雪が落ちる

雪が降った。

東京のことだから、たいした量ではない。
それに、翌日はきれいに晴れた。
どんどん融ける。

※

家の南側にサンルームが有る。
ガラス張りなので、冬は極寒、夏は酷暑の拷問部屋である。

そのすぐ内側が居間だ。
そこに我が飼い犬ウーゴくん５歳半去勢オスビビりくんの居場所が在る。

雪の積もった屋根に陽が射して、どんどん融ける。
２階の軒先から、ポタポタと水が滴り落ちて、
サンルームのガラスの屋根に落ちる。

ドサッ！

10時頃になったら、たまらずに塊が落ちてきた。
かたまりと言っても、しっかりかたまってはいない。
だいぶ融けてきているので、落ちてぐじゃっとみぞれ状になる。

この音に、気の小さい犬はいちいち驚く。
ちょくちょく落ちてくる。
ちょくちょくビビる。

あんまりちょくちょく落ちてくるので、
ガラスが割れやしないかと私もちょっとビビる。

廃材の適当な板が有るので、
それをガラス屋根の上に載せた。
ポタポタと雫が落ちる所に合わせる。

これでひと安心。

※

雪解けの日は、とにかくキラキラして
晴れているということ以上に明るい。
音の賑やかさも加わって、春らしさがつのる。