ひとと話す時に気を付けていることがある。
「○○しないとダメ」
「○○しないといけない」
こういった、否定的な表現ではなく、
「○○するとよい」
「○○すると□□しやすい」
などと言うようにしている。
「○○する」ことは勧めているのだから、
「~しない」と打ち消しの言葉を続けず、また、
「ダメ、いけない」といった禁止の言葉を並べない。
「○○しないといけない」と、
「○○してはいけない . . . 本文を読む
水難である。
自宅の地下室の天井が雨漏りする。
地下室に保管していた本はカビてダメになってしまった。
コンクリートの防水をしたが、次の雨でやはり漏れる。
洗面所の洗濯機の裏に湿気がたまってカビてしょうがない。
壁の処置をするために洗濯機を一旦動かして戻したら、
洗濯機へつながる蛇口からポタポタ漏れるようになってしまった。
たたみかける水難。
※
気晴らしに出かけよう。
とはいえ天気予報は雨 . . . 本文を読む
姫は不治の病を患っておられる。
そうよ、だってヒロインですもの。
・私のこの痛み・苦しみは、これ以上無いもので、誰にもわからないものだ。
・ひとの痛みは他の人にはわからない。
・だから私は孤独だ。
・私ほどつらい思いをしている人はいない。
・なんで私だけこんな思いをしなくちゃならないんだ。
・このまま誰にも知られずひとりで死んでゆく。 . . . 本文を読む
昆虫がちょいと好きだ。
そうは言っても「だいすき♪」と頬ずりしたくはならない。
手に乗せて「かわいい♪」なんて愛玩したくもならない。
それには足の数が多過ぎるし、感触も硬過ぎる。
やっぱり犬が好き。
虫ってやつは、
突然意外な方向に跳びはねたり、
捕まえたと思ったら足がもげたり、
やたらな毒針を持っていたり。
好き、とは言い切れない。
昆虫のお隣さんに、蜘蛛がいる。
似た形に進化したが、少 . . . 本文を読む
風呂に入っていたら、壁を蟻が歩いている。 一匹である。 退出願うなら今のうちだ。 何かイイモノでも発見して、巣に帰って仲間を連れて戻って来られては かなわない。 一匹で探索に来たのだろうか。 腹と頭が奇妙に長い、見慣れない蟻だ。 よく見かける種類の蟻の、働き蟻ではないほかの役職の蟻で、 普段は巣から出ないからお見掛け申し上げないのだろうか。 頭の長いのは、どうやら顎が長いようだ。 丈夫な顎を . . . 本文を読む
[あらすじ] 家土地道路に関する書類を求めて、亡父の書斎を捜索。
悲しいこだわりの品々の中に、エロの詰まった箱をいくつか発掘した。
出土品は既に埋め戻した
いや、
出てきたエロ箱はまた元あった本棚の上の簡単には手の届かない場所に戻した。
もう一度箱を下ろして、本のタイトルを確認する気にはなれないのだが、
本が数冊、カバーをかけて入っていた。
いくつかは外国のエロ小説、
ひとつはガリ版刷りのエ . . . 本文を読む
[あらすじ] 今つらい症状を取り去ることは、治ることではなく
楽になるだけのこと。
治るというのは、自分を変化させることの一態だ。
変化を受け入れることは難しい。
なるべく現状維持していたい。
贅沢は言わないから、今のままでいたい。
つらいことはイヤだ。
症状はつらいから消し去りたい。
でも根本的な治癒を目指して自分を変化させるのもつらい。
変化させる必要がある自分を自覚するのはつらい。
. . . 本文を読む
両親ともきょうだいの下のほうで、
しかも私は遅い子だったため、
いとこたちが私よりも15歳くらい年上だ。
法事などと言えば、子どもは子どもで遊ぶものだが、
いとこたちが同世代ではなかったので、そういう経験が無い。
そんないとこ世代が集まると、父の評判はいい。
おじさんはいつもおもしろい話をしてくれた。
と口を揃えて言う。
父の父は土木の設計をする人で、
清水港の何だかを作ったのだが、
不幸に . . . 本文を読む
鍼灸師が集まると、しばしば話題になるのが、
「治りたくない人」だ。
鍼灸の施術を受けに来ているのだから、
治りたくて来ているように見えるが、
その実、そうでもない。
施術によって症状が改善する。
それでもしばらくすると、また同じ訴えを持ってやってくる。
鍼だけでは治らない。
ふだんの生活習慣や、姿勢についてや、体操などを指導する。
やらない。
だから治らない。
また来院する。
いいカモである . . . 本文を読む
家捜ししている。
家宅捜索である。
今住んでいる家を建てたときの、
建築確認の写しを探している。
42年前の書類である。
※
病気とは何か。
私たちが、直接感じるのは症状だ。
痛いとか、動かせないとか、しびれるとか、下痢だ便秘だ、
といった症状がツラい。
なんとかそのツラい症状を無くしたい。
薬を使うと症状がやわらいだり無くなったりする。
しかし、それは病気が治ったことにはならない。
症 . . . 本文を読む
[あらすじ] 6月1日は多摩川の鮎釣り解禁。
狛江の志むらの「鮎の姿焼き」は本物にしか見えない練り切り。
志むら練り切りがいかに本物らしいか、
もういっそのこと並べてみようじゃないか。
うーん、スーパーで買った養殖ものより、
なりは小さいけれど引き締まった身がうまそうなような・・・
「鮎の姿焼き」を買うと、スティックシュガーが付いている。
練り切りにさらに砂糖をかけるのは、食べる上では必要無 . . . 本文を読む
[あらすじ] 6月1日は多摩川の鮎釣り解禁。 狛江の和菓子屋志むらの「鮎の姿焼き」はお見事。 こうなってくると、本物の鮎も食べたくなるというもの。 近所の小さめのスーパーでなぜか売っていたので、さっそく。 子どもの頃から、深大寺の蕎麦屋で虹鱒の塩焼きを食べて、 魚とはこういうものだと思ってきた。 だから、淡水魚も好きだ。 川魚が好きとは言ったものの、家で自分で焼いて食べるのは 実は初めてかも . . . 本文を読む
昨日は月に一度の法螺の日でした。
ひとつだけ本当のことを書いたのは、
6月1日は多摩川の鮎釣り解禁の日だ、ということ。
あとは真っ赤な嘘ですごめんなさい。
磯が好きだ。
ある旅のときに、こんなに長い時間、磯で波音を聞いてるんなら、
本を読むよりもやることあるだろう!と
釣りを始めようと思い立った。
竿だのなんだの買い揃え、仕掛けの準備も楽しくやったが、
どうも結局のところ、殺生がなんとなくイ . . . 本文を読む
今日は多摩川も鮎釣り解禁!
そこで、早朝からさっそく行ってきました。
竿は祖父が使っていた物で、毛バリは自作した物。
この日のために調整してきたので、首尾は上々。
コロガシ釣り、友釣りが盛んなようだが、私はやっぱり
自分で工作するところも含めて好きなので、毛バリ一本槍。
私が子どもの頃、つまり30年ちょっと前の多摩川は、
水質汚濁がひどかった。
底には青黒いヘドロが溜まっていて、夏にはにおった . . . 本文を読む