第4章 【ブンタちゃん】
走り出してすぐのところにエイドがあった。
吹奏楽のバンド演奏でランナーを応援してくれている。
補給の他、首と脚にかけ水をした。
暑くなりそうなので、ここから先はエイドに寄る度にかけ水をすることに決めた。
1回につき10数秒のタイムロスにはなるが、暑さにやられるよりはましだ。
首には気化熱で冷えるやつを巻いている。
最初使おうか悩んだが持ってきて正解だった。
第一関門迄5ｋｍほど。
アップダウンはあるが、それほどきつくはないので貯金を意識して走る。
そして第一関門に到着！
スタートしてから3時間33分55秒
この時点で貯金は21分ほど。
「かなり厳しい状況だな…。」
予定で最低でも30分は欲しいと思っていたのだが…。
ここから先、かなり頑張らないと中間点の波野に11時に着くのは難しい。
何としても50ｋｍのスタートに間に合いたい。
そこにはブンタちゃん達が待っている。
ブンタちゃんとは以前から大会では会っていたみたいなのだが、ちゃんと話をしたのは
先日の阿蘇カルデラ前直前練習マラニックが初めて。
「カル友」が盛り上がっているのもブンタちゃんのおかげ。
「カル友」メンバーに目印のリボンを用意したり、「カル友」の旗も作り、背負って走るそうだ。
そして50ｋｍ組は仮装メンバーが多い。
ブンタちゃんはミニーちゃんで、竹島さんは巨大アフロ、栗田さんはひまわり娘、山上さんはプリン
他にも色々。
にぎやかなスタートだろうなぁ～。
スタート前に記念写真を撮ることになっていて100ｋｍ組で間に合う人は一緒に撮れるのだ。
頑張りたいが、波野までアップダウンが続く。
いまの状況ではとても無理。
それどころか関門時間にさえ間に合わない可能性もある。
腹痛さえなけば…。
まぁ、いまさらどうなるわけでもないので、やるだけやるのみと腹をくくり走り出した。
（次回、第5章【出会いと別れ】へ つづく）
注：文中、私以外の方の氏名は仮名です。
ほぼ事実ですが、一部脚色、記憶のあいまいさから事実と違ったり、
場面が前後している場合があります。
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