研究日記

考えたこと、読んだ本、出席した集まりなどを残しておくためのもの。

『小説上杉鷹山』

2006-08-31 | Weblog
童門冬二『小説上杉鷹山』を読み終えた。

改革において起こりがちな、
事態や人の心の動きが書かれていると思った。

名君が次々と改革を成功させるばかりの話ではなく、
信頼していた部下が汚職したり、
後進の育成に失敗したことも書かれた話であった。

私が改革をしたり、
そもそも江戸時代と比べて改革が必要な状況かどうか分からないが、
(餓死者が出ているわけではない。
「改革は永遠に必要だ」などと言うのは、
言葉の重みを失わせる)
清く、徳を持って生きた上杉鷹山の生き方は、
なれるかどうかは別にして、あこがれる。

8団体

2006-08-30 | Weblog
総務省が、
市町村の一時借入金等についての点検結果を発表した。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060830_6.html

小樽市、室蘭市、釧路市、北見市、苫小牧市、滝川市、伊達市、むかわ町
の8団体が、
会計間の出納整理期間を利用した会計操作、
いわゆる“ジャンプ”をしていたとのこと。

先日作った財政指標の中での、
それぞれの位置を示した。
http://www.pinky.ne.jp/%7Eutopia/diary/2006/060830zaisei.xls
(むかわ町は、その当時穂別町と鵡川町)

ところで、
前の発表を見返してみたら、
9団体だった。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/pdf/060803_2.pdf

1団体は?

米沢藩と夕張市

2006-08-30 | Weblog
前から読もうと思っていたシリーズ
童門冬二『上杉鷹山』

最初のところに書かれた米沢藩の様子、
・商人に金を借りようとしたら断られた
・幕府に藩を返上することを考えた
・石高が減ったのに人員整理をしなかった
・収入の88パーセントが家臣の給与
・商人から借りた金は返すのに年百年かかる額
・重役3割、中級2割、一般1割の賃金カット
など読んでいたら、
(失礼ながら)夕張市のことを思い出した。

違うのは農民に重税を課しているところだ。
(夕張市の場合は、税率は他の市と大きく変わらないはずだ)

発展過程

2006-08-28 | Weblog
昨日、
地域の夏祭りにおいて、
アイドルの卵と呼ばれるのであろう人たちを、
見た。

そういった人たちが存在することは、
知識として知っていたが、
実際に目にしたのは初めてである。

それはそれで「大変だなあ。お仕事がんばって」と思ったが、
それより興味を引いたのは、
小規模ながらも法被を着た応援団らしき人たちが、
前に陣取っていたことである。

テレビに出ているような大きな人たちと、
無との間の存在が見れたのは
現実感と連続性ということで良いことである。

(ちなみにPinkとMonKeroという人たちだった)

最近の若者はコミュニケーション能力が低く?

2006-08-24 | Weblog
社会に出て(=職業に就いて)、
職場に限らず
これまでより多くの(私より)年配者と付き合うようになった。

そこで思うのは、
特に年配者だからといって、
コミュニケーション能力が高くない、
ということだ。

よく世間に流布する言説として、
「最近の若者はコミュニケーション能力が低く・・・」など見るが、
それが正しいとすれば、
年配者はコミュニケーション能力が高いと期待するではないか。

しかし、
観察する限り年配者が年少者より特に高いように見えない。
(逆に低いようにも見えないが)

そもそもの仮定
「最近の若者はコミュニケーション能力が低い」が間違っているのではないか。

報道を見る限り、
騒音にいきなりぶち切れて人を刺したりするのは、
年少者も年配者もやっているようだ。

それとも
「ひきこもりはコミュニケーション能力が低く、
脈絡の無い話をだらだらしゃべるのは高い」
といった、
もっぱら音量にたよった定義なのだろうか。

本当に自治体が破産する法律

2006-08-13 | Weblog
Wikipediaの「特別区」の項目によれば、
1952年から1975年まで、
東京都の特別区の区長は
区議会が都知事の同意を得て選任することとされていたらしい。

なぜそんなことを調べたかといえば、
債務不履行を起した市町村があったとして、
そこの自治権の接収(長や議会をなくする)ことはできるかどうか、
考えていたからだ。

憲法には以下のように書いてある。
  第九十三条  地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
  ○2  地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
これに引っかからないの?
という問題である。

『要説地方自治法』によれば、
最高裁は
「特別区は憲法93条2項の地方公共団体として認めることができないから、
区長公選制廃止は合憲である」(最高裁昭和38・3・27)
としたらしく、
(そのとき特別区エリアは東京都の一層制だったことになるから)
二層制を多少改正しても憲法に違反するとは限らない、
としている。

その説をとれば、
あるエリアにまったく自治体が無い=都道府県も市町村も無い、
のは違憲の疑いが濃いが、
都道府県はあるが市町村は無い、
というのは可能そうだ。

よって、
債務不履行をした団体が消滅する=破産する法律を作るのは、
法理論的には可能そうである。

一時借入金9団体の一部

2006-08-08 | Weblog
8月5日に、
「北海道以外では「赤字隠し」は無く、
北海道では、9団体について精査中とのこと。
団体名について公表は無かった。」
と書いたが、
北海道新聞のサイトを見ていたら、
一部名前が出ていた(8月3日付け)

釧路、小樽、北見市など
であるらしい。

それらの
一時借入金利子の構成比は以下だから、
この指標は全然使えないことになる。

81 北見市 0.022%
104 小樽市 0.015%
106 釧路市 0.014%

がっかりである。