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うみねこ:TIPSと作品の演出について

2008-01-19 01:08:35 | ゲームよろず
最近どうもうみねこの記事ばかりが続いている。まあそれだけ色々考えられるという事実がこの作品のおもしろさを表しているが、可能性の提示にもそろそろ飽きがきつつある。ちょうど次回でうみねこの記事が終わるので、日曜くらいにはこのブログの本質に関わる「宗教と思索」について書きたいと思う。と前置きはそのくらいにして、最近殺害の順番に関する共通性という推理の側面が主だったので、少し作品や演出に関わる部分に触れておきたい(殺害の順番については最初の事件に関するもの南条・熊沢に関する記事がある)。


<ひぐらしは後出し、うみねこは先出し>
ひぐらしは犯人像を後出しにしたため、「何でもアリ」と批判された。だからうみねこは最初から「何でもアリ」であると先出しする(ep1のTea Partyなどはその最たる例だ)。いや、それだけではない。うみねこの描写をちゃんと考えれば、「何でもアリ」ではないことがわかるようになっている。これはひぐらしへの批判に対する答えと考えていいが、それにしてもなかなか素敵な意趣返しではある(何でもアリって批判するけど、ちゃんと読み直せばそんなことはないんだよ、てところか)。


<ep2のマリアのTIPS>
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行方不明。
黄金郷で、ママがまだ愛してくれていることを知れた。
とりあえずは満足。
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二つのことが指摘できる。一つ、最後の場面が「黄金郷」であること(記憶によれば本編では明言されていない)。二つ、「とりあえず」という表現の奇妙さ。死者に次はなく、それゆえ「とりあえず」もない。要するに、ループ前提のような内容になっている。


<ep2カノンのTIPS>
今、マリアをExecute状態にしてカノンを同じ状態にしたらなぜか全員がExecuteの状態になった(もちろんベアトリーチェは除く)。しかしもう一度試しても同じ現象が起きない。一体どういうことだ?煉獄の七杭たちのキャラ紹介があることと言い、他にもTIPSには隠し要素があるのだろうか。ガラスの割れる音が何種類かあるのも、そこはかとなく気になっているが……まあそれはさておき、
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行方不明。
魔女が戯れに姿を消した。それだけで彼らは大騒ぎ。
あるものが人の世なら、ないものはまさに幻想。
幻想は彼らが恐れるものを映し出す。
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の後半はひぐらしのこともあるだけに思わずニヤリとさせられる。そう、無いもの、見えないものを恐れるのが人間なのですよ、と。だから人間は自殺する(※)。


チンパンジーを使った実験において、手の届かない位置のバナナをチンパンジーが棒で取ることができるのは有名だ。しかし一方で、彼らは棒とバナナが同じ視界に入らない(例えばチンパンジーの前にバナナ、真後ろに棒を置いた)場合、棒でバナナを取ることを思いつかないそうである。要するに彼らは、バナナが視界から離れる(=見えなくなる)とすぐにそのことを忘れてしまうらしい。一方で、人間は見えなくなっても覚えている。そんな人間だから、見えない存在を、そして見えない未来を恐れる。


<魔女の正体>
実は「悪意そのもの」である、などと戯れに考えてみる。ひぐらしの症候群は寄生虫だったが、今回は擬人化されているというわけだ。Nitro+の「天使之二挺拳銃」をプレイしたことがある人は、天使たちの存在が何であったかを思い出してみるのも面白いだろう。

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