文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

経済安全保障の面で考えると、海外にデータセンターを置かず、国内に置こうという流れができていますが、これがまた電力を大量に消費する

2021年10月28日 16時41分14秒 | 全般

一昨日発売された月刊誌Hanadaは、当然ながら毎日配達されている全国紙とは発行部数は段違いに少ない。
だが、それはノーベル賞を受賞するような人たちは頻繁にマスメディアに登場したりする人達では全くない、言わば、ごく少数派であるのと同様なのである。
つまり本当の研究を為している人達、本物の知性は、ごく少数の中にいるのである。
p46からp59に渡る三段組での高市早苗さんと櫻井よしこさんの対談特集は、10月31日に投票を控えている日本国民全員のみならず世界中の人たちが必読。
日本国民は、投票する前に、この対談特集を読まなければならない。
本欄の読者の方々は、出来るだけ多くの周囲の人たちに、伝えて下さい。
以下はp51からである。
成功だったアベノミクス
櫻井 
では、成長のさせ方についてはどのような考えですか。
高市
一昨年まで、つまりコロナの前までは日本の経済は絶好調でした。
民主党政権の時、100人が職を求めていても83人分の仕事しかありませんでしたが、安倍政権になってからは100人の人に対して160人分以上の仕事があって、いわゆる人手不足が起きるほどでした。
櫻井 
野党は、アベノミクスは貧富の格差を広げて失敗だったと言いますが、雇用率は全ての都道府県で1.0以上になりました。
これは戦後初めてのことではありませんか。
アベノミクスは決して失敗だったわけではない。
高市 
雇用者報酬も20兆円以上増えていますから、アベノミクスは決して失敗ではなかったと思います。
しかし、コロナによって経済が傷んでしまった。これを立て直すには、まず金融緩和はこのまま続けるしかない。
もう一つ、困ったときほどしっかり手当をする「緊急時の財政出動」をします。
それから、社会的な課題を解決しながら富を生み出す「危機管理投資」および「成長投資」。
以上の三つを私は「サナエノミクスの三本の矢」として総裁選で主張し、自民党の選挙公約にも盛り込ませていただきました。
「危機管理投資」とは、言い換えれば、日本がすでに困っている、またこれから困るであろう課題は海外も困る課題で、そういった様々な「リスクの最小化」に資する財政出動や税制措置のことです。
たとえば情報通信の電力消費はすごい勢いで伸びていて、文部科学省所管の国立研究開発法人の報告書によると、2030年には現在の30倍、2050年にはいまの4000倍の電力消費になる。
情報通信だけでそれですから、電気自動車が主流になったりすれば、さらに必要です。
それを見据えて、様々なものの省電力化研究を進めていき、日本からその技術を海外に展開する。 
また、経済安全保障の面で考えると、海外にデータセンターを置かず、国内に置こうという流れができていますが、これがまた電力を大量に消費する。
特にサーバー、ストレージ、冷却系といったところが電力を必要としています。
そういったものを、いまの何10分の1という電力消費にできるかという研究を日本がいち早く進めて海外展開していく。
これは日本の税収アップにもなるし、雇用にもつながり、ひいては個人の所得も増えていく。 
他にも、これだけ気象が変動し、毎年災害は激甚化していっている。
いまからやっておかなければならないのは、厳しい気候に耐えうる建築土木技術、農林水産業の技術を開発すること。
世界中が気候変動に見舞われているので、これもまた海外に展開できる技術になります。
こういった世界共通のリスクを一つずつ洗い出していけばいい、というのが私の主張です。
この稿続く。

 


最新の画像もっと見る