藪椿

優嵐ギャラリー


★沖霞み海きらきらと須磨明石
★嵐去り囀り戻る朝かな
★午後の陽を受け藪椿高く咲く

春の野

★五重塔東播磨の春の野に
★春の野や新幹線は西へ西へ
★ほのぼのと明石海峡春霞

彼岸入り

★朝晴れて空桃色に彼岸入り
★春の野を東へ向かう電車ゆく
★家々の庭先それぞれ梅の咲く

★水音を近くに梅の開きゆく

朝寝

★心地よき疲れの後の朝寝かな
★春耕の音高らかに野に響く
★夕暮れの光に染まり梅林

彼岸前

★彼岸前続く寒さに驚きぬ
★ひとりずつベンチに座り梅を見る
★梅が香を一眼レフに写し撮る

★水仙花寄り添い何か語りつつ

春衣

★＜大相撲三月場所観戦二句＞
★春荒れや館内熱気の四つ相撲
★浪花場所桟敷に並ぶ春衣

★春北風にきらきら光る竹林

★人去りしあと白梅の静けさよ

蜥蜴出づ

★たっぷりと芽を持つ枝は春空へ
★蜥蜴出づ密やかなりし草の音
★春光や今日一片の雲もなし

春の霜

★春の霜東日本震災忌
★つんつんと梅奔放に金のしべ
★青空や降り注ぐ陽と囀りと

★艶やかに八重の紅梅濃き淡き

蝶

★碧色の空へと梅の咲きのぼる
★蝶々の戯れ昼の頂に
★ベビーカーの足跳ねている暖かし

下萌

★咲き初めし椿に蕾たっぷりと
★下萌に防火点検消防士
★観梅の人と語りし真昼かな

★朝風のやや強く吹き白梅に