ちくしの日記

懲りない女のドタバタ日記。他、いろいろ感じたことをたらたらと。

スラムドッグ・ミリオネア

2009-05-05 13:52:54 | 映画・演劇
先日、映画「スラムドッグ・ミリオネア」を観ました。

アカデミー賞8部門受賞、最近出演した子役の女の子の父親が娘を売り
飛ばそうとしたという変なニュースもあったけど、映画の内容については
ほとんど何も知らないままでした。

ところが、これが予想をはるかに超えて素晴らしい映画でした。
観はじめて10分くらい経った頃でしょうか、カメラワークのよさに非常に
惹きつけられました。編集のテンポもよかった。

貧乏と金持ち、大人と子ども、兄と弟、男と女。
クイズミリオネアの進行とあわせて展開されるスラム街出身の主人公
ジャマールの生い立ち、警察での厳しい尋問(なんで警察にいるのか最初は
わからない)、いろんな要素を絡み合わせて早いテンポで展開するストーリー
に、ぐいぐいと引き寄せられていきます。

インドならではの身分差別、宗教(ヒンズー教とイスラム教?)の争い、
孤児たちを食い物にするオトナ達、それでもたくましく生きる子供達、
経済成長を遂げるインド最大の商業都市、ムンバイ(旧ボンベイ)の闇の部分
も垣間見えます。
そんな混沌とした社会の中で絶対揺るがない一つの愛。

ダニー・ボイル監督のインタビューによると、この話が来た時に乗り気では
なかったらしい。
しかし、サイモン・ビューフォス氏の脚本と聞いて、またその脚本を10ページ
ほど読んだ時点で引き受ける決心をしたそうです。
ストーリー自体のスケールは小さいけど、温かくてみんなを包み込むような
ところが素晴らしいと・・・。

ラストは泣きました。
ヒロイン、ラティカの黄色いサリーが印象的でした。
幸せの黄色ハンカチならぬ幸せの黄色いサリーだったんでしょうか?

エンドタイトルの背景にインド映画ならではなの大ダンスシーンが
展開します。
これについては賛否両論あるようですが、私はこのシーンは好きです。
なんともいえない爽快感があります。


因みにムンバイは以前はボンベイと言ってましたが、ボンベイは英語の公式
名称で、1995年に現地語(マラーティー語)のムンバイに変更したのだとか。
それだけでもインドという国の勢いを感じますね。
また、ムンバイは昨年同時多発テロがあった街でもあります。


スラム街出身の無学な青年がクイズミリオネアで大金を!
というような薄っぺらなサクセスストーリーではありません。
「スラムドッグ・ミリオネア」、是非ご覧になってください。





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