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トランスペアレンシー・インターナショナルの調査でも、バングラは世界で最も腐敗した国の一つと位置付けられている。

2020年07月29日 23時06分04秒 | 全般

以下は、コロナ陰性証明を偽装、と題して今日の日経新聞に掲載された記事からである。
【ダッカ=A・Z・Mアナス】
バングラデシュが同国の病院経営者による新型コロナウイルスの陰性証明書類の偽装で国際的な信用を失っている。
中心人物の逮捕を迅速に進めて汚名返上を急ぐものの、バングラのビジネスマンは今後、海外で信用を得られないとの懸念も浮上している。
新型コロナの感染拡大がバングラの貿易を減退させるなか、新たなニッチビジネスが生まれてしまった。
陰性証明書の偽装だ。
海外へ渡航するために書類を必要とする労働者による強い需要があり、事件は起きた。 
不正行為への疑念はイタリアで火が付いた。
直近バングラに帰国していた600人の中で65件の陽性反応が見つかったためだ。
バングラの外務省は声明で「偽物の証明書を持っていた人はいなかった」と弁明した。
ただ数人が隔離措置の義務を無視し、新型コロナの感染を拡大させたと明らかにした。
国際的なイメージは悪化していった。 
バングラは汚職がはびこるとされる保健分野の浄化を一気に進めた。警察当局は15日、隣国インドへの逃亡を試みた病院経営者のモハマド・シャヘド氏を逮捕した。
ほかに外科医らも逮捕した。
彼らは偽装の陰性証明書を発行したとされ、税務当局も銀行口座を凍結した。
報道によると、1書類あたり60ドルを徴収していたという。
逮捕とほぼ同じ時期にイタリアはカタール航空の航空便で到着した165人のバングラ人の入国を拒否した。 
アサドゥザマン・カーン・カマル内務相は経営者が国を傷つけたとして「ほかの誰もが新型コロナの感染拡大との闘いに必死ななか、シャヘド氏は人をだますことに必死だった」と名指しで非難した。
悪化したイメージを払拭するため、アナリストからは「適切な検査態勢の構築が不可欠だ」との声が上がる。 
欧州など海外で働くバングラ人の問題も深刻だ。
例えば、イタリアは14万人以上を受け入れており、バングラヘの送金元としても重要な国だ。 
ただ、バングラ人は欧州域内の移動の自由を俣障した「シェンゲン協定」加盟国への訪問を認められていない。
欧州では一部の国に対して渡航制限の緩和を始めたが、バングラは安全ではないとみなされている。
留学生も新学期に向けて欧州などに入れない可能性が高い。
そのため送金も記録的な規模で、海外から自国へ引き揚げている。
バングラは輸出や農業、海外送金に支えられ、過去10年にわたって7%程度の経済成長率を維持してきた。
ただ送金は状況が変わり、輸出も大幅に減少しており、経済不安がくすぶっている。 
バングラにとって海外ビジネスの様相が今後変わってしまうかもしれない。
専門家からは「外国人はもはやバングラのビジネスマンを信頼しないのではないか」との声も漏れる。
独ベルリンを拠点に世界の汚職を監視する非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショナルの調査でも、バングラは世界で最も腐敗した国の一つと位置付けられている。


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