デマをまき散らす人々の行動事例:「ブイアパ解散」についての誤認を巡って

2023-01-12 11:29:29 | Vtuber関連
 
 
 
明治時代に入ってほどなく、「血税一揆」というものが起こった。これは新しく導入される税が「血税」と呼ばれ、それが「血を抜かれる」と誤解した人々が恐慌状態に陥ってことにより始まったという、いわば「近代化を理解できない無知蒙昧な民衆」の姿を表すものとして認識されることが多い(実際には、制度変更への反発など様々な要因が背景にあり、暴動に参加した人々の認識も多様であった、というのが実態のようだが)。
 
 
さて、それから150年も経ってネットにてすぐにものが調べられる状況なら、まさかそんなことは起こるまいと思っているなら大間違い、ということを示す事例が最近起こった。それが774inc.というVtuber関連企業内のグループである「ブイアパ」が解散になるという話を、そのまま774.incという企業そのものが解散すると認識し、あまつさえ平気でその認識を公共空間(つまりSNSや動画のチャット欄・コメント欄など)に垂れ流していた事例が少なからず見受けられたのである(先の「血税」のように、わかった上であえて状況を混乱させるためにブイアパ解散=個人勢になるというデマを垂れ流すのなら[やるべきではないのは前提として]一応理解はできるが、否定・訂正されることが明白な場でわざわざ自身の誤認を表明するあたり、実際にわかっていないし調べようともしていないことは明白である)。
 
 
そもそも「そんな企業やグループ名など知らん」という読者もいるだろうし、ブイアパ所属(例えば冒頭の小森めとや杏戸ゆげ等)のライバーファンがみなその構造を知っていて然るべきだ、などと言うつもりはない。そもそも、冒頭の小森めとの説明によれば1/7解散の旨を所属ライバーすら年末に知ったという話なので、運営側の情報共有というかマネージメント自体に個人としてかなり疑問を感じるのも事実である(この運営側の話とグループ内シナジーの欠如、および774inc.内の再編についてはまた別の期に述べたいと思う)。
 
 
ただ、一度その情報が出た際に、ブイアパの構成について少し調べれば、すぐにそれが「あにまーれ」なども運営する774.inc内のグループだということは立ちどころにわかったはずだ。その上でもう一度企業側の発表を確認すれば、実際の変化を正しく理解し、個人勢になるといった認識も、他の企業に入るのを勧めるだのといった行動は出てこようはずもなかっただろう。
 
 
今回の件は、情報化社会になろうが、愚者はそれを使いこなすどころかむしろ脳死状態で毒を垂れ流すことを改めて示し、またこのようなレベルでも冷静な行動ができないなら、より切迫した災害時にデマが飛び交うのはむしろ当然のことだ(だから日頃から構造を理解してその防遏の仕方を共有して被害を最小限に食い止めねばならない)と言える事例だったので、紹介した次第である。

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