Paradise Lost

地獄より光に至る道は長く険しい

祇園川上

2009-08-07 20:20:20 | 食事
今回の京都旅行の贅沢の本命『祇園川上』での夕食。

まずは、枝豆の豆腐から。



次は、天子や佃煮、サツマイモ煮など・・・。面白かったのは一番上の一品。
『干しこのこ』と言い、ナマコの卵巣を伸ばして畳んで乾かした物との事。形が三味線のバチに似ている事から『ばちこ』とも言われるそうだ。



お次は、お造りと鱧のおとし。お造りは、鯛とスズキ。



今度は、白味噌のお椀。中に入っている白いゼラチン状の物は『鯨』だそうだ。鯨のどの部位かはわからないが、トロリとしていて少し磯臭さがある。お汁の味付が美味しくて、猫舌にもかかわらず一気に飲んでしまった。



お次は、鯛の兜煮。兜煮の煮汁は濃い目の味付だが、鯛の身が煮込まれているわけではないので、口に含んだ時にはちょうど良い味加減になる。また、煮汁を冬瓜に絡ませていただくと、とても美味しい。煮魚にありがちな魚臭さが一切感じられず、煮汁のしみた骨をしゃぶってしまうほどの美味しさだった。



焼物は『鱧』。あっさりとした味の鱧の身に合わせて、醤油とお酒をベースにしたシンプルな辛目の味付がされている。
タレは一回一回調味しており、鰻のタレのように継ぎ足して作る事はないそうだ。



お次は、『穴子』と『加茂茄子』の揚げ物だ。穴子が大好物の私には堪らない一品。汁が加茂茄子にしみてとても美味しいし、穴子のぷりぷりとした食感がとても嬉しい。



今度は、これまた珍味。タコの卵。と言っても産み付けられたものではなく、タコの『卵巣』。
食べてみると、確かに卵巣の食感がする。
旨い!と言うような食べ物かどうかわからないが、一度は食べてみると面白い食材である。



最後のご飯物が、これまた面白い。手が込んでいるのだ。卵とスズキの身で麦飯を巻いている。その上に海苔と紅葉おろし。



こんな風に崩して、お茶漬けのようにしていただきます。麦飯の周囲には、卵と蒸して焼いた(だったかな・・・?)と言う二度手間を掛けたスズキの身が巻かれている。出し汁は醤油ベースのシンプルなもので美味しかった。



お茶漬けをいただいたと言うのに、更に『茗荷の炊き込みご飯』が用意されていた。
昨日の『鱧の炊き込みご飯』と同じく、何杯でもいただけそうな、さっぱりとした味付の炊き込みご飯だが、こちらは更に茗荷の爽やかな香りが漂う。



最後は、デザート。トマトのシロップ漬けと白桃。このトマトのデザートは川上が1985年に考案して供し始めたと言う。



確かに『トマト』です・・・。切り口がちゃんとトマト。で、これが熟して美味しい白桃に負けないくらいの美味しさなのだ。



最後には珍しいデザートもいただけて、とても贅沢で幸せな一時だった。
昨日と今日で、関西の人達が『鱧』を好きなわけが良くわかった。私も『鱧』が好きになった。

また、板前さんも色々な事を教えて下さり、お腹だけではなく好奇心も満たされた。
しかも、川上のご主人の低姿勢な接客には、こちらが恐縮してしまうほどであった。最後は、お店の戸口でお見送りまでして下さった。

また川上に行ける日を楽しみに・・・。

小径~哲学の道沿いの喫茶店

2009-08-07 12:12:12 | 食事
暑い京都の夏だが、暑さゆえに『かき氷』が美味しい。

しかも、京都は『宇治氷の天国』

哲学の道沿いの『小径』の『宇治金時みぞれ』もそのひとつ。



ボリュームはやや控え目だが、抹茶を一回一回練って抹茶蜜を調製すると言う。小豆も自家製の手作りで、煮豆のような美味しさだった。

京都の暑い夏をお過ごしの方、是非お試し下さい

南禅寺 金地院

2009-08-07 10:20:30 | 記憶のかけら~風景
お次は、南禅寺金地院

『鶴亀の庭』。左の古木は、金地院の中で一番古いものだそうだ。襖絵などよりも古いとの事。
古木の生えた左の石が亀、右の石が鶴を表す。右の鶴は首を下げて寝そべり、卵を抱いている様子だと言う。



特別拝観も希望し、400年前の本堂の襖絵や『八窓席』と言う茶室も見学した。
襖絵は、美術の教科書などで取り上げられている長谷川等伯筆の『猿猴捉月図』と『老松』。
実物を間近で見られて良い体験だった。

無鄰菴

2009-08-07 09:30:00 | 記憶のかけら~風景
今朝は『無鄰菴』から散策を始めた。



この無鄰菴は『山県有朋』の三つ目の草庵で、ここにある洋館では、日露開戦直前のわが国外交方針を決める『無鄰菴会議』が開かれた。

庭園を奥に進んでいくと・・・。



可愛らしい滝が・・・。
庭自体はこじんまりとしているが、涼しい風が吹き渡り、庭の見える部屋でのんびりしていると気分が良い。