犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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心身を分けて考えない

2023年03月24日 | からだ
自分の心ばっかりは他人の心とは入れ替えられないし、
身体も他人の身体と交換はできない。
私が私である、というのは、この心と体が作り出した認識ではないだろうか。

そんでもって、伝統的な鍼灸の医学論では、
心と体を分けて考えない。
心の状態や体の状態は同じ理論の上で取り扱う。



[あらすじ] 老人ホームで暮らす母を3ヶ月に1回、大学病院に連れて行く。
車椅子から車への移乗を手伝った際、腰に痛みが走った。
その日は歩くのも不安な感覚が有り、腰掛けていられないような強い痛みは数日続いた。
そして十日後、スッと痛みは去った。

潜在意識つまり意識にのぼらない部分に深く潜り込んでいる、心の問題が有ると、
その問題から目を逸らさせるために、脳が身体に痛みを起こさせる。
脳の作り出した痛みはリアルである。
また、物理的な問題が有る箇所に痛みを出すなど、巧妙な手口を使う。
この仕組みを知って、「だまされないぞー」とすると、痛みは消える。



十日間、あれこれ試した。
最初の日の痛みを10とすると、その後2,3日は痛み9で、
それから一週間は7が続いた。
たまに8くらいに痛む日も有った。

それが、10日目の午後、不意に3まで引いた。



また一方で、体の痛みは、「今の生き方じゃツラいよー!」という
サインでもある。
どこか痛いとか具合が悪いとなったら、
日頃の生活の何かを変える必要が有る。

それは心の問題だったり、食や睡眠や運動などの生活習慣だったりする。
とにかく自分の在り方をあらいざらい見直して、
どこか一つでも変えてやる。
すると、体が変わったりする。



鍼灸の臨床に立っていると、
実に心と体はひとつのものだと感じる。

体よりも深いところに心が在るようだ。

治療する側から見ると、
新しいもの、浅いものから治していく。
次第に、病歴の長いものを治していく。
その時に、体の症状の原因として、心の問題が在る。

よく、病気や痛みなどが治った時に、
すごく気持ちがスッキリするという経験が有る。
あれは、「治って楽になったから気分が良い」というだけではなく、
体を治していく過程の先で、その原因である心の問題も治っていっている、
という事が有ったりもする。



あんまりクヨクヨしていると消化が悪くなったり、
言いたいことを我慢していると咽喉に症状が出たり、
混乱するようなことを抱えているとアレルギーが出たり、
怒りを抑え込んでいると腰痛が出たり。



10日間、自分の心の問題にやたらと向き合ってみた。
向き合おうと思ってみれば、そりゃあずろずろと問題が出てくる。

あのことにこだわっているせいかしら、
あの人に謝ったらすっきりするかしら、
あの頃に誰かを傷付けてないかしら、
そういえばあんなことも有ったなあ、
っていうかそんな古いことをねちねち憶えているのが良くないんじゃないかしら、
ここできっちり振り返って、忘れちまったらいいんじゃないか。

等々などなど。



10日目の午後、なんだか少し体が軽い。
夕方、犬の散歩に出てみて、歩きやすさに気付いた。
そういえば、この午後はあまり腰のことを意識せずにいられたのだ。

喉元過ぎれば熱さを忘れるってなもんで、
痛みが引いたら早速、忘れていたのだ。

激変である。
やっと痛みが引いた。

でも、なんで?
今日、私は何をした?



腰痛に関わることをした。

それが、
自分の腰痛ではなく、他人の腰痛に関わったのだ。

その数日前、
中学の同級生がもう何年も腰椎すべり症を患っていると聞いた。
一日に3回も鎮痛剤を飲んでいるので、不安で、
治療法を変えたいと言っている、というのだ。

さてまた別の友達が最近、腰椎すべり症で手術を受けた。
その友達にちょうど先週会って、術後の様子を聞いていた。

実は、脊椎に関する日本一の病院は、地元調布に在る。
第一人者である先生が退いた後、同じ場所で別の名前になったが、
変わらず脊椎の専門病院である。
私の友達も、ここで手術を受けたのだ。

中学の同級生にも久しぶりに連絡を取った。
そしてこの病院を紹介した。
知らなかったようで、喜んでくれて、早速調べてWEB予約を入れたそうだ。

ひとまず良かった良かった。



ってなことが有った。

ひとの腰痛について行動を取った。

このことも、自分の腰痛に変化が出た一つの要因だと
私は感じている。



体と心はひとつながりのものであり、
さらに深く辿っていくと、他の人の心とも繋がっている。
そんなことを感じた。
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