【古知古知相撲】
滋賀県犬上郡多賀町多賀の多賀大社で毎年
重陽の節句の9月9日に開催されている。
古知古知とは、古い出来事をしのぶ意味で
東方が勝つと豊作になると伝えられている。
竹森章氏の『京都滋賀の相撲』にも記載さ
れている。
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【曲相撲】
「古代文化研究」11号に、享保から宝暦にかけて
たびたび曲相撲が出て来る。「相撲のメッカ松江」
にも書かれている。相撲評論家の小島貞二氏は、
これを現在の「初っ切り」と解釈されている。
なお、松江市指定文化財の「櫂伝馬踊り」の中の
「采振り」が、曲相撲の名残という説もある。
【高覧相撲】
余り目にしない言葉であるが、高覧とは
大名が観覧する相撲である。『北奥文化』
24号で佐藤文孝氏が、弘前城主が正徳か
ら宝暦にかけて、たびたび高覧していた
ことが記されている。その後の城主も高
覧記している。尾張侯の高覧もある。
【信願相撲】
前回の施餓鬼相撲の最後に、埼玉県秩父市荒川の千手観音堂を
書いたが、これは船川の信願相撲と言われるもので、心願相撲
ともいわれる。この相撲も古く江戸時代からという。毎年8月
16日の千手観音の縁日に行われ、相撲は各二番取り最初勝った
ほうは次は負けることになっている。関東三辻の一つといわれ
る。
【施餓鬼相撲】
施餓鬼とは主に禅宗において、盂蘭盆会に亡者に飲食を施す法会であるが
この日に相撲を取る所がある。千葉県成田市佐野の県(あがた)神社、現在
の五社神社で盂蘭盆の8月24日に近い日曜日に行われる。江戸以来の伝統
である。「朝相撲」とか「厄除け相撲」とも呼ばれる。
明治26年7月19日に浅草北清島町の報恩寺で、年寄木村瀬平の発起で施餓
鬼相撲が取られたという。
埼玉県秩父市荒川の千手観音堂でも施餓鬼相撲が取られるが、それは次回
にて記す。
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