国連は田舎の信用組合みたいなものだ。1万円出せばだれでも1票を持つ。何か起これば俺にも権利があると騒ぐ。国連も同じ。中共が入ればますます悪くなる、と題して2018年10月25日に発信した章である。
以下は前章の続きである。
見出し以外の文中強調は私。
破かずとっておいた吉田色紙
このとき、知事だった西村と旅館城西館で飲んでいる。
酔った吉田は女将に色紙と硯を持ってこさせた。
「新憲法 棚の達磨も赤面し」「素淮」と署名した。
吉田は茂吉田のイニシャル「SY」を漢字でそう表記してサインの代わりにしていた。
日本は軍隊を奪われ、交戦権も取り上げられた。
これからは「平和を愛する諸国民にすがって生きていけ」と新憲法はいっている。
この憲法について国会で「だれがどう修正案を出すか、だれが議決に賛成するか反対するか、事前に総司令部の承認を受けなければならなかった」(平成12年4月27日、第147回憲法調査会での奥野誠亮議員の発言)
要の条項に反対すれば国会からGHQに摘み出され、二度と議席には戻ってこられなかった。
そんな状態で押し付けられた憲法を押し頂くと聞けば棚の達磨だって顔を赤らめるぜ、ほどの意味だ。
西村も吉田も大笑いした。
笑い終わって吉田は時の首相がそんな戯れ句を作ったのがばれては困る、処分してくれと西村にいった。
西村はそれを破かずにとっておいた。
いつか機会を見てその色紙を国会に持ち出すつもりだったといわれる。
すぐ衆院選に立ち、連続当選を決めて今回は初入閣だ。
頃合いもいいか。
しかし、それを語る前の昭和46年10月、記者会見での西村の発言にまた朝日が噛みついた。
この新聞にすれば西村も自衛官も同じ、潰せばいい相手だった。
西村は中共の国連加盟について馬鹿な記者にもわかるよう、こういった。
「国連は田舎の信用組合みたいなものだ。1万円出せばだれでも1票を持つ。何か起これば俺にも権利があると騒ぐ。国連も同じ。中共が入ればますます悪くなる」
朝日はこれを「国連軽視」といった。
あの時代、小賢しい外務省が敵の連合国軍(United Nations)の集まりを「国際連合」といい換えた。
まるで国際連盟を引き継ぐ新組織のように印象付けた。
国連はなお利権争いの場だが国民はみな錯覚した。
戦後の新秩序の原点と信じ込んでいたから、その中身が嘘つきだらけの国々が利権争いする場とは思ってもいなかった。
それを知っていれば、だれも支那人の、しかも共産党政権が国連入りすることに深い疑念を持つ。
実際、西村の予言通り、国連に入った中共はモンゴルを侵し、ウイグル、チベットを蹂躙した。
中共はいまもユネスコの女事務局長を誑し込んで南京大虐殺の虚構を記憶遺産に登録させ、その褒美に次期国連事務総長に推戴しようとしている。
しかし朝日にまともさはない。
西村の「国連の正しい見方」を妄言と断じて罷免に追い込んだ。
西村は憲法の素顔を伝える機会を失ったまま、鬼籍に入った。
没後、彼の遺志を汲んで遺族が国会脇の憲政記念館に吉田の色紙を寄贈した。
いまはだれでも見ることができる。
朝日も一度それを見て何か考えてみるがいい。
(2016年4月号)
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