「わたしは花粉症ではない、って言っています。」
なんて往生際の悪い。
「花粉症の人が"今日は最悪"って言ってる日にくしゃみが出るくらいなんで。」
なるほど。
私も、ずっとそう言っていた。
くしゃみ鼻水が止まらない、という日が有るには有るが、
春のうちのせいぜい3回くらいなのだ。
だから、花粉症のうちにも入らない、と認めていなかった。
※
太り切っていた4年前、花粉症の症状がたいそうつらかった。
鼻水だけでなく、頭痛や倦怠感も強かった。
そこで、私は薬をのんだ。
市販薬を買ったのか、数年前のことで憶えていない。
医者に行きはしなかったのだが、薬を買った記憶も無いので、
家に有ったものを使ったのかもしれない。
これが、副作用が強く出た。
倦怠感は強く、フラフラになり、
頭痛は軽く有ったので改善したのかもしれないが有り、
とにかく眠り、
腰痛が強く、全身が痛かった。
その数週間前に風邪を引き、これが長引いてしまったせいもあり、
薬に頼ってでも早く症状を収めたい、と考えたのかもしれない。
もうよく憶えていないのだが、とにかく2日くらい眠り続けるしかなく、
全身痛がひどかったので、
私はこれ以来、薬をのんでいない。
※
この後、食事を変えて、体重は12㎏落とした。
翌年、花粉症の症状はそこまでひどくなかった。
顔にスプレーして花粉をはじく、という商品が発売され、
この助けも有って、さらに翌年はまったく花粉を気にせずに春を過ごすことができた。
※
ところが今年はいけない。
朝、目が覚めるともう、目がゴロゴロとしている。
鼻も腫れぼったい。
顔にスプレーして犬の散歩に行く。
なんとか無事に帰って来る。
しかし、掃除洗濯などしているうちに、くしゃみ鼻水が始まり、目の痒みが強まる。
※
日々、花粉情報を検索するようになってしまった。
「たいへん多い」なんてのを見て、おののくのだ。
※
思い出した。
発掘品の数々の中に、空気清浄機が有った。
亡父はたいへんな煙草のみであった。
煙草のことを「子どもの頃からの一番の友達」と言って憚らなかった。
ひととしてどうなんだろう。
父と古い付き合いの人が、見かねて空気清浄機をくれた。
私は子どもの頃に喘息を患ったし、母はいつも咳をしていた。
ところが父はろくすっぽその機械を使わなかった。
音がうるさい、と言うのだ。
いや、たいした音ではない。
池のポンプがうるさくて眠れない、と私が言った時は止めようもしなかったが、
静かな空気清浄機は使わなかった。
それとは別の、もう一つの小さな空気清浄機が発掘された。
これはどうやって入手したか憶えていない。
私が買ったのだったか。
イオン式と言う。
中に電極が有る。
音は、しないと言っていい。
フィルターも無くて、ほんとに効いてんのかいな?
と思ったものだ。
しばらく使ってみてから蓋を開けたら、
ぎっとりとヤニで汚れていたので、黙ってよく働いていることが分かった。
かわいいやつだ。
※
このヴィオンちゃんを、久々に稼働させてみた。
つけているのを忘れるくらい、静かだ。
相変わらず効いてんのか効いてないのか分かりにくいやつだ。
※
漢字に変換もせず「かふん」で検索したら、
『かふん昔ばなし』というウェブマンガを見つけた。
小学生の頃のエッセイ風マンガで、面白い。
主人公の家に、獅子舞や押し売りやムショ帰りがやってくる。
だから、昭和44年生まれの私より、作者はちょいと上の世代だろうと思った。
ところが、読んでいくと子どもたちはプレステなどで遊んでいる。
90年代に小学生なので、私より一回りは下の世代なのだ。
ただし、どうやら舞台はどこかイナカらしい。
押し売りやムショ帰りといったライフスタイルは、
東京では80年代には消え去っていたが、地方に生き延びていたのだ。
※
写真と本文は関係ありません。
ね、ジーロくん。
なんて往生際の悪い。
「花粉症の人が"今日は最悪"って言ってる日にくしゃみが出るくらいなんで。」
なるほど。
私も、ずっとそう言っていた。
くしゃみ鼻水が止まらない、という日が有るには有るが、
春のうちのせいぜい3回くらいなのだ。
だから、花粉症のうちにも入らない、と認めていなかった。
※
太り切っていた4年前、花粉症の症状がたいそうつらかった。
鼻水だけでなく、頭痛や倦怠感も強かった。
そこで、私は薬をのんだ。
市販薬を買ったのか、数年前のことで憶えていない。
医者に行きはしなかったのだが、薬を買った記憶も無いので、
家に有ったものを使ったのかもしれない。
これが、副作用が強く出た。
倦怠感は強く、フラフラになり、
頭痛は軽く有ったので改善したのかもしれないが有り、
とにかく眠り、
腰痛が強く、全身が痛かった。
その数週間前に風邪を引き、これが長引いてしまったせいもあり、
薬に頼ってでも早く症状を収めたい、と考えたのかもしれない。
もうよく憶えていないのだが、とにかく2日くらい眠り続けるしかなく、
全身痛がひどかったので、
私はこれ以来、薬をのんでいない。
※
この後、食事を変えて、体重は12㎏落とした。
翌年、花粉症の症状はそこまでひどくなかった。
顔にスプレーして花粉をはじく、という商品が発売され、
この助けも有って、さらに翌年はまったく花粉を気にせずに春を過ごすことができた。
※
ところが今年はいけない。
朝、目が覚めるともう、目がゴロゴロとしている。
鼻も腫れぼったい。
顔にスプレーして犬の散歩に行く。
なんとか無事に帰って来る。
しかし、掃除洗濯などしているうちに、くしゃみ鼻水が始まり、目の痒みが強まる。
※
日々、花粉情報を検索するようになってしまった。
「たいへん多い」なんてのを見て、おののくのだ。
※
思い出した。
発掘品の数々の中に、空気清浄機が有った。
亡父はたいへんな煙草のみであった。
煙草のことを「子どもの頃からの一番の友達」と言って憚らなかった。
ひととしてどうなんだろう。
父と古い付き合いの人が、見かねて空気清浄機をくれた。
私は子どもの頃に喘息を患ったし、母はいつも咳をしていた。
ところが父はろくすっぽその機械を使わなかった。
音がうるさい、と言うのだ。
いや、たいした音ではない。
池のポンプがうるさくて眠れない、と私が言った時は止めようもしなかったが、
静かな空気清浄機は使わなかった。
それとは別の、もう一つの小さな空気清浄機が発掘された。
これはどうやって入手したか憶えていない。
私が買ったのだったか。
イオン式と言う。
中に電極が有る。
音は、しないと言っていい。
フィルターも無くて、ほんとに効いてんのかいな?
と思ったものだ。
しばらく使ってみてから蓋を開けたら、
ぎっとりとヤニで汚れていたので、黙ってよく働いていることが分かった。
かわいいやつだ。
※
このヴィオンちゃんを、久々に稼働させてみた。
つけているのを忘れるくらい、静かだ。
相変わらず効いてんのか効いてないのか分かりにくいやつだ。
※
漢字に変換もせず「かふん」で検索したら、
『かふん昔ばなし』というウェブマンガを見つけた。
小学生の頃のエッセイ風マンガで、面白い。
主人公の家に、獅子舞や押し売りやムショ帰りがやってくる。
だから、昭和44年生まれの私より、作者はちょいと上の世代だろうと思った。
ところが、読んでいくと子どもたちはプレステなどで遊んでいる。
90年代に小学生なので、私より一回りは下の世代なのだ。
ただし、どうやら舞台はどこかイナカらしい。
押し売りやムショ帰りといったライフスタイルは、
東京では80年代には消え去っていたが、地方に生き延びていたのだ。
※
写真と本文は関係ありません。
ね、ジーロくん。
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