鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

プライドと悲しみについて

2014-03-06 | 
「プライド」という言葉は日本語では「誇り」で、どちらかといえばいい意味で使うことが多いと思われます。
しかし、最近では、あまりよくない意味で使われることもけっこう見受けられます。
言葉に意思があるとすれば、どう思っているでしょうか。


    プライドと悲しみについて
                          2006年12月 鈴木信夫

男たちには幸福(しあわせ)を求めるために
どんなときでも、捨てなければならないプライドがある
それは「持ちすぎた自信」というもの
それは「人を下に見る」ということ
どんなときでも、捨ててはならないプライドがある
それは「生かされている」ということ
それは「人生を投げない」ということ

人はプライドがなければ生きられない
そんな弱い生きものでしかないから

男たちには幸福(しあわせ)に生きるために
どんなときでも、捨てなければならない悲しみがある
それは「夢のためだけに生きる」ということ
それは「未来だけを見つめる」ということ
どんなときでも、捨ててはならない悲しみがある
それは「人生は思うようにならない」ということ
それは「人はいつか去っていく」ということ

人は悲しみの向こうを知った時に
幸福(しあわせ)を見るものだから

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