくて、PAHO報告のときに2週間分の増加数を報告する国が混ざっていたり・・・というわけで、一応の目安ぐらいに考えておくと良いでしょう。

ソースはPAHO
http://www.paho.org/hq/index.php?Itemid=40931


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クック諸島(NZ)でもチクングニヤ熱がまだ増える

2015-05-02 10:55:04 | チクングニヤ熱

ニュージーランドと自由連合制をとるクック諸島でチクングニヤ熱が増加中で、当局者が「まだピークに達していない(もっと増える)と思う」とコメントしています。

  • クック諸島の保健省担当者。昨年末から324例のチクングニヤ熱を確認。
  • まだピークに達していないと思う("I don't think we have reached the peak of the outbreak yet)と発言。周辺国の経験から、もっと事態は悪化する可能性を示唆、これは経験からだと。

従来アジア中心の流行だったけれど、一旦入ってしまったら、あれよあれよという間に国家非常事態宣言の連鎖状態になってしまったカリブ諸国。そんなことも頭をよぎりながら当局者の緊張コメントです。

クック諸島は、かつてニュージーランドの属国でしたが、現在は自由連合制で、国民はNZ国籍を付与されつつ、独自の統治機構にあります。NZと人の往来は多く、そちらへの拡大も考えられるわけで、いろいろなことの火種になるのかもしれません。

ソースはradioNZ
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/272564/chikungunya-virus-on-the-rise-in-cook-islands

Chikungunya virus on the rise in Cook Islands

Updated at 1:36 pm on 1 May 2015

クック諸島の解説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/cook/


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