goo blog サービス終了のお知らせ 

Sun Set Blog

日々と読書と思うコト。

早起きの甲斐は?

2007年09月08日 | Days

 今朝は3時過ぎに起きて、日本代表対オーストリア代表戦を見る。
 最後のシュートまでなかなか持っていけないシーンは、いままで何度となく見てきた映像のリプレイのような感じ。
 PK戦に関しては、いつも安心してみていられないような気がする。
 けれども、オシムジャパンが方向としては日本のサッカーとして妥当性のあるところに向かっているようには見えるので、信じて待ち続けるしかないのだろう。
 もちろん、やるからには勝ってほしいというのが素直な感想だけれど。

 これから始発のバスに乗って、地下鉄→新幹線を経由して神戸まで。
 早起き過ぎる時間に起きたので、今日の新幹線は眠ろうと思う。


―――――――――

 お知らせ

 松井が出場したことは、単純に期待を持たせられました。2戦目はもう少し長い時間プレイしてもらいたいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

休日

2007年09月06日 | Days

 昨日の夜、京都から新幹線に乗り込み出張が終了。
 今回の出張は結構長かったので、さすがに開放感のようなものを感じる。帰りの新幹線では、後ろのほうに中東系の外国人が乗っていて、ビールを飲みながら自国の歌を歌っていた。それほど長い時間でもなく、それほど大きな声でもなかったのだけれど、それでもなんだかおもしろく思う。へんな車両に乗ってしまったよと。そんなふうに思えるのも、きっと明日が休みだからなんだろうなと暢気に思っていた。明日が休みだと思えば、大らかな気持ちにもなるというものだ。

 今回の出張は公共交通機関移動が少なかったので、本は3冊。

『村上朝日堂の逆襲』村上春樹、安西水丸著。新潮社。
『とにかくすぐやる人の考え方・仕事のやり方』豊田圭一著。明日香出版社。
『夜明けの縁をさ迷う人々』小川洋子著。角川書店。

『村上~』はもうたぶん5回か6回目くらいの再読。先日『辺境・近況』を読んだ流れで、再び手に取った。僕が持っているのは平成5年5月20日の5刷の版なので、10数年前に購入したものということになる。しかも文庫なので、実際にエッセイが書かれている時期は1985年あたりのものだ。となるともう20年以上……そう思うと、これだけ長い間活動し続けているというのはやはりすごいことだと改めて思う。

『とにかくすぐやる~』は持っていた雑誌を読み終わってしまったときに、乗り換えの駅にあったキオスク的な書店で購入。駅の中の書店にはこの手の本がいつだってたくさん並んでいる。基本的に自己啓発系は白眉である『七つの習慣』があればいいと思っているのであまり読まないのだけれど、たまに無性に読みたくなるときがある。たぶん忙しいときなんかに、ちょっとしたテクニック的な効率アップ法のようなものを求めてしまっているのだ。
 書いてある内容が過去に読んできた類書とほとんど変わらないということが目次を見ただけでわかるというのに、それでもたまになんとなく読んでしまう。だからこれはもうファストフードやカップ麺のようなものなのかもしれない。別に身体によいわけでもなく、栄養が充分あるわけでもないことはよくわかっている。けれども一食分にはなるし、食べてみると結構おいしい。そんな感じ。書かれていることはもちろん多くの人が“頭でわかっていてもなかなか実践できていないあれこれ”なのだけれど、こういう本を読んで、そのあれこれを自分の引き出しの中に入れておくことは意味があるのかもしれない。取り入れることができるものがあれば、ひとつでもそれを試してみればいいし。
 そして、この手のことは、個人差と言うか人によって合う合わないがあるので、よい方法だと思っても合わないと思ったらすばやく見切りをつけてしまうことが大切だと思う。たとえば著者の情報管理術は、その著者の性格や性質などに適したものであり、別の誰かにとっても同じような効果があるわけではない。もちろんある一定の効果はあるだろう(本になるほどなのだし)、それでもそれを無理に自分に当てはめるべきではないし、あくまでも一例に過ぎない。
 だから個人的には『七つの習慣』で原理原則を自分なりに考えるのでいいと思う(個人的にこの本はとても印象深く、多くの人に勧めている)。
 そして、今回読んだような種類の本は、どこかの誰かの原理原則に基づいたやり方であり、参考になるなくらいで考えておけばいい。中にはおもしろいなと思うポイントがあるし、中には既知のポイントがある。いずれにしても、いつも自炊ばかりしているとたまにマクドナルドが無性に食べたくなるように、この手の本はたまにすごく読みたくなるものなのだ。版を見ると2ヶ月くらいで20刷もしているので、同じようなことを多くの人が思っているということなのだろう(まあ、発行部数が少なかったので増刷を繰り返しているのかもしれないけれど)。

『夜明けの~』は個人的には合わなかった。『博士の愛した数式』路線を想像していると裏切られる不思議系、ややダーク系の短編集。と言っても、初期の頃の陰鬱な狂気や破綻が見え隠れするようなものともまた異なり、意図的に平坦にされたのっぺらぼうのような不思議な話が並ぶ。平坦なものは逆に得体の知れない恐怖感のようなものを感じさせるので、そういう意味では効果的なのかもしれない。けれども個人的には趣味には合わなかった。


―――――――――


 昨夜部屋に着いたのは22時過ぎで、コーヒーを飲みながらやっぱり自分の部屋は落ち着くよなとしみじみする。
 眠りに落ちたのは午前1時。
 今日の起床は8時。もっと眠れるかなと思ったのだけれど、でも普段からみると7時間は充分な睡眠時間なのでよしと活動をはじめる。
 まず洗濯機をまわす。それから出張に来ていた公共料金やら何やらを確認する。
 シャワーを浴びて出張の荷物を整理する。そして、10時に車に乗って近くのクリーニング店へ。ワイシャツやスーツをどさっとクリーニングに出す。そのまま高速に乗り横浜駅へ。台風が近づいている関東の空は不安定で、激しい雨が降ったかと思えば小雨になってみたりと、開演前のオーケストラのチューニングのように不規則な空模様。

 横浜駅西口の地下駐車場に到着したのが11時少し前。まずは某店へ行き、先日購入したキャリーバックを修理に出す。購入してから1ヶ月と少ししか経っていないのに、4つのキャスターのうちの1つが根元から外れてしまったのだ。
 それは出張5日目の朝の出来事で、神戸の三宮から新快速に乗って姫路駅に到着したときに起こった。下りエスカレーターに乗っていたら、突然キャスターがひとつ外れて、バランスを崩したのだ。朝のラッシュ時のホームからのエスカレーターだったので、慌ててキャスターと散った金具を手繰り寄せた。そして下に到着するとともに邪魔にならないように横にずれて、外れてしまったキャスターを見た。確かに6泊分の荷物なのでたくさん入れていたけれど、キャリーバックは結構いいやつを購入したのだ。それがこんなにもすぐ壊れるとは……そう思いつつ、駅の構内でなんとかキャスターをはめようとしてみたけれど、外側からは簡単に取り付けられないようになっていて(ようは通常であれば破損しづらくなっていて)、修理に出すしかないような状態だった。仕方がないので残りのキャスター3つのままで移動を再開した。金具はキャスターを回転させるためのベアリングつきの金具があったりグリスが塗られていたりして、僕の手はすっかり油まみれになってしまった。駅のトイレで手をごしごしと洗い、やれやれだと思っていた。そのやれやれなキャリーバックを、購入した店まで持っていって修理を依頼したのだ。

 出張後半の数日間は、3つのキャスターしかないキャリーバックを、負傷兵を抱えながら逃げ惑う兵士のような心持で、ガラガラと押し続けていた。その間、結構いろんな人に「……あれ? どうかしたんですか?」と言われた。本来そこにあるべきものがないキャリーバックは、なんとなくおかしな印象を人に与えるようなのだ。それで「キャスターがひとつ壊れた云々」と説明すると、喉に引っかかっていた何かが取れたかのような納得した表情を見せる。そして、「大変ですね」とか言われるのだけれど、なんとなく本当にそれが大変なのかどうか測りかねているような感じだった。それもそうだ。キャスターが1つないことがどのようなものなのかということは、それを体験した人しかわからない。3つでも充分転がしていくことはできる。けれどもそれを忘れて手を離すと、ふいにバランスを崩し倒れそうになるし、押すときにも普段よりも力がいる。手のかかる子供ほどかわいいと世間ではいうけれど、それは子供のことであって、キャリーバックに関してはそうでもないのだと、あらためて実感する。

 修理が大体どれくらいで終わるのかを確認すると、通常であれば3週間という返答。3週間! いったい全体どんな難しいキャスターなんだよと思う。もちろん、実際にはすぐに修理なんて終わるのだろう。けれどもメーカー側の都合や仕組みの中で、それくらい待たせられてしまう。むむむと思う。今週末からまた出張に行くのに……
 でもまあ3週間かかるというならそれまで待つしかない。係りの人に、メーカーには1ヵ月半でこんなになったということを強調しておいてくださいねと念を押して、その店を出た。
 それから東口の横浜そごうへ行き、紀伊国屋書店で本を7冊購入。次の出張の移動中に読む予定。それからLOFTでノートを購入。2008年のダイアリー売場がすでに出来上がっていて、あれこれとひやかす。
 地下の「C3」で9月限定のイタリア栗とチョコレートのドルチェを購入する(ホームページの「カタログ」の「ケーキ2」のところに写真あり)。最初は普通のケーキを買おうと思ってウィンドーを眺めていたのだけれど、破壊的においしそうな見た目と、9月限定というツボをついてくる文字に屈して気がつくと「これください」と言っていた(おそろしい……)。小さなホールケーキなので「誕生日用ですか?」と尋ねられ、「いえ、違います……」と照れながら答える。そして、あ、そうだと思う。今月誕生日だと。小さな頃は「年をとると誕生日のことをあまり考えなくなるよ」と言われてそんなはずはないと思っていたものだけれど(だってプレゼントをもらえるし)、実際に年を取るとそうなのだなあとしみじみとしてしまった。いずれにしても、ホールケーキを一人で食べられるのは大人の特権だよなと思う。
 横浜駅西口地下駐車場を出たのは13時ちょっとすぎ。それから横浜新道を通って部屋へ。出張生活を始めることになってからすっかり自分の車に乗らなくなってしまったので、帰っているときにはちょっとでも乗らないと駄目だなとあらためて思う。バッテリーがあがったりするのもいやだし。
 久しぶりにラジオを聴きながら運転。僕はプリウスに乗っているのだけれど、ガソリンをあまり消耗しない車なので、いまの生活なら2~3ヶ月に1回の給油ということになるかもしれない。それもなんだかなあと思う。
 途中、TSUTAYAに寄ってDVDを借り、セブンイレブンに寄って雑誌「2007-2008EUROPE SOCCER TODAY」を購入する。移籍情報を完全網羅した、今シーズンの各チームのデータブック。毎年買っているのだけれど、8月で移籍市場が閉まった後に出るやつがいいのだ。そして僕はこの本を毎年電車図鑑を熱心に見入る5歳の男の子のように繰り返し開くので、欧州サッカーの各チームの選手名などにやたらと詳しい。今年のやつも、ゆっくりと繰り返し読もうと思う。また、台風が近づいているので、食べ物なんかもいろいろと購入しておく。今日の午後以降は部屋でのんびりと文章を書いていようと引きこもる気満々だったのだ。

 ということで、いまにいたる。部屋に帰ってきたのは14時過ぎで、それからのんびりとパソコンに向かって文章を書いたりしている。栗のケーキも3分の1くらい食べたけれど、とてもおいしかった……こういうので充分に幸せになれてしまうので、単純な性質でよかったなと思う。

 受け取れなかった宅配便もようやく受け取ることができた。エムピウのバッグで、「Boo-Hoo-Woo.com」で購入したやつ。僕はこのサイトが好きで、メールマガジンにも登録している。大きい物は買わないけれど、雑貨や文房具なんかは結構購入している。購入したのはリンク先のページの「MARSUPIO」のチョコ色。ゴート(山羊)革ってこんななんだと思いながら、ちょっとした散歩に使おうと思う。文庫本とiPodがちょうどいい感じに入るのだ。


―――――――――

 お知らせ

 移動が多いと駅に貼られている各地の観光ポスターが否応なく目に入り、旅に出たい……と否応なく思わされてしまうのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポイント

2007年09月01日 | Days

 今日も神戸から。
 いま泊まっている三宮のホテルには5連泊する予定で(いま3泊目)、その後も姫路や大阪に行って来週の半ば過ぎに横浜に戻る予定。
 前回の日記で【Travel】を更新する予定と書いておきながら、なんだか急に忙しくなってそのまま出張に出てきた。
 バタバタと忙しく過ごしながらも、昨日で少し山だったことがひとつ終わり、若干気が楽になる。

 神戸では社有車に乗って店から店へ移動しているのだけれど、少しずつ神戸の土地鑑のようなものがついてきた。もちろん、かなり限定された範囲ではあるし、ナビがなければまったくわからなかったりはするのだけれど、それでもいままで名前しか聞いたことがなかったポートアイランドとか、六甲などの地名を看板で見るたびに、全然別の場所にきているのだなと思う。それは随分と新鮮で、不思議な感じのすることだ。神戸はとても狭いエリアに建物が密集していて、車の数がとても多い。そのうち休みをこっちで消化してゆっくり見てみたいなと思うのだけれど、いまはまだそれどころではないので、通り過ぎていく景色を車の窓から眺めているだけだ。それでも結構楽しいのだけれど。

 出張が生活のベースになって約1ヶ月。関東と関西の間の反復横跳びを繰り返しているような感じだ。出張前に先輩に勧められたJR東海のエクスプレスカードに入会したのだけれど、新幹線のチケットを購入するたびに貯まるポイントも、1ヶ月で1500ポイントを超えてしまった。1000ポイント貯まると、普通の指定席の料金でグリーン車に乗ることができるのだ(ちなみに、新横浜→新大阪で片道100ポイント貯まる)。
 まだそのポイントを行使してはいないのだけれど(岡山から帰るときなどに利用しようと思っている)、結構ハイペースだなと思う。

 ちなみに、このエクスプレスカードはJRの駅ならどこにでも大きくアピールされているエクスプレス予約が可能となるカードで、携帯電話が簡易的なみどりの窓口になるというものだ。席まで指定する形で新幹線の座席の予約をすることができ、しかもぎりぎりまで何度でも変更も可能だ。駅に着いたら、券売機にエクスプレスカードを通すだけで、予約したチケットが発券される。エクスプレスカードというクレジットカードを作らなければ使用できないのだけれど、それをするだけの価値は十分にある。それに、料金も若干安くなる。

 あらかじめ切符を購入しておいたのが変更になって面倒、といったことがなくなるので、非常に便利だ。実際にあらかじめ予約していた新幹線に間に合いそうもないときにも、携帯電話で簡単に1本あとののぞみに変更したりして重宝している。
 本当に、随分と便利な世の中になったなと思う。


---------

 お知らせ

 出張生活になってから、随分と早起きになってしまいました(いまも午前6時前なのです……)。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

出張中

2007年08月21日 | Days

 いま、神戸のホテルでこれを書いている。
 新幹線が神戸に着いたのが23時少し前。今日は5時55分の始発のバスに乗り込んで、電車を乗り継いで本社に出勤する。ミーティングやらデスクワークやらをこなして、18時過ぎに移動のため会社を離れ、電車に乗って東京駅へ向かう。
 普段は新横浜から乗るのだけれど、久しぶりに東京駅から新幹線に乗る。
 夕方過ぎの東京駅は慌しそうな、忙しそうな人たちで溢れていた。あまりの人の多さに一体みんなどこから来るのだろうという思う。たとえばいますれ違った人とはもう二度と出会うことがないし、もし万が一再びすれ違ったとしてもわからないのだけれど、そんな人ばかりが数え切れないほどいるのだと思うと途方もないなと思う。日本の都市のひとつですらそんなふうに思うのだから、いったい世界はどんなに広いのだろうと思う。
 そんなことを思いつつ、僕はいつものようにキャリーバックをガラガラと引きながら、人波を避けるようにして足早に歩いていた。僕は歩くのがとても早い。たぶんせっかちなのだ。A地点からB地点まで行くようなときには、出来るだけ最短距離で行きたい。散歩に出るようなときにはそんなことはまったく気にしないのだけれど、普通に歩くときにはそんなふうに思う。
 新幹線に乗り込むときに、前の店のメンバーから今週の金曜日はフットサルですよというメールが入る。あー、と思いながら今週は行けない旨を返信する。金曜日は小売業のコンサルティングの会社が主催する3日間のセミナーに参加しているので、フットサルは行けないのだ。
 朝からびっちりの3日間のセミナー。前回も別のテーマのセミナーに参加していて、とても勉強になることはわかっているのだけれど、頭から煙が出てきそうな感じになってしまう気もしているのだけれど……

 昨日は休日で、お見舞いに行ってきた。
 前の店の部下がアキレス腱を切って入院していたのだ。電車を乗り継いで東急沿線の駅で降りて、駅前にあったケーキ屋でゼリーを買う(夏のお見舞いにはゼリーの詰め合わせというイージーな思い込みがあったのだ)。
 本当は本を買って持っていこうとしていたのだけれど、病院のある駅の商店街には書店がなかったのだ。

 都内なのに思いがけず閑静な雰囲気の木々に囲まれた病院は、歴史を感じさせる古い建物だった。壁には蔦が絡まっていて、蝉の鳴き声以外の音がすべてかき消されてしまったかのような場所。部屋番号は聞いていたので勝手に中に入り、階段を上る。そして、4人部屋に知っている名前のプレートがかかっているのを確認して中に入る。
 見舞いに行くことは知らせていなかったので、随分と驚かれる。笑って、怪我なんかしちゃってという話をする。そいつは夏休み中にアキレス腱を切って、今月一杯は入院することになっていた。それ以降も松葉杖はしばらく離すことができない。そして、悪いのは足だけなので、逆に暇をもてあましてしまっていたのだ。
 いままでがんばってきたから、ちょうどいい休日だと思って休めばいいよというような話をする。そいつの奥さんも来ていて、毎日やってきているのだと話していた。12月に子供が生まれる予定の奥さんのお腹は結構大きくなっていて、もう男の子が生まれるのだということがわかっているのだと話していた。生まれるのが12月だというのに、もうわかるんだと驚く。すごい。
 それから世間話をして病院を出た。
 随分と暑い午後だった。はじめて降りる駅で、商店街を端から端まで歩いた。
 バーミヤンとかコンビニなどのチェーン店と、パパママストアが隣り合っている様子を当たり前の景色のように、けれどもどこか相容れないものであるように思う。

 結局、次の移動のときに読了しようと思っていた宮部みゆきの『理由』は、我慢できずに翌日に読み終えてしまった。ノンフィクション風の語りの力がずしりと重い読み応えを与え、明るい場所ばかりではない世界について、楽観的でも、過度に悲観的でもなくリアルに描写されていた。王道なのかもしれないけれど、王道であることには理由があるのだなと再認識させられた。次は『模倣犯』を読もうと思う。
 
『ウォルマートに呑み込まれる世界』チャールズ・フィッシュマン、ダイヤモンド社も読了。ウォルマート・イフェクトと呼ばれるウォルマートが引き起こす様々な影響について書かれた本。どちらかと言うとやや批判的なスタンスで、ウォルマート・イフェクトの影の部分についても率直に述べている。たとえば、ウォルマートの果てのない値下圧力に耐えられず倒産させられてしまったサプライヤーについて、地方の雇用を上昇させるというアピールが真実であるかどうかについて、発展途上国でのウォルマート向けの商品の生産に関わる真実(不当労働の問題や環境問題)について等など。ウォルマートは世界一の売上高を誇る企業だけあって賛否両論様々なスタンスの本が出ていて興味深いけれど、この本もとても印象的だった。同じ小売業に従事するものとして、いろいろと示唆に富む内容だった。

 携帯のサイトで、ようやく開幕した欧州リーグの結果を見るのが楽しみ。
 今年はリベリーとトーニ、そしてクローゼが加入したバイエルンが本当に強そうで、こんなシーズンにチャンピョンズ・リーグに参加できないのだからめぐり合わせが悪いなと思う(もちろん、昨シーズンのCL出場権を逃すような不甲斐ない戦いぶりによって、今季の大型補強が実施されたわけではあるけれど……)。


---------

 お知らせ

 MonicaのGetawayの前奏はとても印象的だと、iPodを聴いていてしみじみと実感しているのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窓の向こうの花火

2007年08月15日 | Days

 自分の部屋でこの文章を書いている。ふう。
 やっぱり自分の部屋は落ち着くなあと、ものすごく気が抜けている。漫画風に言うのなら、口から魂が漏れ出ているみたいに。

 14日の23時30分に5泊6日の出張から帰ってきて、5kmジョギングして、お風呂に入って、それでこの時間(0時30分)。
 出張に行く前にも、外部の研修に参加していて3日間連日5時半起きだったので、ジョギングも10日間くらいやっていなかった。それに、今日も朝早くに起きて仕事をして、夜に神戸から新幹線に乗って帰ってきたりとなかなかにハードだったので、身体もなまっていた。いつもと同じコースがやたらと苦しくて、やっぱり継続は力なりなのだなと改めて感じていた。身体は正直だ。

 まあ、出張中、夜にそれぞれの都市で地元のラーメン屋にばかり入っていたので、単に食べ過ぎていただけかもしれないけれど。
 今回の出張の間、ラーメンばかりを食べていた。厳密に言うと、仕事を終えてホテルに帰ってきた時間には、チェーンストア系の店(吉野家とかCoCo壱番屋とか)かラーメン屋かコンビニしか空いていなかったのだ。だったら、チェーン系よりは地元の店に行こうという気分になったのだった。それに、どうせこれからも頻繁にこちらに来るのだから、とりあえず今回はラーメン屋を開拓しよう! と個人的なテーマにしていた。もちろん、飲み屋ならたくさん空いていたけれど、元々お酒はほとんど飲まないし、一人で飲みに行く習慣はない。それなら、ということで(消去法で)ラーメン屋だった。

 たぶん、次の出張からはしばらくラーメン屋には行かないだろうなと思う。もうしばらく食べなくてもいいくらい食べたし。
 そして、おいしいラーメン屋を見つけるというのは、やっぱりとても難しいことなのだなと改めて実感する。
 どこもおいしいはおいしいのだけれど、大好きという感じではないのだ。難しい……
 ただ、地元のラーメン屋と言いながら、姫路で「さっぽろラーメン」と看板が出ているところに入ったりしていたのでちょっと微妙な感じもするけれど。

 いずれにしても、今回も暑く、移動ばかりを繰り返していた。そして、たいていの場合、ホテルに戻ってからも仕事をしていた。やらなくてもいいのだけれど、新しい職位になりたてで、自分のペースがまだ掴めていないのだ。手を動かしていた方がたぶん安心するということなのだと思う。そんな中でも、ただでさえ出張続きなのだから息抜きが必要だとも思って、土曜日は少し早くホテルに戻って、近くの映画館で『オーシャンズ13』の初日を観てきた。スーツ姿で映画館に駆け込み、レイトショーにギリギリ間に合う。
 映画はとてもおもしろく、かなりの息抜きになった。

 移動中は読書。日本代表の監督であるオシムの『日本人よ!』を読了。僕は基本的にオシムジャパンを信じているのだけれど、やっぱり哲学というか、考えの深い人だなと思わされる。もちろん、やや癖があるので万人が諸手を挙げて受け入れるという感じではないかもしれないけれど、少なくとも一方的にマスコミに糾弾される可能性のある代表監督という立場の人物が、このように肉声を活字化することはとてもよいことだと思う。監督のことを信じたいと思っていても、考えていることを「言葉」にしてもらわないと、不安になるときはやっぱりあるのだ。
 言葉にして説明してもらえることで、何らかの解釈をすることができ、意味や納得を見つけることができるし。

 今日は新神戸から新幹線に乗る。お盆時期ということもあってのぞみの予約が取れなくて、ひかりに乗る。同じ距離なのにいつもより時間がかかり、停まる駅が多い。寝ていればすぐ着くかなと思っていたら、駅で購入した宮部みゆきの『理由』に惹き込まれ、ずっと読んでいた(現在300ページ過ぎ。まだ半分にいっていない……続きを読みたい気持ちもあるけれど、次の新幹線移動のときに続きを読もうと思う)。

 それから、新幹線に乗っているときに、ちょっとうれしいことがあった。
 それは、窓から花火を見ることができたことだ。
 車内から「花火だ」とか、母親が子供に「ほら、花火だよ」と言っている声が聞こえて、本から顔を上げると、窓の向こう側に本当に大きな花火が映っていた。平地を走っているときに、遠くでまっすぐひゅるひゅると光が伸びて、一瞬の間のあとで大きく花火が広がるのが見えた。車内で多くの人が首を花火の方に向けている。みんな心なしか嬉しそうだ。僕もそういう表情をしていたと思う。新幹線から花火を見られるなんて得をしたね、と誰かが話しているのが聴こえた。たぶん長良川の花火大会だよと話している声も聞こえる(これはネットで調べたら8月4日だったので違うようだけれど)。
 ただ、いずれにしても訪れたことのない(そして名前もわからない)町の花火大会を偶然見ることができた。新幹線は、花火からどんどん遠ざかっていく。偶然見ることができたその景色は、とても不思議で印象的だった。

 今後、出張生活のことを折に触れて思い返すこともあるのかもしれない。
 そのときに、仕事はじめの頃に新幹線の窓から見た花火のことは、やっぱり忘れられないんじゃないかと思う。


―――――――――

 お知らせ

『オーシャンズ13』の最後は、そうきたか! という感じだったのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

始発のバスから終電の地下鉄まで

2007年07月30日 | Days

 3往復目。1泊2日で岡山→姫路(宿泊)→神戸。
 朝5時に起きて、最寄のバス停で始発のバスに乗り込む。土曜日の始発は6時少し過ぎ。平日なら5時50分台が最も早いのだけれど、週末は少しだけゆっくりになる。それから地下鉄に乗り、新横浜駅へ。もう何度ものぞみにのっているというのに、やたらとポスターなどでPRしているN700系という新車両には出会ったことがない。調べて合わせればいいのだけれど、優先順位が時間のため車両に合わせていられない。

 土曜日は上司と合流し一緒に店舗を回る。古参の社員で西日本を統括している人。夜は飲みにも連れて行ってもらったのだけれど、様々な話を聞くことができて、とても面白かった。
 日曜日は上司と別れ一人で神戸へ。JRに乗っていると、日曜日の7時台の時間なのに結構な人がいて、やっぱりいろいろな生活があるよなと改めて思う。おそろいのジャージを着ているおそらくは部活動の中学生たち、仕事に行く感じの中年男性。遊びに行くのだろう若い女の子たち。そんな午前中の電車の中で、ちょっと浮いてしまうようなキャリーバックをガラガラと音を立てさせながら、移動を続けていた。
 8時過ぎに店に到着し、19時半頃まで仕事。つい熱が入ってコミュニケーションをしていたら、当初出発するはずだった時間を過ぎていた。慌ててタクシーを呼ぶ。
 店の外に出ると外は突然の雷と夕立だった。天気予報では雨だなんて表示されていなかったのにと思う。生ぬるい湿度の高い空気、あずき色によどんだ厚い雲が夜闇にゆっくりと染まっていく。

 根を詰めて仕事をしていたせいか(?)、実は昼食をとるのを忘れていた。それでものすごくおなかが空いていて、地下鉄で新神戸駅に向かうときにも、何を食べようとそればかり考えていた。そして神戸牛弁当みたいのがあったなと思い、それを食べよう! と決意する。そして実際駅に到着すると、お弁当屋は20時までで、当たり前のように閉まっていた。駅に着いたときには20時を15分ほど過ぎていたのだ。キオスクのようなところにコンビニ弁当のようなものも売っていたのだけれど、目当ての駅弁はなかった。それで結局コーヒーとドーナツを購入してそれを食べる(また、持ってきていた本を読み終えそうだったので、文庫版の『High and dry(はつ恋)』(よしもとばなな、文春文庫)を購入する。20時過ぎのキオスクの雑誌コーナーはほとんどが売り切れていて、それなら久しぶりによしもとばななを読もうと思ったのだ)。

 新幹線の中で、『なんとかしてよ店長さん!』高橋晋著。かんき出版を読み終える。たぶん三度目くらいの読了。よく大型スーパーなんかにあるお客様の「ご意見承りカード」をイオンで最も熱心にやっていた店長が書いた本。ユーモアに溢れていて読みやすく、それでいて内容は様々な示唆に溢れているので折につれ手にとってしまう本だ。今回も改めて復習しようという感じで手にとって、やっぱりあっという間に読むことができてしまった。これだけ真摯にお客様の声に耳を傾けることは、なかなかできないことだと素直にすごいと思う。読むたびにそう思っているような気がするけれど。

 新横浜駅に到着したのは23時少し過ぎ。それから再び地下鉄に揺られ最寄の駅へ。地下鉄はちょうど最終のやつで、あの時間に神戸を出たらこちらではぎりぎり最終になるのか! とひとつ学習をする。地下鉄なんていくらでもあるようなイメージでいたけれど、意外と気をつけないととんでもない距離をタクシーに乗る羽目になるのかもしれない(まあ、JRで迂回していけばいいのだけれど)。
 最終の地下鉄の車内は、酔っ払った感じの人が多かった。お酒のせいなのか大きな声で話している人たちもいて、iPodで音楽を聴きながらその声を遠ざける。『はつ恋』を読んでいたのだけれど、これは数ページに一度かわいらしい挿絵が入っていて、なんだかページを手繰るのに照れてしまう。30を超えている男が、この挿絵か……と思ってしまったり。まだ半分くらいしか読んでいないけれど、よしもとばななはこういう感じだったなと懐かしく思う。夏休み明けに、久しぶりにクラスメイトと再会したような感じに似ているのかもしれない。いろいろあったけれど、言葉を交わしたらすぐに独特のリズムに戻ることができるような。

 最寄の駅に着いて、バスターミナルに向かう。いつもそこからバスに乗るのだ。
 時計を見ると0時を回っている。それから時刻表を見るとすでに深夜バスの時刻になっていて、料金が一気に倍だものなと思いつつそこでしばらく待っていた。でも僕の他には誰もいなくて、いつもはもっとたくさん人がいるのにとなんとなく思いながら、それでもたぶん前のバスが出たばかりなのだと思ってしばらく『はつ恋』を読んでいた。

 そして、「あれ?」と思い直してもう一度時刻表を見てみて、今日が日曜日だったことにようやく気がついた。「ああ!」となんだか一人で得心が言って、照れてしまった。週末はバスの最終便の時間が早くなるのだ。つまり、誰もいないのは当然のことで、今日の最終便はとっくの昔に出発してしまっていたのだ。
 道理で誰もこないわけだ。そう思いつつ今度はタクシー乗り場に向かう。タクシーに乗り込むや否や、その話を笑い話にして話す。運転手は「ああ、日曜は早いんだよねえ」と言う。「ずっと待っちゃいましたよ」と僕は言う。
 雨が降り始め、運転手はワイパーを動かしはじめる。窓の外から景色を見つめながら、昨日の始発から、今日の最終までかとぼんやりと思う。東京でのスケジュール(たとえば明日も5時起きだ)の関係で1泊2日で往復を繰り返しているけれど、本当は向こうに3泊以上はしてきたいのだ。なんだか、横浜と神戸の間を反復横とびでもしているみたいだと思う。そう考えるとちょっとだけ楽しいけれど、ハードと言えばそれなりにハードな気がする。
 でもまあ、まずは明日からの新しい一週間をまた頑張っていこう。


―――――――――

 お知らせ

 部屋に帰ったら日付が変わっていました。やれやれ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2往復目

2007年07月27日 | Days

 2往復目は神戸へ。2日間かけて4店舗を回る。自分の担当することになる店舗を見て回り、たくさんのはじめて会う人と挨拶を交わす。もちろん、まだ全然ちゃんとした話もできていないし、最初の顔見せといった感じなのだけれど、それでも各店のおおまかな感じを頭の中に入れていく。先入観に縛られないようにしなければならないけれど、最初に抱く感じのようなものもたぶん大切だと思いながら。

 これまでも日本中のたくさんのところを訪れてきたけれど、神戸に宿泊するのは初めてだった。三宮駅近くに泊まったのだけれど、JRから私鉄から地下鉄まで、様々な電車が乗り入れていて、雑然とした賑やかさがあった(とにかく人が多かった)。
 また、移動中に電車の窓から見る景色だけでも、神戸は山と海とに挟まれたそれほど広くはない場所に広がっていることがよくわかって、その分多くの家や建物が密集しているように見えた。もちろん、大都市であれば密集していることが少なくないのだけれど、それでも神戸や大阪などの関西圏は、歴史がある分その密集の度合いもより複雑で根深いように見えた。同じ日本なのに、並んでいる店の看板だってほとんど同じなのに、それでもなんとなく違う造りであるかのように思えてしまう。地域性というのは確かにあって、どうしたって生まれ育った場所の空気のようなものを纏ってしまう。そしてそれが異なる場所に来たときに、なんとなく違う場所に来たような印象を抱いてしまうのだ。
 そういう意味では、神戸は僕にとってはある種の異国のような感じだった。

 ただ、そういうのも最初だけのことだと思う。東日本と西日本、あるいは東京と神戸、それらは確かに異なる場所だけれど、同じ国であることは間違いない。それなので、表面的な部分から一歩踏み込んでみたら、ベースは同じ日本人というところなのだと思うし。こうやって書いていて、これがもし外国だったとしても、ベースは同じ人間だからなどと書くのだろうと思ってしまう。ものすごく楽観的でイージーな考えかもしれないけれど、同じ物事だって、結局はどこから光を当てるのか、どの方向から見るのかということだけの話なのだから、だったら自分なりに納得できる解釈の仕方でいいだろうと思う。結局は、自分なりの解釈で様々なことを見つめていくことが、生きていくということなのだろうし。

 そして、その解釈が異なる人たちと触れ合って、新しい解釈ができるようになること。それがたぶん大切なことなのだろうと思う。
 いずれにしても、これからしばらくはいままでほとんど訪れることのなかった神戸付近の人たちと接していくのだ。
 いろいろと、学ぶことができればいいなと思う。

 そう言えば、神戸の店のひとつを回ったときに、7年ぶりくらいに会った人がいた。昔新しくオープンする店の教育係をやっていたことがあったのだけれど、四国の店のオープンのときに教育したパートさんだった。そのパートさんがいま神戸の店に移っていて、偶然会ったのだ。「すぐに○○さんだってわかりましたよ」と言われ、7年も経ったのにあんまり(というか全然)変わっていないんだ……と思ってしまった。
 まあ、若々しく見えると解釈すればいいのか……


―――――――――

 お知らせ

 明日から3往復目。5時起きが続きます。
 最近読んだ本は『リーダーシップは教えられる』(シャロン・ドロッツ・パークス著。ランダムハウス講談社)と『原則中心リーダーシップ』(スティーブン・R・コヴィー著。キングベアー出版)です。わかりやすいですね……

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリーニング店まで。

2007年07月25日 | Days

 今日は休日。
 休日のお約束の洗濯をして、クリーニング店を探すことにする。これまでは職場の近くに預けていたのだけれど、出勤場所が変わってしまったので新しい店を開拓しなければならなかったのだ。
 世の中にはクリーニング店は本当にたくさんあるけれど、通うためにはいくつかの条件がある。まずは、スピードが早いこと。できれば、当日中に受け取ることができるサービスがあるところがいい。休日に預けることになるのだけれど、タイミングを逃すと何日も経ってしまうため、その日のうちに受け取りたかったのだ。また、朝早くから夜遅くまで開いているところだとなおさらいい。他にも、家からの距離が近く、料金が安いのは言わずもがなだ。
 けれども、そんなに都合のよい店はほとんどないとも思うのだけれど。

 一応目星をつけていたところがあったので、そこに行ってみることにする。天気もよかったので、iPodで音楽を聴きながら散歩がてら歩いて行くことにする。距離は大体1キロと少し。ちょっとした散歩にはちょうどいいくらいの距離だ。

 天気のよい夏の午後といった感じで、随分と暑かった。家のすぐ近くの道路では道路工事をやっていて、うるさく聞こえていたのはこの音かと思う。歩きながら、こんなふうにただ歩くのは久しぶりかもしれないなと思う。もちろん、ボストンバッグにクリーニングに出すワイシャツを入れてはいるのだけれど、なんとなく時間を気にせずに気楽に歩くということが久しぶりのように思えたのだ。平日の午後は子供連れの主婦や老人たちが多く、暇そうに暢気に歩いている男なんてあまりいない。もちろん平日に休みの男はたくさんいるけれど、たぶん車で移動している。自分だって普段はそうなわけだし。

 いつも車で通り過ぎていく道路を歩いていると、意外と新鮮な気持ちになる。特に夜に通ることが多い辺りは、随分と違った印象で目に映る。たまにショートカット版のジョギングコースのときに渡る横断歩道は、思っていたよりも古い造りだった。その途中から見上げると高速道路の高架下を見ることができて、いまもその上ではたくさんの車が通り過ぎているのだと思う。
 遠く近くに点在しているマンション群は、それぞれこういう壁の色をしていたのかと改めて思う。もちろん、前にも見たことがあるし知っていたはずのことなのだけれど、こうやって散歩をしているときには改めてそのことを再認識する。人はあまりにも多くのことを忘れてしまうから(そして忘れていかないととてもやっていけないから)、都合がよくて楽でいいなと思う。都合の悪いことは忘れてしまえばいいし、美しい景色にも再びはっとすることができる。知っていたはずのことを、改めて思い出すことができる。
 そんな繰り返しの中で、その人の内に積もっていくものがあるのかもしれない。

 久しぶりの散歩に、そんなことを思いながら歩き続け、結構だらだらと汗をかいて、さわやかな散歩というよりは真夏の強行軍といった風になってきた頃に、ようやく目的地のクリーニング店へ到着した。大きな間口のチェーン店で、スピードが早いことを売りにしていたことを覚えていて、それで行ってみることにしたのだ。
 中に入ってみると、確かにスピード仕上げのようなものがあって、安くて、それなりにちゃんとしているチェーンのように見えた。預かっている洋服の数もとても多く、それだけ繁盛しているということなのだろう。確認してみると、営業時間も9時から20時までとそれなりに長く、歩くにはちょっと気合がいるけれど、車なら全然すぐ着いてしまう距離でもある。それで決めて、会員の手続きをする。マイバッグを用意してあって、それをくれる。いままでたくさんのクリーニング店でバッグをもらってきたけれど、それは常連になってからだった。最初からバッグ(しかもそんなにベタな感じではない)を用意しているところなんてはじめてだった。

 クリーニング店を出て、朝から何も食べていなかったので昼食をとることにする。ちょうど歩いてきた道に回転寿司があったので、そこに入る。お寿司を食べるのは久しぶりだと思いながら。それにしても、回転寿司のお茶が出る機械を作っているクレセントとかいう金沢の会社は、本当にかなりのシェアを持っているのだろうなと思う。
 それから部屋でいろいろと雑事を済ます。

 夕方に歯医者に行き、その帰りに再び歩いてクリーニング店に品物を取りに行く。ちゃんとクリーニングは終わっていて、早くていいなと思う。
 18時を少し過ぎていて、日中のときとは逆で涼しい風が吹いていて、歩いていても大分過ごしやすかった。途中、夕食用に小さなパン屋でクロワッサンとアップルパイを買う。歯医者に行ったばかりなので、あまりたくさん食べられないだろうしと思ったのだ。

 それからまた雑事をこなし、23時少し前から5キロ走る。お風呂に入って、パソコンの前へ。明日は神戸に行くので、さすがにそろそろ眠ろう。


―――――――――

 お知らせ

 久しぶりの昼と夕方の散歩は、随分と落ち着くことができたのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1往復目

2007年07月23日 | Days

 土日1泊2日で出張。
 エリアを見るようになって最初の2日間は、担当する6店舗のうちの2店舗をめぐる。前任者との引継ぎがメインで、移動の感覚や商圏などを確認する感じ。
 土曜日は5時起きでバスと地下鉄を乗り継ぎ新横浜駅へ。そこからのぞみに乗って岡山へ。片道3時間強の移動は前日3時間くらいしか眠っていなかったこともあってさすがに眠る。
 西日本は暑い、というのが素直な感想。店を見て、店長と話し、前任者の先輩と引継ぎし、15時過ぎには今度は姫路へ移動。またもや新幹線に乗って、岡山でやったのと同じような引継ぎをする。21時前に仕事を終え、夜は姫路駅近くのビジネスホテルに宿泊し、先輩と2人で飲む。お酒を飲んだのは3ヶ月ぶりくらい。その間も何度か飲み会に行っているのだけれど、車だったりしてアルコールは飲んでいなかったのだ。考えてみると、数日前の自分の送別会の時だって飲まなかった。お酒がとても好きな先輩は冷蔵庫の中にお酒が入っていないという話をするととても驚いたけれど、僕は酒がなくても喋り続けることができるので、いろいろと話す。先輩は一ヶ月ほど後に結婚するとのことで、おめでとうございますを言う。先輩は関西に住んでいて、奥さんになる人は関東からやってくるとのことだった。
 ビジネスホテルは安いのにとても感じのよいところで、かなり気に入る。姫路に宿泊するときにはここにしようと思ってしまうくらい。途中、姫路城も見ることができて、そのうち朝早くに起きて、ちょっと散歩にでも行ってみようかなと思う。世界遺産だけあって、かなりの存在感。
 本当はリアルタイムで見たかったアジアカップのオーストラリア戦をホテルの部屋のテレビ(スーパーサッカー)で見る。高原のゴールに喜び、川口の神懸かり的なセーブに興奮する。そして、今日の交通費などをまとめてから眠る。

 朝は6時過ぎに起きてシャワーを浴びる。それからホテルの無料朝食を食べる。コーヒーにパンにサラダにフルーツなどをバイキングのような感じで取るところで、安いのにそれなりの朝食までついているなんてとなおさら気に入る。部屋にあったグレーの布張りのワークチェアーが一番気に入ったのだけれど。

 朝8時過ぎに先輩とまたもや新幹線で移動。今度は姫路→新大阪。
 それから電車に乗り、西日本のメンバーでのミーティングに参加する。初ミーティングだ。
 18時頃帰路につく。新大阪駅から新横浜駅へ。それから地下鉄で最寄の駅へ行き、そこからバス。
 部屋に帰ったのは22時少し前。それからジャージに着替えて、5km走る。お風呂に入って23時過ぎにパソコンの前へ。
 移動、移動といった感じの一泊二日だった。
 そして、これからはこの宿泊数や往復数が増えていくのだ。
 どこまで増えるのか、ちゃんと把握しておこうかなとか思う。


―――――――――

 お知らせ

 いまこんなに蒸し暑いのなら、8月はいったいどうなってしまうのですか?

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プレゼント

2007年07月20日 | Days

 今日、送別会をしてもらった。
 全部で40人くらい来てくれて、かつて一緒に働いていた他の部署に異動したメンバーも来てくれて、とても嬉しい一日だった。
 本当にありがたいし、こんなふうにしてもらえるなんて幸せだなと実感してしまった。
 たくさんの人からいろいろなプレゼントをもらって、帰りは荷物を持つのが大変なくらいだった。
 それはとても嬉しい重さで、部屋に帰ってからなんだか随分としみじみとしてしまった。
 一人でプレゼントの袋を一つ一つ開けて、それをくれた人に感謝していた。
 もちろん、本当の意味で言うと物ではなくて気持ちが嬉しいのだけれど、それでもこれらの物を使うときには、愛着が沸いてしまうのだろうなと思う。終電があるからと片道1時間30分のところからわざわざ来てくれて30分ほどで帰ってしまった人や、千葉から仕事帰りに高速を飛ばして来てくれた人(明日も仕事があるのに)、そんなふうにしてもらえるようなことを出来ていたのだろうかと、与えられていたのだろうかと思うと、はっきり言って自信がない。でもとても嬉しいのは事実で、感謝しなくてはならないなと思う。
 そして、改めて頑張らなくちゃならないなと思う。
 頑張らなくちゃと。

 もらった物はこういうもの、

・BURBERRYのハンカチ(これは別々の人から3枚。それぞれ柄は異なっていたのだけれど、やっぱり定番なのだろうか?)。
・靴下(ラルフのやつと、汗吸収などいろいろな機能のついているやつを2人から)。
・ネクタイ(BURBERRY BLACK LABELのやつなど別々の人から3つ)。
・6人の連名で商品券1万円分。
・audio-technicaのヘッドホンATH-EM700。
・STAEDTLERのGood Design受賞のマルチペン。
・PERKERのボールペン。
・rotringのマルチペン。
・DVDソフト2枚。
・ポータブルDVDプレイヤー。
・メガネケース。
・信州そばとざるなどのセット。
・Ciboneの雑貨。
・サッカーのユニフォーム(Liverpoolのホーム用)。
・花束

 19人からこれだけたくさんの物をもらった。
 けれども、一番嬉しかったのはフットサルの集合写真の裏に書いてくれた寄せ書きと、フォトアルバムに書かれたみんなの写真とメッセージだ。
 特にフォトアルバムの中には50人以上のメンバーの写真があって、それぞれのメッセージが書かれている。飲み屋でそれをもらったときにちらっと見て、これはもう絶対に部屋でゆっくりと見るしかないなと思って、実際帰ってきてからじっくりと見てみた。これは本当に宝物になるなと思う。本当に一生物だ。

 正直な話、どこまでみんなのために出来ているのかとか、そういうことを考えていた。やさしいことと甘いことの境界線について考えてみたり、すごい店長だとか言われることにもどこか違和感を覚えていたりした(だってすごくはないのだし)。けれども、書かれているメッセージを読んでいくと、少なくとも方向性は間違っていなかったのかもしれないとは思えた。それはとてもありがたいことで、そんなふうに実感できたことは本当に得難いことだ。

 週末からはもうすでに新しい役職で仕事をはじめることになるのだけれど、今日の感動のようなものを、忘れないでいたいなと思う。
 もらったものを使うたびに、思い出すことができるかもしれない。アルバムを開くたびに、思い返すことができるかもしれない。

 1年半と少し、この店で頑張ってきた。
 もちろん、まだまだ至らない点はたくさんあるのだけれど、これからも様々な場所で、頑張っていこうと思う。


――――――――

 お知らせ

 ようやくひと段落です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする