鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

つらくて厳しくて嬉しい

2018-03-26 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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つらいこと、厳しいこと、嬉しいこと、人によってその大きさには差があると思います。
ただ、長く生きていると、つらいこと厳しいことは少しづつ忘れ、嬉しいことは記憶に残っています。

我が家の後ろの空き地に山茶花の木が植えてありました。
毎年たくさんの花を咲かせていましたが、大きくなって手入れが大変なので、切り倒されてしまいました。
詩手紙のコメントはこの山茶花の花を見て書いたものです。
「さざんかの花がきれいです。冬が似合いますね。」


        つらくて厳しくて嬉しい
                                  2009年1月

どこかで「つらくて厳しくて嬉しい」
そういう言葉を聞いたのです
私は心を確かめてみました

嬉しいことよりもつらいことが多いけれど
ずっとずっと多いけれど

私はつらいことが、厳しいことが目について
ぽろぽろと愚痴がこぼれるから

嬉しいことよりも厳しいことが多いけれど
ほとんどがそうなのだけれど

私はつらいことが、厳しいことが目について
ぽろぽろと涙ばかりがこぼれるから

せめてもうすこし見方をかえて
つらいことよりも嬉しいことを見ていきたい
そういうふうに考えたい

せめてもうすこし見方をかえて
厳しいことよりも嬉しいことを見ていきたい
そういうふうに考えたい

   詩手紙2009.1.27
   

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