Sun Set Blog

日々と読書と思うコト。

AM 5:00

2007年09月29日 | Days

 水木と連休で、水曜日の夜に前の店の送別会に参加する。退職するメンバーと異動になるメンバーがいたのだ。
 30人くらい参加していて、2ヶ月ぶりの人たちといろいろと話す。最後の方でジュースを飲みながら笑っていたら、挨拶をお願いしますといきなり話を振られる。突然のことに戸惑いつつも、挨拶をして笑いをとる(最初は笑いを、最後は真面目に)。店長をしていたときからそうだったのだけれど、挨拶では必ず笑いをとろうとしてしまうのだ。

 送別会は0時過ぎに終わり、帰りに家の方向が同じメンバー4人を車で送っていく(車で行っていたのでお酒は飲んでいなかったのだ)。途中、明日休みの人と訊くと2人が休みだったので、ファミレスでデザートを食べようと提案する。なんとなく、久しぶりのメンバーともうちょっと話していたかったのだ。そうしたら翌日出勤の2人も「行きます!」と言い、仕事に支障があるからというようなことを言ったのだけれど、遅番だから大丈夫ですという話になる。
 それで結局5人でファミレスへ。
 僕の他は男2人女2人。一人28歳で、残りの3人は入社2年目と新入社員。新入社員なんて10歳も年の差がある。
 他愛のない笑い話に盛り上がり、いろいろな話をした。そして気がつくと、午前5時少し前まで店にいた。ドリンクバーは何度もお代わりをしたし、結構笑った。久しぶりに気楽な感じだった。いまのエリア(西日本)でも若いメンバーと飲みに行くことはあるけれど、立場も違えば面識も違うので、どうしても気をつかう感じになってしまう。もちろん、そのメンバーだったら気をつかわないのかと言うとそういうわけでもないのだけれど、それでも大分気心も知れているので気楽と言えば気楽だ。

 最後はもう結構眠たかったのだけれど、随分と笑ったし、楽しかった。
 部屋に着いたのは午前5時半。なんだか学生みたいだと思いながら、座ったまま眠る。
 起床は午前7時。5分おきにセットした携帯の目覚ましで起きる。8時に約束をしていたのだ。すぐに熱いシャワーを浴びて、約束の場所に向かう。それから12時くらいまでで用事を済ませ、部屋に帰ってくる。最初に約束を入れていたのに午前5時まで起きているのだからまったく……と思いながら(でも楽しかったのでまあいいのだけれど)。

 それからクリーニングを出しに行ったり、洗濯をしたり、クリーニングを取りに行ったり(3時間でできるのだ)、翌日からの出張に備えて細々とした雑事を片付ける。けれど1時間半しか眠っていなかったので、随分と睡魔と戦ってはいたのだけれど。

 結局21時過ぎまで起きていて、耐えられなくなって眠った。
 午前5時前に起きて、ダイニングテーブルに書類を広げて仕事をする。本当は3時くらいに起きたかったのだけれど、身体が疲れていたのだろう。それからきりのいいところで処理を切り上げ、7時台の電車に乗り、移動。

 そしていまは姫路のビジネスホテルでこの日記を書いている。
 明日はまた移動の予定。

 読んだ本(前回の出張中)

 『記憶-「創造」と「想起」の力』港千尋著。講談社選書メチエ。

 昔読んで途中で放っていた本。記憶とはいままでの出来事がすべて集まっている場所がありそこから呼び出されるようなものではなく、常に「生成」されゆくものであるという視点に立っている。そして、それを解説するために、記憶を巡るアートについての言及を繰り返している。少し読み返して昔途中で挫折した理由を思い出したのだけれど、出張前に何を持っていこうというときに再び手に取ったのだから今回は読了しようと、頑張って読み進める。論理の展開が破綻しているような気がするのだけれど、個別のエピソードは結構興味深い。ほとんど名の知られていないアーティストの作品に記憶の性質を重ね合わせているので、感情移入しづらい部分もある。何よりも文章が難しくて、どうしてこういうふうに書くのだろうと思う。難しいことを、簡単に伝えることこそが大切なことだと思うのだけれど。
 今回は読み終える。283ページ。1996年の本。

『どぜうの丸かじり』東海林さだお著。文春文庫。

 久しぶりの「~丸かじり」シリーズ。僕はこのシリーズが大好きで、難しい本を読んだら、無性に読みたくなる。久しぶりに手にとっても書かれている内容は保証済みのシリーズで、今回もにやりとさせられる。品質が一定であり安定しているという意味ではハンバーガーのチェーン店のようなところもあるのかもしれない。
 今回も「あるある!」「わかるわかる!」と心の中で思いつつ読み終える。


 休日にDVDで『7月24日通りのクリスマス』を見る。マンガのような展開。長崎には昔旅行したことがあって、個人的には好きな街だった。その長崎が舞台となっていてたくさんの風景が出ていて、それを見ているのが愉しい映画だった。
 ストーリーは、見る前からわかっていたものを再確認、という感じ。
 上野樹里が出ていて、どうしてものだめに見えて仕方がなくなる。これも「純君効果か……」と思う。一時、吉岡秀隆が何に出ていても「純君」と呼ばれていたように、あまりにもはまり役があると、どうしてもそう見えてしまうのだ。
 


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 お知らせ

 休みの度に洗濯とクリーニングを必ずしている気がします。
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夜ご飯(4人で)。

2007年09月25日 | Days

 今日は仕事が終わった後、神戸の店の社員3人と食事へ行く。
 三宮駅の近くの、創作料理系の居酒屋。感じのよい内装にも関わらずリーズナブルな価格で、2時間と少しいろいろと語る。
 その内の2人は入社1年と少しくらいの男女で、それなりに熱く語りながら、随分と年齢差があるよなと思っていた。自分では普通だと思っていた経験も、若いメンバーにとっては得難く見えるようなところがあったらしく、そんなふうに見えるのであれば年をとったのだろうなと思っていた。

 本当に、まだまだ全然だといつも思うのに、それでも年月はそれなりに経っていて、いくつかの経験は積んでいるようなのだ。
 なんだか、他人のことみたいで不思議な感じがする。

 でもまあ、まだまだわからないことが多いということだけはわかっているというような感じなので、これからも精進しなくちゃとは思うのだけれど。

 ネットのニュースで、ダイエーが50周年と書かれていた。創業50周年。ダイエーのことを思うと、どんな企業にも寿命のようなものがあるのだなと考えさせられる。一般的には30年と言われている企業の寿命だけれど、途中でリ・バース的なものがあれば、再びカウントをはじめることができるのかもしれない。長く、強く続いている企業には、そういった中興の祖のような存在があるのだろう。長く続く王朝の途中に、そういった王が現れるように。

 日本に関しても、新しい総理が誕生するけれど、中興の祖といった存在になることができるだろうか?


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 お知らせ

 ホテルへ戻ったのは、0時を過ぎてからでした(やれやれ)。


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Days

2007年09月24日 | Days

 世間的には3連休だけれど仕事。
 週末は移動の電車が空いているので随分と気楽だ。今朝の移動中に読んでいた本からふと顔を上げると、電車の窓から海が見えていた。いつも海は唐突にそこにあって、いちいちいいなあと思わされてしまう。
 そして、今度のんびり砂浜なんかを散歩したいなと、ほとんど反射的に思う。
 海の近くを散歩、なんて久しくしていないような気がするし。

 一昨日、昨日とそれぞれ部下と夜ご飯を食べる。一昨日はファミリーレストランで、昨日は居酒屋。それぞれ2時間半くらい喋る。
 一緒にご飯を食べるのはほとんどはじめての相手で、同じ会社でも知らなかったメンバーと言葉を交わすことを少しだけ不思議に思う。
 まだそれほど時間も経っていないので、どんな相手か知るためにも食事をともにすることはたぶんいいことなのだろう。
 いろいろと話す。

 今日は一人でスターバックスでコーヒーとスコーンを買って、ホテルの部屋で食べた。今日は何だか朝からコーヒーばかり飲んでいる日だった。
 カフェイン漬けだ。

 いまは神戸にいて、三宮に宿泊している。関西はまだ随分と暑くて、夏があまりの居心地の良さにそのまま居座ってしまったかのようだ。


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 お知らせ

 モウリーニョの電撃解任には驚いたのでした。
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ポイント使用

2007年09月19日 | Days

 昨日は19時まで姫路で働いていて、エクスプレス予約で横浜に帰るための新幹線を検索する。
 関西は夕方から激しい雨が降りはじめ、雷で空が何度も光っていた。
 ちょうどよさそうなのぞみがあって予約しようとしたら、指定席がすでに予約で埋まっていて取ることができなかった。仕方がないので、グリーンポイントを使ってグリーン車の予約ができないかを確かめてみる。そうしたらまだ席が空いていて、エクスプレスカードを持ってはじめてグリーン特典プログラムを活用することにした。
 エクスプレス予約というのは、携帯電話にみどりの窓口のような機能を持たせることのできるサービスで、エクスプレスカード(関西在中の人なら「J-WESTカード」)というクレジットカードに加入することではじめて使用することができるようになる。新幹線の特急料金も安くなり、予約購入をするたびにポイントが貯まる。そしてたとえば1000ポイント貯めることができたら、普通の指定席の料金でグリーン車に乗ることができるのだ(ちなみに、東京→新大阪で100ポイント貯まる)。僕はすでに何往復もしているので、以前書いたように2000ポイント以上すでに貯まっていたのだ。
 そののぞみを予約し損ねると、最寄り駅に到着するのが23時を過ぎることがわかっていたので、なんとか飛び乗ることにする。

 電車は700系で、最新のN700系ではないやつ。けれどもグリーン車はかなりゆったりとしていて、最初に座ってあまりのふかふかさに驚く。グリーン車に乗ったのははじめてというわけではないけれど、基本的には乗らないので、なんだか随分と新鮮だった。ふかふかだーと、声に出さずに思う。座席が大きい分足が浮くのだけれど、それに合わせて足置きもあって、なんだか至れり尽くせりだ。
以前に乗ったときには先輩とノリで乗ったような感じだったので、本当に出張などの移動でグリーン車を使ったのははじめてだった。

 もちろん、いくらふかふかだと言っても、自分で普段乗るときにグリーン車に乗ることはないとも思う。なぜなら高いからだ。確かにすごく楽だけれど、普通の指定席で全然問題ないので、あえて料金を追加してとは思わない(思えない)。お金持ちならまた話も違うのだけれど、残念ながらそうではないし。けれども、ポイントが貯まって利用できるなら、これはもうちゃんと活用しようということだ。

 座席には飛行機の座席のような音楽チャンネルがついていて、イヤホンをつければ音楽を聴けるようになっているみたいだった。キオスクで販売しているJRのビジネス実施が座席の前にささっていて、ご自由にお持ちくださいと書かれている。太っ腹だなーと思う。ぱらぱらとめくり、ソニーのV字回復のもろさが日産に似ている云々というような記事を読む。

 それから、カバンに入れていた本を読み始める。もう少しで映画の上映もはじまる『クローズド・ノート』という小説(雫井脩介著。角川書店)。
先日、『スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ』を観たときに予告編で紹介されていて、なんだかおもしろそうだと思って帰りの書店で購入したのだ。映画は、天然系と呼ばれている女子大生が、自分の住んでいる部屋の前の住人が忘れていったノートを読み進めるうちに、淡い恋心に対して少しずつ勇気を出すことができるようになっていく……というもの。前の住人は小学校の教師をしていた活発で一生懸命な女性で、子供たちとの日々や好きな人との距離が縮まっていく様がノートにびっしりと連ねられている。主人公はそのノートを読んで、感情移入していくのだ。
 最初からどういうオチがあるのかということについて必ずわかるような物語で、物語は実際その通りに進んでいく。だからこれは、その過程をていねいにたどっていくような小説なのだと思いながら読んでいく。最後にはああやっぱり……と思いながら、泣きそうになる(電車内だったので我慢したけれど)。展開がわかっても、感動するものは感動するし、そういうところは素直でいる方が絶対にいい。感動をみすみす逃すのはもったいないし。
 新幹線が新横浜に到着し、地下鉄に乗り換え、そこでようやく読了。すらすらとページを手繰ることができ、370ページ強もあったのだということに驚いてしまう。
 帯の読者の声にも書かれていたけれど、この本を読んだら万年筆が欲しくなるんじゃないかと思う。

 それとは別に、『となりのクレーマー「苦情を言う人」との交渉術』(関根眞一著。中公新書ラクレ)、『ミカ!』、『ミカ×ミカ!』(伊藤たかみ著。文春文庫)も読み終える。前者は西武百貨店でお客様相談室室長を歴任したクレーム処理の専門家が書いた本で、過去のエピソード中心で臨場感があり参考になる。この手の本は理想論的というか、あるべき論になってしまうケースが多いのだけれど、実際にあったエピソード中心なので、ケーススタディとして参考にすることができる。
 後者は双子の兄妹の成長物語シリーズ。それぞれ小学六年生と、中学二年生のときの話。「オトコオンナ」と呼ばれ、女らしくなんかなりたくないと言っていたミカも中学生になり好きな人ができて、主人公である兄のユウスケ(ぼく)も、女の子に言い寄られる。日々の他愛のない出来事の中に少しだけ不思議な秘密があって(悲しみの涙を食べる謎の生き物や、幸せを運んでくれる喋ることのできる青い鳥など)、兄妹は一生懸命にいろいろと考えながら、少しずつ成長していく。
 ミカとユウスケはべったりな兄妹ではないのだけれど、根元でしっかりと思いやっていて、家族の絆を強く感じさせる。すらすらと読めて、健やかな読後感。


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 お知らせ

 コンビニで「ワールドサッカーダイジェストエクストラ ヨーロッパ主要38か国代表名鑑」を見つけて、気がつくとカゴに入れてしまっていました。

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Bowling alley in lake side.

2007年09月17日 | Days

 生まれてはじめてボーリングしたときのことを覚えている。
 正確な日付だとか、年齢だとか、そういうことは覚えていない。それでも、生まれて初めてボーリングをしたのはそのときだということだけははっきりと覚えている。
 それは北海道のどこかの湖畔にあるボーリング場で、夏だったことだけは間違いない。ただ、それがどの湖のほとりなのか、何歳の時の夏だったのかは思い出せない。肝心なページが破れてしまっている推理小説のように、決定的に欠落している。
 それでも生まれて初めてボーリングをしたのは夏の家族旅行のときで、まだとても小さかった僕は、そこで繰り広げられていることのいちいちが、新鮮でとても胸を打たれたことをよく覚えている。

 小学生の頃、毎年家族で旅行に出掛けていた。北海道の各方面を回る旅で、毎年方向が異なっていた。ある年には道東の町を巡り、ある年には利尻・礼文島を訪れた。また別の年には道南の函館を訪れ、ただ多くの場合湖を訪れていた。それがどうしてなのかはよくわからない。ただ、家族旅行をスタートするきっかけはテレビの通販でテントを購入したことであり、湖の近くにはキャンプ場があることが多かったから、それで結果として多くの湖を訪れることになったのだと思う。

 そんなある年の夏の旅行のときに、その北海道のどこかの湖畔にあるボーリング場を訪れたのだ。
 僕の両親はボーリングが特に好きなわけではない。実際、そのとき以来家族でボーリングに行った記憶もないので、たまたまそういう気分になったのだと思う。ただ、ボーリングをするぞと言われて、まだ小学生だった僕はやたらとわくわくした。いまだったら突然DSのソフトを買ってやるぞと言われた小学生のような喜びだったのかもしれない。

 ボーリングをしたことはなかったけれど、ボーリングがおおまかにどのようなスポーツなのかは知っているつもりだった。それを自分がやることになるなんて! ということだけ天にも昇るような気持ちだったのだ(我ながら単純な気がするけれど、でも事実なのでしょうがない)。

 たくさんのボールの中から、自分の指に合う小さなボールを選んで、それを間違って落としたらボーリング場を吹き飛ばしてしまう爆弾のように慎重に抱え込んで歩いた。四方八方から、がしゃーん、がしゃーんというピンを倒す音やがらがらとボールが戻ってくる音などが響いている。
 父親と母親と僕と一歳下の妹。4人でボーリングをはじめた。はじめての僕と妹はお約束的にボールをちゃんと投げることができず、ほとんどのボールがガーターへと吸い込まれていった。それはまるで生まれたばかりの頃にお祝いに招かれなかった魔女がかけた呪いのように、ボーリングの球は致命的に、宿命的にガーターへと流れていった。
 ボーリングを知らない国の観光客がもしそのときの僕を見ていたら、ボーリングというのはいかに芸術的にガーターに球を流し入れるかを競う競技だと思ったことだろう。

 スコアは手書きだった。スペアのマークもストライクのマークも、何のことなのかはよくわからなかった。ルールを知っている父親がシートを記入して、僕らは自分がいま何点なのかを確かめる。何回も投げるうちに少しずつこつのようなものをつかみ、少しは倒れるようになっていた。あくまで少しで、はずかしいスコアであることは変わらなかったけれど。それでも、自分の順番が回ってくるのが待ち遠しくて、いざ順番がきたらにこにこと勢いをつけて球を投げた。

 それでも、とても楽しかったという印象がある。
 そして、ときどきそのことを思い出す。詳細は覚えていなくても、楽しかったなとは思う。

 そんな記憶があることは、たぶんとても幸福なことなのだろうと思う。

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 お知らせ

 あまりに昔の話なので、時々あのボーリング場は現実だったのだろうか? と思うくらい遠いのです。
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ヘアカット/チャイルド/ファミリー

2007年09月15日 | Days

 今日は休日、と言っても岡山のビジネスホテルに連泊中。
 休日の消化のために休みを入れなければならなかったのだけれど、日曜日に大阪でミーティングがあるため出張先で休日を消化することにしたのだ。コストもその方が安いし(新幹線往復代>ホテル代)。

 朝は7時過ぎに起きて、10時半過ぎまで集中してメールの処理や報告書の作成を終わらせる。起きると同時に開いたカーテンの先にはよく晴れた青空が広がっていて、絶好の休日という感じだった。11時少し前にホテルを出る。今日は倉敷に行ってみることにしていた。まずは岡山駅を目指して市電に乗る。歩いてもよかったのだけれど、せっかくなので一度くらい乗ってみようと思ったのだ。

 停留所で待っていたら、サラリーマン風の40代くらいの男性に、「この市電の乗り方ってどんなふうなんですか?」と訊ねられる。自分もはじめて乗るのでわからないんですよということを伝える。確かに私服でこの間ネットで購入した3Wayバッグを腰につけているだけのラフな格好だったので、旅行者や非地元の人には見えなかったかもしれない。今回の出張は最初から途中で休日を消化することがわかっていたので、ちゃんと私服も持ってきていたのだ。そうでなければ私服は持っていかないこともある。朝から夜まで仕事をしていてホテルに戻って食事をするだけなので、私服は特に必要ないというのがその理由)。
 それにしても、そんなふうに訊ねられることが多いような気がするのだけれど、話しかけやすそうに見えるのだろうか? うーん。

 岡山から倉敷まではJRで20分もかからない。思いがけず近い。ただし電車の窓からの景色は岡山から少し離れるとすぐに畑などが中心となっていく。瓦屋根の家が続き、何度か停まる駅のホームも随分と小さい。駅前は都会だけれど、東京や大阪と異なるのは、その周辺部は郊外ではなく地方ということなのかもしれない。新鮮な景色に、しばらく窓の外に見入る。

 倉敷に到着する。青空に少し雲が混ざっている。けれども充分暑いくらいの日差しで、沖縄を覆っている台風も中国地方まではまだその手を伸ばしてはいない。
 倉敷では美観地区に行こうと思っていた。倉敷観光の中心地でもある伝統的建造物群保存地区だ。昔ながらの塗屋造の町屋が細い路地の両側に並ぶ、よく観光写真で紹介されている場所。
 美観地区までは、駅から歩いて10分ほどかかる。途中、商店街が見えたので寄り道する。アーケードがあるような、昔ながらの商店街。一つの商店街を歩いていると、途中で脇道があってそこにも様々な店が並んでいる。地域密着型の商店街だ。中にはシャッターが下ろされたままの店舗もあって、この場所も各地と同様にシャッター通りの側面を持ってはいる。空き店舗のままだとあまりよい影響を与えないためか、市民のための休憩スペースへと変更されているところもある。仕事柄、こういった商店街の空洞化を促進しているようなところがあるので、なんとなくいつも複雑な気持ちになる。

 でも個人的にはいつも思うのだ。どこに住んでいる人であっても、欲しいと思う商品を買うことができる選択肢を有することは大切なことだと。地域の良さが失われるとか、画一的だとか、そういったこともよく言われるけれど、東京にいる識者が言うそんな言葉には説得力はない。地方にも当たり前のように生活者がいて、遠出をしなくても便利な街にあるのと同じ店で買物ができれば楽だとは思っているはずなのだ。
 だからこそ郊外にイオンやヨーカドーやら様々なGMSが核テナントになったショッピングセンターができているのだろうし。

 倉敷の商店街や通りには、飲食店が多い。それだけ観光客が多いのだろう。街の店の種類は、その街を通り過ぎていく人たちの属性によって緩やかに変質していく。

 寄り道をして美観地区に到着する。川があり両側に古い町屋が並び、土曜日ということもありたくさんの観光客がいる。てくてくと歩く。デジタルカメラで何枚かの写真を撮る。
 そして、大原美術館に入る。ここはぜひ入ってみたかったのだ。
 パンフレットにはこう書かれている。

「大原美術館は、倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家大原孫三郎が、前年逝去した画家児島虎次郎を記念して昭和5年に設立した、日本最初の西洋美術中心の私立美術館です。」

 虎次郎は大原の援助により渡欧しただけではなく、ヨーロッパの美術作品を選び取り、日本に運ぶという役目も果たしてきた。虎次郎はゴーギャンやモネ、マティスなどの絵画を選び取り、倉敷に地方とは思えない質を持った美術館を創り上げている。理解ある支援者とその庇護の元で充実した活動を約束された才能ある画家。なかなか素敵な組み合わせだったのだろう。美術館は大原や虎次郎の死後も大原の息子などの手により少しずつ規模を拡大しながら、現在では東洋館、工芸館、分館を含めた展開となっている。

 本館ではモネやモディリアーニ、東洋館には棟方志功などの板画が展示され、あまり先入観がなかっただけに思わず驚いてしまう。これだけの作品を一地方の財界人がバックになって集めたのだから、ある程度以上の継続性が必要であり、それだけ理解が深かったのだろう。

 クレーの絵もあった。3作品(「女の顔」、「A」、「燭台」)。特に「燭台」はグラフィックポスターとしても通用するようなデザインで、クレーらしい。他に印象に残ったのはジョアン・ミロの「夜の中の女たち」。僕は見ていて物語が連想されるような絵が好きで、たとえば小さな姉妹が描かれている絵では、姉はしっかりもので妹は甘えん坊で母親は無言で苦労を厭わない仕事をし続けている……とか、いろいろとストーリーを想像してしまう。焚き火の周囲に子供たちが集まっている絵を見ては、この集団は故郷を追われ逃げているところ……とか、いろいろと考える。
 また、思わず突っ込んでしまたのはアンリ・ルソーの「牛のいる風景」で、牛が隣の人間と比べても遠近法を無視したようなでかさだったのだ。でかいよ! と心の中で一人つっこみを入れていた。
 他にも、東洋館では甲骨文字の展示がされていて、こんなにもろい骨に細か甲骨文字を記して占いをしていたのだと驚いてしまう。
 別館ではコンテンポラリーアートも展示されていたのだけれど、蜷川実花の作品「The Otherside」まで展示されていた。懐が深い……
「The Otherside」は鮮やかな花の写真(墓地、青い空、鮮やかな色とりどりの花)が何枚も縦横で並べられた作品で、魅力的な作品だった。

 美術館を出てから、美観地区をぐるぐると歩く。途中で、女の子3人組に写真を撮って下さいと頼まれてカメラを手渡される。旅に出るとよく写真を撮ってくださいと言われるような気がするのだけれど、それだけ頼みやすそうな感じなのだろうか……海外旅行に行ったときにも、外人にまで頼まれたし……たまたまだろうけど。

 お腹が空いてきたので、美観地区にいくつもあるうどんやのひとつに入ってすずしろうどんというのを注文する。いわゆるぶっかけうどんなのだけれど、ネギと大根おろしがたくさん乗っかっている夏限定のやつ。特に大根おろしは辛いものを使っていて、辛いですけど大丈夫ですか? と念を押されるくらい。確かに、実際に辛かったのだけれど……

 倉敷駅まで歩いて戻って、駅前のバスターミナルから今度はイオン倉敷行きのバスに乗る。
 14日にイオンのショッピング・センターがリニューアル・オープンするというCMをテレビで見ていたので、流通業に勤める身としては、ぜひぜひ見ておこうと思ったのだ。
 そこでまた乗物で不思議な体験をした(最近はそういうのが続く)。
 下電バスに乗ったのだけれど、駅に到着したときに10人ほどが全員降り、乗り込んだのは僕だけになった。そしてそれから大体30分弱で終点のイオン倉敷まで向かったのだけれど、途中6つくらいある停留所すべてで誰も乗り込んで来なかった。つまり、最初から最後まで僕だけしか乗っていなかったのだ。
 駅から乗り込んだバスで、そんなことははじめてだった。それなので、リニューアルしたばかりだというのに、大丈夫なのだろうか? と思っていたイオン倉敷は実際には4000台の無料駐車場のほとんどが満車のマークで埋め尽くされるくらい混んでいた。皆バスではなく自家用車で行っているということなのだろう。
 
 イオンモール倉敷はジャスコとディスカウントストアが2核となり間に専門店街が長く伸びる2核1モールで、イオンモールが得意とする形態の一つだ。テナントにも地方SCの定番が多く、無印良品、ユニクロ、トイザらス、コムサ・イズム、そしてシネマ・コンプレックス(MOVIX)といった感じ。当然スターバックスはあるし、ポイントのローリーズファームもちゃんとある。リニューアルなのだから、もっと岡山県初のテナントを入れているのかなと思っていたのだけれど、そうでもなかった。元々あったテナントとの兼ね合いがある程度以上あったということだろうか。

 定期的に、様々な場所のショッピング・センターを見ることはとても大切なことだと思う。会社もそれを奨励しているし、同じ名前のテナントでも、しばらく見ないと中身(商品構成やターゲットなど)が改善されていることなんかがあり驚かされる。小売業は日々変化していく変化対応業なので、やっぱり自分の目で確かめることは大切なのだ。それに、単純に新しいショッピング・センターを見るのは楽しいし。

 MOVIXで、思わずちょうどよい時間だった『スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ』を観てしまう。あまり趣味には合わなかった……もっとマトリックス的な激しいやつかと思っていたのだけれど、微妙な感じ。

 帰りは両備バスで倉敷駅へ。下電バスは遠回りのルートらしく、だから行きは全然人がいなかったのだと思う。ホームページの所要時間を見ても全然違う。
 駅まで6分という両備バスは、路地ばかりを選んで走っていく。これは早いわけだと思いながら窓から夕方の町並みを眺める。
 そのとき、とても魅力的な光景を見た。
 バスが信号で停車しているときのことだ。道路脇の軒先にある一組の家族がいた。おそらく自営業なのだろう、30代半ばのスポーツマン風の父親が自動販売機にジュースを補充していた。その隣に3歳と5歳くらいの子供が2人。小さいの方の子供(男の子)はビールの空箱を逆さにしたものにちょこんと座っていて、まだ若い母親がその子の髪を切っている。その子は手に新聞紙を持っていて、それをちょうどバスの方に向かって向けているような形になる。大きい方の子供(女の子)は弟の近くまでてくてくとやってきて、髪を切るのをつまらなそうに眺めている。母親が弟の髪を切っている間、ヒマでやることがない! とでも言っているかのように。
 バスの後ろの方に乗っていた人たちが、「かわいいー」「髪切ってるー」「新聞紙意味ないよー」などと口々に言い、それでその家族の存在に気がついた。確かにその子はすごくかわいくて、軒先で親が子供の髪を切っている姿を見る(しかもビールの空き瓶のプラスチック箱に座っている!)というシチュエーションがとても印象的だった。
 ゆっくりと時間が流れているというか、週末というのは本当はそういうものだったようなという感じ。
 信号がかわり、バスが動き出す。いいもの見たなと嬉しくなる。

 バスは倉敷駅北口に到着する。行きは南口から乗ったので、やっぱり遠回りだったのか……と思う。
 そして、駅のすぐ前に「チボリ公園」が広がっていた。デンマークのチボリ公園と提携している小さな遊園地。ちょうど夕闇が徐々に周囲を多いはじめているときで、小さな観覧車なんかがライトアップされていた。ライトアップされた遊園地はとても魅力的だ。
 でももちろん入ることはなく、再びJRで岡山に帰る。
 岡山では地下街を一通り見て回り、歩いてホテルまで戻る。
 途中書店に寄って、翌日用の本を購入する。

 昔から一度倉敷を訪れてみたかったので、出張生活も悪くないなと思う。そんなふうに単純に満足してしまうので、安上がりでいいかもしれない。


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 お知らせ

 髪を切っている子供は、本当にいい光景を見た! という感じだったのでした。仲のよい家族のイメージ。
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シンプルな生活

2007年09月15日 | Days

 今日も出張中。
 21時半過ぎにホテルに戻って、それから夜ご飯を食べに行く。出張中は外食率(?)が異常に高くなるので、あまり健康的ではないかもしれない。
 そして基本が出張なので、つまりは不健康ということなのだろうか?
 今日の夜ご飯はフレッシュネスバーガー。ファストフードだけれど、少しは健康を気にしている、ということなのだろうかどうかだろうか。

 ビジネスホテルの部屋に戻ってきてから、ホテルの中にあるコインランドリーで洗濯をする。いまは乾燥機にかけているところ(もう少しで0時過ぎ)。
 洗濯に40分、乾燥に60分。約1時間半。1週間コースの出張の場合は、荷物の容量的に途中でコインランドリーとYシャツのクリーニングは避けられない。

 少しずつ、出張生活のリズムが出来つつある。地区毎に宿泊するホテルもほぼ決まったし、荷物のバランスもなんとなくわかるようになってきた。歯ブラシセットやシェーバー、爪切りなどをまとめて入れるには無印良品の「吊して使える洗面用具ケース・三つ折りタイプ」が大活躍しているし、iPod、デジタルカメラなどの充電器を入れるメッシュの袋なんかも重宝している。近くでクリーニングするときにも、ハンガーの方が安いのだけれど、少しだけ高い畳み仕上げにするようにしている(その方がキャリーバックの中で場所を取らないししわにならない)。また、会社支給のノートパソコンと、個人用のノートパソコンの2台を持って歩いているのはさすがに重いけれど、だからこそこうやってホテルの部屋でネットに繋いでいられるわけだし(最近はどのビジネスホテルもLAN環境が整備されていて便利だ)。

 いずれにしても、少しずつ慣れてきたので、後はもう少し日々文章を書く時間を取れるようになりたいなと思う。
 ビジネスホテルの部屋の方が、邪魔が少ない分集中していられるような感じもするし。

 あと、出張中にはテレビを見ることが多くなった。最近は辞任絡みで関心が高まっていることもあるけれど、さっきも報道ステーションを見ていた。朝もめざましテレビなどの情報番組を準備をしながら横目で見ている。自分の部屋には基本的にテレビがなく、ほとんど見ないので、そういう意味ではとても新鮮だ。世間のことに詳しくなったような気がするし。

 ここでの生活は随分とシンプルになる。部屋の外には自分が暮らしている場所ではない街が広がっている。横浜からは、随分と遠く離れてしまった。落ち着いて考えてみると、なんだか随分と奇妙な日々のような気はする。メインの仕事場が関西になっているのに、自分が住んでいるのは関東。新横浜と関西とは、1ヶ月半ですでに10往復くらいしている。エクスプレス予約のポイントもすでに2010ポイントまで貯まった(これでグリーン車に2回乗ることができる)。
 さっきもカーテンをめくって窓から外の景色を眺めていたけれど、随分と暗い中で、いくつかの明かりが明滅しているのが見えていた。

 さて、そろそろ乾燥機から洗濯物を回収しなければ。


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 お知らせ

 iPodに入れたたくさんの音楽が、随分と助けになっているなと思う今日この頃です。
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出張中

2007年09月14日 | Days

 今日は岡山から。
 前回の日記に書いた新幹線の遅延から、どうもちょっと変わった機会に遭遇することが多くなっている。
 あの日は午前1時前に部屋に着いた後、結局眠ったのは3時少し前。それから6時に起きて、電車を乗り継いで本社へ向かった。
 そのとき最初に乗り込んだ電車の車両が、なんとクーラーの故障した車両だった。
 最初から、なんかやけに暑いな、とは思っていた。ただ、睡眠不足だったこともあって、朝でかなり混んでいるので、こんなときにはさすがに冷房もなかなか効かないのだなとぼんやりと思っていた。
 そうしたら、川崎で修理担当風の人が2人乗り込んできて、なんやかやと調整していた。
 けれどもそれでも直らず、蒲田でホームにいた駅員が車両の窓をどんどん開けていった。そして、「冷房が故障しております」との説明。
 なんだ、そうだったのかと納得する。昨日に引き続く電車でのトラブル。
 電車を乗り換え、本社へ。本社では1日中研修。睡眠時間3時間の身にはかなり応えたけれど、チーム毎の討論が多めの研修だったので眠気にも意外と耐えることができた。

 20時過ぎに会社を出て、帰りの電車に乗った。僕がいま住んでいるところはJRと私鉄の某駅からそれぞれ歩いて30分くらいのところで、部屋の近くまではバスを利用している。そして、その日は疲れていたこともあって乗り換えをしなくても済むJRに乗っていくことにした。疲れていたのになぜか目が冴えていて、なんとなく眠れなくて、本を読んでいた。
 ふいに気がつくと降りるべき駅の結構前の駅で電車が停まってしまった。あれ? ここ終点じゃなかったよな? ちょっとだけいやな予感がはしる。
 ちゃんと確認して乗ったのだ。けれども何かがあったらしく、電車は途中の駅で停まり、僕はホームで後続の電車(しかもそれも遅れてきた!)に乗り換えることになった。
 これで電車絡みのトラブルが2日で3件も起こったことになる。

 なんだか面白いなあと思ってしまった。もちろん、余裕がないときであれば困ってしまったかも知れないけれど、それほど急いでいないときばかりだったので、面白がることができていたのだ。
 そして、少しだけ遅れて最寄りのJRの駅に到着したのが22時30分過ぎで、タイミングが悪く僕の部屋方面に行く最後のバスが出た後だった。
 電車が遅れていなければ、バスに乗ることができたのになとぼんやりと思う。
 タクシーに乗るのも微妙だったので、せっかくだからとのんびり30分歩いて部屋まで帰った。
 たまにはいいかなと、思いつつ。
 長く、急な坂道をゆっくりと下っていった。僕が住んでいるあたりは、本当に坂道が多い。

 火曜日は休日で、買物をする。
 水曜日は午前3時過ぎに起きて、日本代表対スイス代表の試合を見る。結果はニュースなどでもやっていたように後半に4点をとった日本が大逆転勝利! なかなかない試合をリアルタイムで見ることができて、かなり興奮する。こういうのがあるから、面白いんだよなと思う。
 そのまま出張の準備をして、6時過ぎのバスと地下鉄を乗り継いで、新幹線で神戸へ。神戸の店で指導など。
 水曜日の夜は、神戸の店の副店長と夜ご飯を食べに行く。おいしいところに連れて行ってと希望したら、創作料理系の感じのいい店に連れて行ってくれた。
 グラタンピザや果物と生ハムのなんとか、トマトとなすのあっさりパスタなど、どれもちゃんとおいしい。
 ただ、食事をしているときになぜか店のブレーカーが2度落ちて、店内が真っ暗になった。暗闇の中で「すみませーん」と若い店員たちが言って、逆にそれが面白く感じる。
 一度直ったと思ったらまたすぐに真っ暗になり、こういうこともあるのだなという感じ。

 副店長は、10月にすでに籍を入れている人と式を挙げるのだと話していて、その話を聞く。それからいろいろな話(バカ話&真面目な話)をして、23時くらいまでお酒抜きで話していた。
 副店長がお酒を飲まなかったのは車だったからで、僕が飲まなかったのはホテルの部屋で仕事をする予定だったから。
 三宮のホテルまで送ってもらう。

 木曜日は神戸の別の店で朝から仕事。店が困っている部分の作業をかわりにして、後半は新入社員や中途入社の社員と一人1時間くらいずつカウンセリング(コミュニケーション?)をする。ようやくペースが掴めてきたので、一人一人とのコミュニケーションに力を入れ始めているのだ。
 そして、店が閉店してから新神戸駅に行き新幹線で岡山へ。
 ということで、いまは岡山のビジネスホテルの部屋でこの日記(のようなもの)を書いている。
 iPodで音楽を聴きながら(「曲をシャッフル」にしていて、RADWIMPSのあとにR.Kellyがきたりしている。いまはAngel Grantの「Well Okay,I'll Say It...」がかかっている)。


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 お知らせ

 本は2冊読みました。

『TOKYOファッションビル』川島蓉子著。日本経済新聞社。PARCOやラフォーレなど、東京のファッションビルの変遷と役割とを述べた本。

『組織を伸ばす人、潰す人』柴田励司著。PHP。タイトルの通りの本。元人事系コンサルタント企業の社長だった人が書いた本。
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遅延

2007年09月10日 | Days

 いまは午前2時少し過ぎ。
 30分ほど前に帰ってきたところ。仕事を終えて新幹線に乗り込んだのが19時過ぎ。
 今回の出張では、以前の部署を離れるときにもらったポータブルDVDプレーヤーを持っていて、帰りの新幹線でDVDを観ようと思っていた。それでさっそく新幹線に乗り込んでから視始めた。DVDは『デジャブ』で、新幹線の座席で見るにはちょうどよさそうなハリウッドアクション大作。
 新幹線は、すぐに新大阪駅に到着する。この調子なら、映画を観終わったらちょうどいい感じに新横浜駅に着くかなと思う。こういうパターンの車内の過ごし方もいいよなと考えていた。
 映画は最初から謎めいた展開で引き込まれる。
 そして、ふと気がつくと新幹線はまだ新大阪駅のホームにいた。
 あれ? と思う。連絡待ちか何かなのかなと思っていたのだけれど、確かに乗り降りする人が途切れないし、車内放送も頻繁にかかっていたみたいだ。ヘッドホンをしていたのでその内容までは聞き取ることができていなかったのだけれど、何だかおかしいなと思って一度DVDを止めて、ヘッドホンを外す。
 電光掲示板を見ると、名古屋―米原間で局地的な大雨が降っていて、その影響で運転を見合わせているというメッセージが流れていた。ホームの向かい側の別の電車も停車したままで、何人かの人たちがホームに佇み、電光掲示板を見て話をしている。復旧のめどは立っていません。そうメッセージが表示されている。
 時計を見ると、20時少し前だった。
 僕はこういうケースに遭遇したことにちょっとだけワクワクして、でもまあそのうち動くだろうと思っていた。そして、車内やホームを見渡して状況を確認してから、再度DVDを視始めた。
 だからそのとき、僕はそれから約2時間20分ほど新大阪駅で待たされるなんて思っていなかったのだ。
 かなりびっくりした。
 結局、電車が動き出したのは22時10分のことで、新横浜駅に到着したのは日をまたいだ0時50分前。映画は新大阪にいる間に見終わってしまったし(いい映画だった)、その後に読み始めた本も小田原あたりで読み終えてしまった。予約した段階では埋まっていた隣の席も、結局誰も乗ってこなかったし、半分以上の座席は空席のまま東京に向かっていった。おそらく、名古屋から多くの人は異なる電車に乗り換えていったのだろう。
 岐阜県羽島市をおそった局地的な大雨は、新幹線の窓からはよくわからなかった。ニュースによると、上下あわせて7本の新幹線が運休し、71本の新幹線が遅れ、約6万2000人に影響が出たのだという。よく見かけるそんなニュースに、まさか自分も絡むことになるとは思わなかった。
 もちろん、出張生活を続けていく中で、いつかそういうこともあるかもしれないくらいは思っていた。けれども、こんなに早く、今回のようなイレギュラーに遭遇することになるとは予想外だった。
 結局、新横浜駅で降りたはいいけど、連結する地下鉄も電車もなく、タクシーで帰ることになってしまった。約7000円。駅のタクシー乗り場はすごいことになっていたし、出迎えの車もかなりの数だった。僕が乗っていた新幹線よりもさらに後から来る新幹線もあった。
 あと知らなかったのは、特急券代金を還してもらえること。ホームから降りると駅員がたくさんいて、ハンドマイク片手にお詫びと説明をしていた。特急券にスタンプを押してもらう。それがあれば窓口で1年以内であれば返金してもらえるのだ(今日の内に返金してもらいたい人たちが長蛇の列を作っていたけれど、今日じゃなくてもいいやと先に外に出た)。
 最後のほうの放送では、東京駅と名古屋駅に仮眠用の朝までの車両を用意しているとのことで、帰れない人(おそらく相当数いることだろう)のための手配も行われていた。

 いずれにしても、おもしろい体験をすることができたと思う。
 ただ、明日も早い(6時起き)なので本当はこれを書いている場合ではないのだけれど、とりあえずめずらしい体験だったので、今日の内に簡単に書いている。


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 お知らせ

 今回の出張は、3冊本を読みました(新幹線に乗っている時間が長かった?)。

『日本人はなぜシュートを打たないのか?』湯浅健二著。アスキー新書。
『オシムが語る』木村元彦監修。小学館。
『レバレッジ・シンキング』本田直之著。東洋経済新報社。

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早起きの甲斐は?

2007年09月08日 | Days

 今朝は3時過ぎに起きて、日本代表対オーストリア代表戦を見る。
 最後のシュートまでなかなか持っていけないシーンは、いままで何度となく見てきた映像のリプレイのような感じ。
 PK戦に関しては、いつも安心してみていられないような気がする。
 けれども、オシムジャパンが方向としては日本のサッカーとして妥当性のあるところに向かっているようには見えるので、信じて待ち続けるしかないのだろう。
 もちろん、やるからには勝ってほしいというのが素直な感想だけれど。

 これから始発のバスに乗って、地下鉄→新幹線を経由して神戸まで。
 早起き過ぎる時間に起きたので、今日の新幹線は眠ろうと思う。


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 お知らせ

 松井が出場したことは、単純に期待を持たせられました。2戦目はもう少し長い時間プレイしてもらいたいものです。

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