鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

30%で生きている

2015-12-21 | 
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鈴木信夫の充実期の作品から


2005年~2007年の充実期の作品から選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫は身体は不自由でもこころだけはだれにも負けないという気持ちでいました。
病気に悩む人、特に子供たちには、気持ちだけは負けないで…と言い続けました。


      30%で生きている
                              2006年4月

この世の中で僕という存在は、30%で生きている
生まれたときには100%だったのにね
それなのにそれなのに生きていく中で
僕という存在は、限りなく0%に近づいていっている
もがいて生きれば生きるほどにね
僕という存在は、今この時も生きている
この生命を削っていきながら
今はたった30%で生きている
人というのはそれでも生きられるもの
そんな人生だったからこそね、今なら胸をはれる
そうだよ、この心、100%で生きているから
今はたった30%で生きている
人というのはそれでも生きられるもの
そんな人生だったからこそね、今を大切にしたい
そうだよ、この心、100%で生きているから
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