犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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TVドラマ「ふろがーる!」

2020年08月13日 | よみものみもの
テレビドラマを観るということをずっとしてこなかった。
何曜日の何時に必ず観る。とか
ビデオに録画しておいて時間の有る時に観る。とか
煩わしい。
勿体付けて週毎に小分けするなど。
「3夜連続毎回2時間スペシャル」だったら観る。
かな・・・?
そんな煩わしさを超えてまで観たくなるほどの興味が持てない。
興味が持てないのはあまり観ないからだ。
という悪循環に陥る。
悪ってこともないが。



インターネットの見逃し配信サイトというものの出現で、
その煩わしさが解消されてしまった。
それと、介護ストレスで「何も考えず受け身で時間を過ごしたい欲求」のタイミングが合った。
2年ほど前に友人Yから見逃し配信サイトを教わってから、
ドラマをちょいちょい観るようになった。



グッと見ごたえの有るものも有った。
楽しい気分にしてくれるので観るものも有った。
価値観があまりにも不快で、15分くらい観てやめるものも有った。



民放共通の配信サイトで観ているので、最初はどの局のものか、ということは気にしていなかった。
しかし、いくつか観るうちに、局によってドラマも特徴が有ることが分かってきた。
観ていると、なんとなくどこの局のものか分かるのだ。



そんな中でも異色なのが、テレビ東京のドラマだ。

短めで、とにかく、内容に深い意味は無い。
そして、テーマがはっきりと定められている。

前期は、他では食べられないようなメニューを出すけれど
今の店主が引退したら閉店になる、
つまり絶滅が危惧される絶品の食事「絶メシ」をテーマにしていた。

実に馬鹿々々しいのだが、
昭和の佇まいの店が紹介されるのを観るのは楽しい。



これがテレビ東京のドラマというものか、ということを覚えたのは、
1年くらい前の「日本ボロ宿紀行」であった。
同名の本を素材にしているが、
20年前に一曲だけヒットした歌手とそのマネージャーがドサ回りする、という設定は
ドラマでの脚色である。

舞台となるボロ宿は本当にボロ宿で、
いつ取り壊されてもおかしくないような所ばかりだ。



つまり、テレビ東京のこの手のドラマは、ドラマというよりは
午後の「情報番組」でちょいと紹介するようなネタなのだ。



今期の「ふろがーる!」も、
今度は風呂かよ。という気持ちで観始めた。

二十代前半かとおぼしき女性が、自宅のアパートの風呂で
入浴を最大限に楽しむ。
たとえば柑橘類を切って浮かべるとか、
クエン酸と重曹を練り合わせてボールにして入浴剤にするとか、
ほらやっぱり午後の「情報番組」に相応しいテーマである。

しかし、この女性の風呂にかける熱情が、強い。
それだけのことでドラマを作っている。



先週は、重曹スプレーで浴槽の皮脂汚れを落とし、
クエン酸ペーストで蛇口の水垢を落とす、ということがポイントであった。
ほら「情報」。

彼女があまり夢中で掃除しているので、
風呂なんか特に興味の無い’後輩’が、ついに自分も磨いてみたくなる。
そして、手伝ってくれたから、と彼女は後輩に一番風呂を譲る。

失恋したけどヘイチャラ、次いってみよー!と平静を装っていた’後輩’は、
湯舟につかりながら、「ちゃんと辛かった」と、初めて涙をこぼす。



これが風呂だよ!

と思う。
テレ東の不思議ドラマに、いつの間にか引き込まれている。



さて。
今日もあんまり暑いから、
午後は重曹とクエン酸で風呂場の掃除をして、そのまま入浴になだれ込むとするか。
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