Sun Set Blog

日々と読書と思うコト。

Splatter Man

2005年03月31日 | Days

 昨日は後輩(新婚)の部屋に遊びに行き、5人で「日本対バーレーン」戦を見た。宅配ピザを頼んで、騒ぎながらのサッカー観戦。
 もっとも、多くの人が知っているように、試合の最中にはそれほど騒ぐようなシーンはなかったのだけれど。
 本人にはトラウマになってしまうくらいにリプレイされたあのオウンゴールのシーンは、ちょっと酷な感じではあったけれど。
 けれども何があるのかわからないのがサッカーで、勝負は勝負。
 勝ち点3を取ることができたことはありがたいことだと思う。


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 後輩の部屋にはファミコンのバッタ物のようなものがあって、試合が始まるまでみんなで少しゲームをやった。
 ひとつのゲームカセットに100本くらい昔のゲームが入っているどう考えても怪しいソフトがあって、そこに収録されているゲームを順番に確かめながら、みんなで「なつかしい」を連発していた。
 スーパーマリオなんて85年のソフトということで、もう20年前なんだと不思議な感慨めいたものを感じてみたり。
 そのバッタ物のソフトはおそらく海外から流出しているものだと思うのだけれど、収録されているソフト名がすべて英語表記になっていた。Donkey KongやPAC MANなど名前を見てどのゲームか容易にわかるものと、スタートして画面を見てみるまでわからないものとがあった。一番やられたのが「Splatter Man」というゲームで、「ホラーゲーム?」とか言いながらスタートしたてみたら、「オバケのQ太郎」のゲームだった。
 確かにスプラッターマンではあるけれど……。
 他にも、「スペランカー」や「マイティボンジャック」という昔のゲームなんかをやって、まさかこの年になって再びスペランカーをやることになるなんて思ってもみなかった。
 小学生の頃に、わざわざ遠くの友人の家まで遊びに行ってみんなでゲームをしたりしたことを思い出したりした。


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 映画を観にいったときに、中学生くらいの女の3人組が前の方に座っていた。上映開始までとにかくもううるさかったのだけれど、途中連れ立ってトイレかどこかに行く前に、こんな話をしていた。

少女A「荷物どうする?」
少女B「大丈夫でしょ」
少女C「じゃあ、私財布だけ置いてくね」
少女A「リスキーだね」
少女C「じゃなくって、財布だけ持ってくだー」
少女A~C「あははははは」

 そのやりとりに、思わず噴出してしまった。財布だけ置いていくなよと突っ込みたくなるような感じで。


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 お知らせ

 予告編で見たフランス映画の『コーラス』がよさそうでした。

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『エターナル・サンシャイン』

2005年03月31日 | Movie


 ネタバレがあります。


 バレンタイン目前のある日、主人公のジョエルは、喧嘩別れした恋人が自分の記憶を削除してしまった事実を知り、ショックのあまり自らも記憶を消すことを決意。しかし、施術中に過去を思い出していくうちに、彼女と過ごしたキラキラと輝く瞬間が何にも変えがたい宝物であることに気がついて…。(パンフレットより)


 というストーリー紹介が魅力的だったので、『エターナル・サンシャイン』を観てきた。睡眠薬で深い眠りに落ちている間に記憶を消去するのだけれど、消される記憶は眠っている間に見ている夢のように再現されてから消去されることになる。そして、近い記憶からどんどん消されていく。つまり、この映画は通常のラブ・ストーリーとは逆で、破局を迎える寸前から始まり、どんどん付き合い始めの頃に戻っていくのだ。だから、観客は最初はお互いを罵り合っていた二人が、かつては甘く幸福な時間を過ごしていたことを知ることになる。その過程で、どんな恋愛にも様々な局面があることを身につまされる。

 記憶が削除されつつある途中で、ジョエルはクレメンタインとの思い出が大切なものであることを実感し、その作業をやめさせようと必死にもがく。記憶の中のクレメンタインも、一緒に消去される記憶から逃れようと協力してくれる。けれどもジョエルがどんなに頑張っても、夢の中で物事が思い通りに運ばないように、どんな抵抗の試みももどかしく報われない。

 最後の記憶(つまり二人の出会いの日の記憶)が消される瞬間に、クレメンタインはある言葉を呟く。その言葉が物語の他の部分に繋がっていく。

 風変わりな映画だった。まるでパッチワークみたいに、時系列がごちゃまぜになっていて、現実や記憶の中のエピソードもばらばらに散りばめられていて、気を抜くと何がどうなっているのか見失ってしまいそうになる。けれども注視していると、たくさんのエピソードが互いに関連していることや多くの伏線に気がつくことができる。

 この映画がハッピーエンドなのかそうでないのかは、本当に人それぞれの思うところによって違うのだろう。

 個人的には、二人は最後、再び付き合い始めるのだと思う。記憶を失って、はじめて出会う人として出会い、お互いがかつて恋人同士でひどい別れをしてしまったことを頭では理解したとしても、惹かれる気持ちを抑えることはできないだろうからだ。たとえば、あなたが瞬く間に誰かに恋に落ちたときに、実はその相手と過去に恋人同士で、ろくでもない破局を迎えていたのだよと誰かに忠告されても聞き入れることができないように。おそらくは恋に落ちた相手にどんどん近付いていってしまうように。

 そういったよく「もし……だったら」の中に出てきそうな状況の中で、もう一度恋人同士になる二人は、やはり同じような時間の経過の後に別れてしまうのだろうか? それとも、リプレイ(やり直し)を成功させるために努力を厭わず、違った結末を迎えることができるのだろうか?
 そんなことも考えてしまう。
 そしてこれもまた様々な解釈があるのだろうなと思う。

 最初はお互いこそが運命の相手だというように幸福な時間を過ごしていた二人が、やがて日常の中で些細な諍いを起こすようになり、最後にはお互いを必要としなくなって(場合によっては憎むようにさえなって)いく。それらの局面は非常にリアルで、いままでこういった部分に注視した映画はあんまりなかったかもしれない。
 けれども、そういうときばかりじゃなかったでしょう? ということをちゃんと見せていること自体が、稀有な映画なのだろうなと思う。
 突拍子もないと言えば確かにそうなのだけれど、本当に突拍子もなさ過ぎておもしろかった。

 個人的には期待しすぎていたので(だって、すごく魅力的な設定だし)、その分ちょっと残念な感じでもあったのだけれど。
 やっぱりニュートラルな心持ちで映画に臨んだほうがより楽しめるのだろうなと思う。


 ☆☆☆☆(満点☆5つ中)


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 お知らせ

 音楽もよかったです。

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継続中

2005年03月19日 | Days

 相変わらずカウンセリングは継続中(現在6名終了)。
 ということで最近は毎食ファミレス。
 同じ店にも何度か行っているので、謎の会社員と思われているような気がする。
 毎日別の男や女を連れて、なにやら紙に書き込みながら、2時間ばかり熱く語っていたりするのだから。
 でもまあ、これは四半期ごとの目標設定のカウンセリングなのだとちゃんと説明させてもらいたいような気持ちもあったり。
 四半期毎にカウンセリングを行い、前回の課題の振り返りから次期の課題の設定まで行うということをやっているのですよと。

 でもまあ、普段ちゃんとそういった話をする機会がなかなかなかったりするのも事実なので、いいことだとは思っているのだけれど。
 あやしい勧誘をしていると思われているような気もしないでもないけれど。

 0時過ぎに部屋に帰ってきて、学生時代の友人からのメールに返信。かなり遠い場所で暮らしている友人とコミュニケーションを取ることができるのだから、メールは本当に便利だと改めて思う。

 後輩から借りたAsian Kung-fu Generationのアルバム「君繁ファイブエム」をよく聴いている。
 特に「電波塔」という曲が歌詞も曲も結構ツボだ。
 僕はアジカンをこれまでちゃんと聴いたことがなかったのだけれど(後輩曰く「ありえないですよ」)、耳に残る曲が多くて聴きやすい感じだ。
 最近は流行りの音楽にうといなあと思う。


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 お知らせ

 チェルシーVSバイエルンが見ものですね。

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one week

2005年03月14日 | Days

 この1週間は結構慌しかった。

 飲み会が2回あり、
 2泊3日の出張があり、
 出張の移動中に2冊の本を読み、
 仕事が終わってから近くのファミリーレストランでメンバーのカウンセリングを2晩続けて行った、

 というような感じだったからだ。
 飲み会のひとつは7年前に同じ店で働いていたメンバーで再度集まろうという同窓会的なもので、同じ会社にいてもそれぞれ別の場所や部署で働いているメンバーが久しぶり(7年ぶり!)に集合したのは、なんだか不思議な感じだった。ものすごく懐かしく、また昔話で盛り上がる。
 もうひとつの飲み会では、はじめて飲む人もいて、興味深い話を聞くことができた。

 出張はまあ毎月のお約束。
 
 読んだ本のことはまたの機会に。

 カウンセリングは、四半期毎に上司が部下に行わなければならないもので、忙しい時期のため業務中でできなかったものを、近くのファミリーレストランで行ったというものだ。一人1時間半から2時間みっちりと話し込むので、なかなかに疲れてしまう。でもまあ、カウンセリング時に設定する課題が、本人の評価に関連してくるので手を抜くわけにもいかなかったり。
 ゆっくりと話す機会もなかなかないので、有意義なことだとは思うけれど。

 そして、来週も何だかんだで慌しくなりそうな予定。


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 お知らせ

 明日も早起きの予定です(ちなみにいまは14日の午前1時過ぎ)。

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3-Way Phone Call

2005年03月06日 | Days

 昨年の夏に発売されたR.Kellyのアルバム『Happy People/U Saved Me』を繰り返し聴いている。
 iTunesのシャッフル機能を利用しているときにも、特徴的なR.Kellyの声が流れるといつも思わず止まってしまう。そして少しの間作業の手を止めて、聴き入ってしまう。
 このアルバムは2枚組のアルバムなのだけれど、個人的には2枚目が特に好きだ。その中でも1曲目の「3-Way Phone Call」というゴスペルっぽい雰囲気を持った曲がツボだったりする。
 3人で話すことができる電話の会話をそのまま曲にしたような感じなのだけれど、主人公、姉、姉の知り合いの3人の掛け合いは、何を言っているのかまったくわからなくても、それでも声の感じから雰囲気を感じ取ることはできる。信仰についての話や、祈りを捧げているようなトーンに、電話のプッシュの音などが重なり、印象的な、感情のふれあいのようなものが感じられる。
 1曲の歌の中に、そんな短編小説の1シーンのような情景を閉じ込めてしまうのだから不思議な、そして魅力的な曲だと思う。

 初めてR.Kellyのアルバムを買ったのはまだ学生だった頃で、『12 Play』というアルバムだった。最初はAaliyahの『Age Ain’t Nothing But A Number』のプロデュースをしていたことで知ったのだと思うのだけれど、それからもう10年くらい、いまだに新しいアルバムが発売されるたびに購入しているアーティストの一人だ。
 10年もの長い間、第一線で活躍し続けていることは素直にすごいことだと思うし、それだけの才能があるアーティストなのだと思う。もちろん、いつも常にすごく好きだというわけではないのだけれど、それでもときどきどうしたってツボにはまってしまうようなせつない感じの曲がアルバムに入っていたりする。

 そしてそんな曲があるから、やっぱりいつまでも聴き続けてしまうのだと思う。


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 お知らせ

 Aaliyahという言葉はスワヒリ語で「最高の存在」という意味なのだそうですが、そういう名前の由来は魅力的ですね。

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『ターゲット 全米No.2ディスカウントストアの挑戦』

2005年03月02日 | Book

『ターゲット 全米No.2ディスカウントストアの挑戦』読了。ローラー・ローリー著。田中めぐみ訳。商業界。

 帯にはこう書いてある。

 日本初☆ターゲット研究書。
 ウォルマートは怖くない!
 セレブも夢中! ターゲットの商品戦略!

 ターゲット(TARGET)は、全米第2位のディスカウントストアであり、ファッション性に富んだマーチャンダイジングの強みを活かして、ウォルマートが席巻する市場でも生き残っている企業だ。元々デイトン・ハドソンという百貨店が母体になっており、ホット商品に対する鋭敏な感覚によってファッショナブルなディスカウントストアという評判を勝ち得ている。かつて売上高で小売業第一位を誇ったKマートが安さのウォルマート、ファッションのターゲットの狭間で特徴を打ち出せず再生法を適用したことからも、競争の激しいアメリカで生き残るだけの強みを持っている企業であるということが伺える。

 考えてみると、確かに日本ではターゲットについて書かれた単行本はなかったかもしれない。ウォルマートについては、伝説的な経営者であるサム・ウォルトンについて、あるいは最新の物流システムや情報システムについて、さらにはリテールリンクを中心としたSCMについて書かれた本まで多数出ているというのに、第2位のターゲットについて書かれた本は発行されていなかった。しかも、ターゲットの場合は、1位の縮小コピー的な2位の企業ではなく、様々な特徴を有しているというのに。

 著者はCNNのビジネスニュースのプロデューサーなどをしていたビジネスジャーナリストであり、それ故に本書は客観的な特徴の説明と、一消費者としてターゲットにどのような印象を抱くのかというスタンスが中心となっている。そのため、たとえば細部の仕組みやシステム、売場管理の手法の具体的な内容についてはそれほど多くは書かれていない。同社の創業者などのエピソードや企業哲学など、概観やイメージを知るのによいといった感じだ。

 ターゲットの特徴は、ディスカウントストアに必要な安さに加え、ファッション性を高めていることに尽きる。
 それが中流階級の少し上の顧客(あるいは低所得でも他の人とは違ったモノへのこだわりのある層)へのアピールとなっているのだ。
 ターゲットはたとえばマイケル・グレーブスやフィリップ・スタルクなどとコラボレーションし、同社のプライベートブランドとして販売している。そのような商品が店舗の様々な場所に日用品とともに並べられ、売場のアクセントとなっている。また、ストアカラーは赤であり、店内は広い主通路が整然と区画され、ショッピングカート、レジブースの赤なども印象的で鮮烈なイメージを与える。つまり、同じディスカウントストアでもウォルマートやKマートが売場の乱れたいかにも安売りの店というイメージを与えるのに対し、ターゲットはそこで買い物をしている人がセンスのよい人に見えるような(顧客の満足度の高い)店舗なのだ。
 たとえば日本で言うと、無印良品のようなイメージを持ったディスカウントストアということができるのかもしれない。
 他の店で買うよりも、その店で買うことに若干の満足感が伴うような店という意味で。

 また、同社は特徴的な広告戦略を実施し、企業イメージを高めることを得意としている(その辺りはファーストリテイリングに似ているかもしれない)。他にも、ハウスカードの利用代金の1%を任意の学校に寄付することのできるプログラムや、税引前利益の5%を様々な慈善事業に寄付するなど、社会への貢献意識も高く、そういったところもある層の顧客には強く働きかける付加価値のひとつとなっている。売上高は約5兆円と、29兆円を売り上げるウォルマートの6分の1程度でしかないけれど、ある程度の位置をキープしているのだ。

 実際に、アメリカでターゲットの店舗で買い物をしたことがあるけれど、BGMのない、床が輝いている店内は、ストアカラーの赤色が印象的で、他の企業と比べてオシャレなイメージを持った。
 もちろん、この本で書かれているようにものすごくきれいなのかと言うとそこまでは思わないのだけれど、ウォルマートやKマートと比べるとファッショナブルな店というのは間違いないところだ。たとえば照明売場ひとつとっても、魅力的なデザインの商品が並んでいる。椅子のコーナーなんかは、お洒落なインテリアショップの一部かと思ってしまうようなバラエティに富んだ売場となっている。また、ファッションについても、モッシモがPBとなっていたり、百貨店が母体だけありそのシーズンの旬なデザインの商品が廉価で並んでいるのだ。
 ストアイメージが高いことは、ブライダル・レジストリー(結婚式のお祝いの品のカタログ)でも全米で有数の規模になっていることからも伺える。

 そして、勝ち残る企業が得てしてよいコーポレートカルチャーを有しているように、ターゲットもそういったものを持っている。顧客重視というのがそれであり、そこに忠実にフォーカスしているため方向性にぶれがないのだ。たとえば、最初の方にこう書かれている。


 なぜ、人はターゲットに魅せられるのか。
 品質の良い商品が適正価格で販売されているということは、つまり正直を意味する。苦労してやっと手にした顧客のお金の価値を重んじているのである。店内がきれいで整頓され、どこに何があるかわかりやすいということは、顧客の時間を尊重していることになる。商品が想像力に富んでおしゃれであるということは、裕福な人だけではなく、誰もが美を受けるに値するという信念を意味しているのである。年間1億ドルを寄付しているということは、顧客の地域社会に対する関心を共有しているということである。
 傍から見ると、それは単にショッピングをしているだけだ。しかし実際には、感動体験をしているということになる(11ページ)。


 この部分からわかるように、商品政策や売場、従業員のサービスなどすべてを顧客志向に徹底していることが重要なのだ。それは言うのは簡単でもなかなかできないことであり、それを愚直なまでに徹底し続け、改善し続けようとしているところは強みだと思う。
 今後、ウォルマート(やホームデポ)との競争がどうなっていくのか興味津々といったところだ。


 最後に、おもしろかったところを引用。


「夫は、私は買い物しているのではなく返品しているなんて言います。私はたくさん物を買いますが、一度も試着したことがありません。以前、ターゲットで友人の出産祝いを買ったことがありますが、皆で一緒にお祝いを買うときは幾つかの商品を買って皆に選んでもらい、選ばれなかったものを返品します。今までそのことに疑問を持ったことはありません。」(113ページ)


 ……疑問を持ってほしいような。


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 お知らせ

 TARGETのホームページを見ると、その特徴がわかりやすいかもしれません。
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