マグロ中落ち丼 ～背骨のスキマから削ぎ取る赤身～

最近の風潮として、マグロなら何でもかんでも「中落ち」とか「ねぎトロ」とか「剥き身」に呼び名を統一している傾向がある。マグロの中落ちは、背骨間の身をスプーンで削ぎ取っていくので、なかなか大きさや形状まで揃えることがむつかしい。奇麗に揃っているものあればそいつは偽ものだ。





従って、中落ちを切って叩いて脂を混ぜ、ねぎトロ・鉄火巻きの芯として使っている場合もある。本来のネギトロは、とろ部位と勘違いする方も多いなか、本当は硬いスジとスジの間の身を、ねぎとって行くのでねぎトロと呼ぶと聞く。量が足りない時には中落ち・剥き身から応援要員がやってくるってことだ。





お刺身用に柵どりしているうちに出る剥き身も、逆に中落ちとして売られている場合もある。こうなれば既にどの部位とかは断定できなくなるのが通例だ。今回は正真正銘、背骨のアラから自分でスプーンを使って削ぎ取って、丼しゃり上に並べていく本物の「マグロ中落ち丼」をご紹介。従ってお替りはマグロがドンドン小さくなってクズっぽくなっていく。

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