しばらくぶりに宗教の本を読んだ。
なぜかはよくわからないが、母の13回目の命日が迫っていたからかもしれないし、旧統一教会問題が
盛んに語られているからかもしれない。
この本は以前に購入していたもので、まだ読んでいなかったので本棚から取り出してきたものである。
宗教には興味があり、キリスト教、仏教などについてはいろんな本を読んだこともあるが、それも
歴史の本などを読むときの関連知識として知っておきたいからであり、宗教心があったわけではない。
この本を書いた久保田展弘さんは、1941年生まれで、早稲田大学卒業。
仏教、東洋哲学を学び、のちにアジア各地から中近東、ヨーロッパで調査を重ね、多神教・一神教を
様々のテーマで比較研究をしたという。
この本の表紙裏の紹介文には、
「いのちの危機の時代である。民族紛争の現場に限らない。危機は私たちの日常にある。」
「死生観が揺れている」
「永年、・・・多様な宗教圏を実際に歩いた・・・宗教学者が、母の病変とその死に向き合い、
改めて問う―
人間とは何か、人はどう死を受けいれるのか、いま、宗教はどんな力を与えられるのか・・・」
この本は2004年に発行されている。
著者が研究生活の中でたどった東アジアやインド、中近東などでの経験をもとに、死と生のとらえ方を
多神教、唯一神教、インド哲学、日本などについて検討、「日本人の生と死への思い」、そして終章の
「生から死へ、死から生へ」にまとめられている。
たくさんのことが印象に残り、今まで知らなかったこと、感じられなかったことに気づいた。
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