goo blog サービス終了のお知らせ 

地獄少女について

2006-03-26 14:34:09 | レビュー系
地獄少女に関する簡単な感想。しかし6話まで見た感想なので、その点を留意されたし。地獄少女公式HP

画像・雰囲気はすばらしい。特に「閻魔あい」の属する世界の風景は、彼岸花や昔風の民家などによって美しく演出されている。また、OP/EDテーマを含めて音楽もいい。美しさ、儚さがよく出ている。おどろおどろしさもそれなりに表現できていると思う。キャラも悪くない。閻魔あい単体ではなく三人の部下(?)がいて、話によってはかなり展開に絡んでくる(例えば第五話の「高い塔の女」)。閻魔あいが話にあるような怨みの代行をするようになった端緒や目的は明らかではないが、たぶんそれらが明かされていく過程で部下たちのことも描写されるのだろうと思われる。

とまあいいことばかりのようだが、実のところ致命的に思える部分がある。それは呪い殺されるキャラの書き方。呪い殺されてもしょうがないような性根の腐った人間かということが描写されるが、それがあまりにいき過ぎているために冷めてしまうのだ。どうも閻魔あい達は呪い殺す人間を選んでいるようなのでそうなる必然性がないわけではないけれど、見てる側としては「何だかなあ」という気になってしまう。結局これは、30分で濃密な人間ドラマを展開しようとするところから来る歪みだと思う(例えばドラマのスカイハイが一時間モノであったことを想起してもらいたい)。かといって、二話構成にすれば緊迫感が薄れるだろうから、解決することが難しい問題と言える(まあそう思ってるのは俺を含め少数かもしれんけど)。

また場合によっては、絶望的な状況を作るためだろうが、被害者側にも大きな問題があり、さらに興ざめは加速してしまうのである。

あと、ここからはかなり感性の問題になってくるだろうが、もし仮に作中で描かれるほど腐りきった怨めしい人間ならば、あの程度の死に方では満足できないと俺は感じる。それこそ、生まれてきたことを後悔するくらいに残酷な殺し方を望むだろう(ひぐらし的には爪剥ぎ、五寸釘etc)。まあ下手すりゃコードに引っかかってしまうわけだがw

そんなわけで、登場人物に「感情移入」して殺されるキャラを怨むにしろ、客観的に状況を見るにしろ、どうも冷めてしまうというのが正直なところ。とはいえ、これから世界観などが明らかになるにつれてその問題点が相対的に解消されていくことはあり得る。その意味では、もうしばらく注目していたい作品だ(雰囲気は好きだしね)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 早大卒業式(不毛編) | トップ | ひぐらし:祟編における圭一の謎 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

レビュー系」カテゴリの最新記事