レッドクリフ Part I Chi bi
U.S. Release Date: 2008
■監督:ジョン・ウー
■製作国:アメリカ/中国/日本/台湾/韓国
■キャスト:トニー・レオン/金城武/ソン・ジア/リン・チーリン他
■音楽:岩代太郎
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★★
「「M:I-2」「フェイス/オフ」のジョン・ウー監督が、三国志の有名なエピソード“赤壁の戦い”を全2部作で描く歴史スペクタクル巨編の前編。出演は周瑜役にトニー・レオン、諸葛孔明役に金城武、そして周瑜の妻・小喬役にはこれが映画初出演のリン・チーリン。
西暦208年。帝国を支配する曹操は、いよいよ劉備軍、孫権軍の征討に向け80万の大軍を率いて南下を開始した。最初の標的となった劉備軍はわずか2万。撤退が遅れ、曹操軍に追いつかれてしまい全滅の危機に。しかし、関羽と張飛の活躍でどうにか逃げ延びることに成功する。軍師の孔明は、劉備に敵軍である孫権との同盟を進言、自ら孫権のもとへと向かう。しかし、孫権軍では降伏論が大勢を占めており、孔明は若き皇帝孫権の説得に苦心する。そんな時、孔明は孫権軍の重臣・魯粛の導きで、孫権が兄と慕う司令官・周瑜と面会することに。最初は互いに警戒心を抱いていたものの、次第に2人は相手への尊敬と信頼を深めていく。」(allcinema.net/より。)
これ、「製作国」には書いてないけど、基本的には中国資本の香港映画だろう。テーマらしきもの一切無しの全編、バトルアクション巨編。ここまで来ると、文句のつけようも無い超娯楽大作。名前やら国名というか漢字がほとんど読めないので省くが、守る方の2国に10人ぐらい居る猛将たちが極めて個性的で、この頃は将軍が先に立って戦をしたのか知らないが、一人で10人、20人とかやっつけるシーンは痛快。余計なテーマの無いバトルアクション作品の面白さをふんだんに満喫できる。キャラ的にも面白い。笑えるシーンもかなりあって、代表的なのが「呉国」の君主の妹で、囁くだけで馬を倒し、人を気絶させる特技の持ち主。おてんば娘で戦にも参加する。呉国の将軍(トニー・レオン)の妻役のリン・チーリン(だと思う)よりは、はるかに目立つし面白い。トニー・レオンはいいが、ちょっと他の猛将たちと比べると、線が細いというか、むしろリン・チーリンの相手役に選ばれたというのが、監督の本音だろう。
「三国志」は読んでおいた方がいいと誰かに言われたが、機会が無くて、もたもたしているうちにKOEIの三国志シリーズに散々、懲りて、ほかしておいたが、原作はどうか知らないが、ここまで現代風にアレンジして、香港のアクション技術の集大成のような作品にすれば、文句無く面白い。これプラス資金源が(今や世界中が石油高で困っている中、唯一、石炭で富を蓄積している)中国がお金に糸目をつけない出資で作った作品である事は観れば分かるので、貧困というか物価高に喘ぐ我々一般人民としては、その理由というか原因を考えると、手放しで楽しめる。
最近のハリウッド系の歴史物が、たとえばアレキサンダー大王をホモにしてみたりと、無理矢理テーマを突っ込む傾向があるのに対して、歴史スペクタクル作品というのは、スペクタクルを見せるのが一番の目的であるはずなので、その意味では本作品は、それこそ「シネマ」(ワイドスクリーン)の原点でもある「西部開拓史」(1962年)に戻ったような所があって、この事を映画人たちに考え直して欲しい。見る作品と考える作品とを別にしても、観る方としては、別に文句を言うことは無いのだし。パートIIではどうなるのか、セットは既に作ってあるので、作品自体は完成しているのだろうが、やはり猛将たちが華々しく散っていくのだろうか。パートIのキャストからすると、かなり期待できそう。それと曹操国の君主が他の2国を討伐することにしたのは、絶世の美女(リン・チーリンのどこが?)と言われた呉国の将軍の妻、小喬を自分の物にしたいというのが動機になっているらしいが、こういうのも、これだけテーマ無しの作品では、かなりロマンを感じる。この点、曹操国の君主は、単なる悪者というような勧善懲悪的なパターンを少し脱している。暴君が何かを欲しいと思ったら、それだけで戦争をしかける動機になるわけだし、歴史的に見ても、これは事実だろう。ここらへんがパートIIではどうなるのか、興味がある所でもある。まあ、今のご時勢で贅沢しようと思ったら、中国作品を観るのが一番、手っ取り早いかもしれない、というのが一番の印象。この作品は絶対的に映画館の大スクリーンで観るのがお勧め。テレビでは見えないだろう。
ヒアリング度:
感動度:★★★
二度以上見たい度:★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)
U.S. Release Date: 2008
■監督:ジョン・ウー
■製作国:アメリカ/中国/日本/台湾/韓国
■キャスト:トニー・レオン/金城武/ソン・ジア/リン・チーリン他
■音楽:岩代太郎
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★★
「「M:I-2」「フェイス/オフ」のジョン・ウー監督が、三国志の有名なエピソード“赤壁の戦い”を全2部作で描く歴史スペクタクル巨編の前編。出演は周瑜役にトニー・レオン、諸葛孔明役に金城武、そして周瑜の妻・小喬役にはこれが映画初出演のリン・チーリン。
西暦208年。帝国を支配する曹操は、いよいよ劉備軍、孫権軍の征討に向け80万の大軍を率いて南下を開始した。最初の標的となった劉備軍はわずか2万。撤退が遅れ、曹操軍に追いつかれてしまい全滅の危機に。しかし、関羽と張飛の活躍でどうにか逃げ延びることに成功する。軍師の孔明は、劉備に敵軍である孫権との同盟を進言、自ら孫権のもとへと向かう。しかし、孫権軍では降伏論が大勢を占めており、孔明は若き皇帝孫権の説得に苦心する。そんな時、孔明は孫権軍の重臣・魯粛の導きで、孫権が兄と慕う司令官・周瑜と面会することに。最初は互いに警戒心を抱いていたものの、次第に2人は相手への尊敬と信頼を深めていく。」(allcinema.net/より。)
これ、「製作国」には書いてないけど、基本的には中国資本の香港映画だろう。テーマらしきもの一切無しの全編、バトルアクション巨編。ここまで来ると、文句のつけようも無い超娯楽大作。名前やら国名というか漢字がほとんど読めないので省くが、守る方の2国に10人ぐらい居る猛将たちが極めて個性的で、この頃は将軍が先に立って戦をしたのか知らないが、一人で10人、20人とかやっつけるシーンは痛快。余計なテーマの無いバトルアクション作品の面白さをふんだんに満喫できる。キャラ的にも面白い。笑えるシーンもかなりあって、代表的なのが「呉国」の君主の妹で、囁くだけで馬を倒し、人を気絶させる特技の持ち主。おてんば娘で戦にも参加する。呉国の将軍(トニー・レオン)の妻役のリン・チーリン(だと思う)よりは、はるかに目立つし面白い。トニー・レオンはいいが、ちょっと他の猛将たちと比べると、線が細いというか、むしろリン・チーリンの相手役に選ばれたというのが、監督の本音だろう。
「三国志」は読んでおいた方がいいと誰かに言われたが、機会が無くて、もたもたしているうちにKOEIの三国志シリーズに散々、懲りて、ほかしておいたが、原作はどうか知らないが、ここまで現代風にアレンジして、香港のアクション技術の集大成のような作品にすれば、文句無く面白い。これプラス資金源が(今や世界中が石油高で困っている中、唯一、石炭で富を蓄積している)中国がお金に糸目をつけない出資で作った作品である事は観れば分かるので、貧困というか物価高に喘ぐ我々一般人民としては、その理由というか原因を考えると、手放しで楽しめる。
最近のハリウッド系の歴史物が、たとえばアレキサンダー大王をホモにしてみたりと、無理矢理テーマを突っ込む傾向があるのに対して、歴史スペクタクル作品というのは、スペクタクルを見せるのが一番の目的であるはずなので、その意味では本作品は、それこそ「シネマ」(ワイドスクリーン)の原点でもある「西部開拓史」(1962年)に戻ったような所があって、この事を映画人たちに考え直して欲しい。見る作品と考える作品とを別にしても、観る方としては、別に文句を言うことは無いのだし。パートIIではどうなるのか、セットは既に作ってあるので、作品自体は完成しているのだろうが、やはり猛将たちが華々しく散っていくのだろうか。パートIのキャストからすると、かなり期待できそう。それと曹操国の君主が他の2国を討伐することにしたのは、絶世の美女(リン・チーリンのどこが?)と言われた呉国の将軍の妻、小喬を自分の物にしたいというのが動機になっているらしいが、こういうのも、これだけテーマ無しの作品では、かなりロマンを感じる。この点、曹操国の君主は、単なる悪者というような勧善懲悪的なパターンを少し脱している。暴君が何かを欲しいと思ったら、それだけで戦争をしかける動機になるわけだし、歴史的に見ても、これは事実だろう。ここらへんがパートIIではどうなるのか、興味がある所でもある。まあ、今のご時勢で贅沢しようと思ったら、中国作品を観るのが一番、手っ取り早いかもしれない、というのが一番の印象。この作品は絶対的に映画館の大スクリーンで観るのがお勧め。テレビでは見えないだろう。
ヒアリング度:
感動度:★★★
二度以上見たい度:★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)