研究日記

考えたこと、読んだ本、出席した集まりなどを残しておくためのもの。

建前の政策

2010-05-18 | Weblog
5月16日の北海道新聞で、
八代尚宏氏が
派遣禁止に関して、
「派遣禁止によって、中小で雇用機会が減る恐れがある」と述べていた。
「(打ち切りの補償責任、同一労働同一賃金など、)
そうした地道な政策の代わりに、
単に派遣の働き方自体を禁止することは、
政治的なアピールとしては効果的かもしれない。
・・・
派遣労働者の利益にはならない」
と述べてもいた。

5月17日の北海道新聞には、
家の追い出し規制法案について書かれていて、
「今度は貸主側が入居基準を厳しくし、
収入に少しでも不安があると、
部屋を貸さない動きが強まるのでは」
という業界関係者の声が紹介されていた。

そういえば最近、
貸金規制が厳しくなったせいで、
消費者金融は衰退していったが、
それより悪いヤミ金が増えている、
という新聞記事も読んだ。

なんか最近そういう、
「確かに正しいけど、実際に実施されると、人を救わない」という、
建前的な政策が多い気がする。

「派遣労働禁止します」
「家の追い出し禁止します」
「貸金規制します」
というのは簡単だけど、
そもそもそれが発生しなければならなかった社会の原因に、
全然正面切って向かい合って無い気がする。

5月17日の朝日新聞には、
鈴木寛・文部科学副大臣が、
就職活動の早期化について、
「(就職協定のような強制的な制度を導入しても)
強制すると「正直者が馬鹿を見る」構造になり、
ルールへの信頼が損なわれてしまう。
「拘束力の強いものに変えた」というのは政策的には格好いいが、
自己満足になる」
と述べていた。

そうそう、
そんな感じ。

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