文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

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日本の総理になるかもしれない政治家が台湾の総統と話し、さらに台湾のTPP加盟申請を「歓迎したい」と言ったことは世界的なニュースだ

2021年10月28日 16時58分26秒 | 全般

一昨日発売された月刊誌Hanadaは、当然ながら毎日配達されている全国紙とは発行部数は段違いに少ない。
だが、それはノーベル賞を受賞するような人たちは頻繁にマスメディアに登場したりする人達では全くない、言わば、ごく少数派であるのと同様なのである。
つまり本当の研究を為している人達、本物の知性は、ごく少数の中にいるのである。
p46からp59に渡る三段組での高市早苗さんと櫻井よしこさんの対談特集は、10月31日に投票を控えている日本国民全員のみならず世界中の人たちが必読。
日本国民は、投票する前に、この対談特集を読まなければならない。
本欄の読者の方々は、出来るだけ多くの周囲の人たちに、伝えて下さい。
以下は前章の続きである。
公約作りの舞台裏
櫻井 
高市さんは、公約を作るのに3日徹夜をなさったそうですね(笑)。
高市 
公約作りは政調会長の仕事ですから、仕方ありません。
ただ、選挙の日程が想像していた以上に早まって、何としても5日間で書き上げなければならず、大変でした(笑)。
櫻井 
この公約を作る時に、岸田首相と意見交換はありましたか?
高市 
手順としては、これまで政調会の各部会で積み上げられてきた、絶対にいまやっておかなければいけない政策を集約しました。
そのうえで、今回せっかく総裁選挙が行われたわけですから、それぞれの候補が訴えられた政策を盛り込みました。 
河野さんだったらコロナ対策、それからデジタル化などを強く訴えられていた。
野田聖子さんからは、常に子供を真ん中に据えた「こどもまんなか」。このフレーズも入れ込ませていただきました。
もちろん、岸田総裁がおっしゃった「成長と分配」。
成長と分配の好循環というのは安倍内閣でも使っていたので、それほど違和感のあるものではなく、しっかりと入れ込ませていただいた。
さらに、そこに私が訴えた「危機管理投資」「成長投資」というもの’も、ドカンと入れ込みました。 
次に全部の会長に集まっていただいて、まとめた公約案を見ていただき、「ここはこう修正してください」「これを書き足してください」という作業をほぼ1日でやっていただきました。
そのあと、政調会長、会長代理、副会長が集まる政調審議会でよく案を揉んで、そして自民党の最高意志決定機関の総務会に持っていきました。
ここでも反対は全くなく、ご了解いただきました。この過程で、政調審議会にかける前に岸田総裁にお見せしました。
夜のうちに公約案を官邸に送っておいて、翌朝9時に官邸に伺いまして、岸田総裁に「これでよろしいですか」と目を通していただいた。 
岸田総裁からは「デジタル田園都市国家構想という言葉が入ってない」というご指摘をいただきました。
総裁がおっしゃっている「新しい資本主義」とか「デジタル田園都市国家構想」とか、他の方が考えられた政策キャッチコピーを一瞬で咀嚼(そしゃく)するほど私は頭がよくないものでして(笑)、そのたびに総裁に改めて「これはどのように考えたらいいでしょうか」とお伺いしながら公約を作らせていただきました。
高市躍進の理由
櫻井 
公約を見ると、外交や国防は後ろのほうにあります。
もちろん、経済でも高市さんの真髄は発揮されたと思いますが、やはり国防、安全保障、それから台湾・中国への向き合い方というのが、高市さんの強さの特徴だと思います。
高市さんは総裁選が始まってすぐは、口の悪い人なんかは「泡沫候補だ」と言っていましたが、大変な勢いで支持を伸ばしていき、高市さんの意見が自民党のなかで広がって、サポーターも増えていった。国会議員票は114票にまでなりましたね。
高市 
全体で2位でした。
櫻井 
地方票は3位とはいえ、2割ほど取りましたよね。
党員票は総裁選が始まって、すぐに投票した人が多かったので、もしもう1週間くらい議論を聞いて投票していたら、高市票はもっと増えたと思います。
というのも、4人の方が揃っていろいろな政策論争をなさいましたが、多くの人が高市さんの考えを聞いて、政策に共鳴したのではないかと思うからです。
特にこれまで、他の総裁候補がはっきり言わなかったこと。たとえば中国の脅威から台湾を守る決意などをズバッとおっしゃっていた。
それだけでなく、高市さんは9月20日にオンラインで蔡英文総統と会談されました。
日本の総理になるかもしれない政治家が台湾の総統と話し、さらに台湾のTPP加盟申請を「歓迎したい」と言ったことは世界的なニュースだと思います。
なぜ、日本のメデイアが大きく取り上げないのか、理解できません。非常に不思議です。
さらに公約にも、台湾についてきちんと盛り込まれた。
高市 
「台湾のTPP加盟申請を歓迎し、WHO総会へのオブザーバー参加を応援します」と書かせていただきました。
櫻井 
その前には、「『自由で開かれたインド太平洋』の一層の推進等に向り、日米同盟を基軸に、豪、印、ASEAN、欧州、台湾など普遍的価世を共有するパートナーとの連携を独化します」ともあります。
ここまで蹈み込んで書かれたことは、本当に画期的なことです。
岸田首相の所信表明演説には中国という言葉は出てきたものの、台湾はなかった。
所信表明よりも自民党の公約のほうが一足も二足も踏み込んだという感がありますが、党内では異論はありませんでしたか?
タブーを世の中に出す
高市 
これがなかったんです。私も同僚議員に見てもらう時に、かなりドキドキしました(笑)。
台湾を応援することを明記したり、「ウイグル、チベット、モンゴル民族、香港など、人権等を巡る諸問題について、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めます」とも書きましたので、ここには何かクレームがつくのではないかと思っていたのですが、どなたからも反対意見は出ませんでした。
櫻井 
自民党は中国のウイグルの人々に対する弾圧に対して、世界中が反対、批判、非難、制裁決議をしているのに、また一部の国会議員からは日本もやるべきという声はありましたが、公明党の反対もあり、最終的に幹事長室の二階さんのところで潰されてしまった。
日本の国会は非難決議ができなかった。
高市 
これは悔しかったです。
櫻井 
その非難決議ができなかった自民党が、政調会長の高市さんのおかげで、公約にウイグル、チベット、モンゴル、香港のことをちゃんと書き、台湾についても明記した。
自民党がここで一皮も二皮も剥けたと思いませんか? 
早苗パワーが自民党を変えつつあるんですよ。
高市 
自分ではわかりませんが、どなたからも反対意見が出なかったことはとても嬉しかったです。
櫻井 
4人の候補者の議論を聞いて、世論は「高市早苗さんが言っていることが正しいんだ」「いままで言わなかったのがおかしい」と思うようになった。
そのような人々が増えたのだと思います。実感はありますか?
高市 
自民党の役員で要職にある方が総裁選が終わったあとで、「高市早苗は自民党がいままでタブーとして議論してこなかったことを、全部世の中に出してしまったな」と、褒めておられるのか、怒っておられるのかはわからないのですが(笑)、公の場で発言されたと聞きました。
櫻井 
男だ女だというのは嫌いなほうなんですが、ある意味で、女性はすごく正直でストレートな物言いをしますよね。
社会的に配慮することが苦手というか……(笑)。
高市 
私も苦手ですね。
「空気読めない」と先輩議員からたまに言われていますよ(笑)。
この稿続く。


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