鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

酒に心の毒を吸わせて

2022-03-15 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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先月から始まったロシアによるウクライナ侵攻、ひどいものです。
テレビのニュースを見ると気が滅入ります。
なにもできないのがもどかしく、心が落ち着きません。
こんな時は酒でも飲んで・・といきたいところですが、最近は、酒が飲めなくなっています。
どうすればいいのでしょうか。

      酒に心の毒を吸わせて
                          2010年8月

心にある毒は、酒で流そう
人には酒の力をかりたい時があるもの
それは、悔しさでつぶれそうな時
それは、苦しさで叫びたくなった時
そういう時は、毒が口から出てしまう
そういう時は、毒が心から出てしまう
しかたない時は、酒でも飲んで
流しきって、すっきりしてしまおう
心にある毒は、酒に吸わせよう
人には酒の力をかりたい時があるもの
それは、崖っぷちに立たされている時
それは、前にも後にもいけない時
そういう時は、毒が口から出てしまう
そういう時は、毒が心から出てしまう
答えが出ない時、酒でも飲んで
流しきって、すっきり片づけてしまおう
それにしても、わたしの心には毒が多い
それにしても、それにしても…
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