前回の話が難しくなってしまったので…。今回は「自然な英語表現」について。
たとえば次の日本語を英語にするとき、どう表現するでしょうか。あなたは友人と話していて、何気ない日常のやりとり、という場面を想定しましょうか。
(1)僕は先週末、友達と遊んだ。
(2)私は放課後、部活に行った。
日本人に多いミスは次のようなものです。
(3)I played with my friends last weekend.
(4)I went to my school club after school.
(3)は場合によっては正しい文ですが、中・高・大学生がこの文を話すと「おや」と思われてしまいます。(3)は「(鬼ごっこなどの遊びで)遊んだ」という意味です。
また(4)は、ネイティブなら別の表現を好む、という意味で少し不自然のようです。ただし(4)のようなミスは許容範囲なので、学習者が話すならすばらしい文だと思います。
(3)と(4)は同じミスでも、大きく異なると私は思います。(3)はそもそも伝えたいことが伝わりにくい(伝えたいことが伝わらない)ミスであり、語彙力不足によって起こるものです。それにたいして(4)は少し不自然な表現というだけで伝えたいことは伝わります。
英語を話すときに、特に伝えたいが語彙力が不足しているのは、教師が生徒に語彙を与えていない可能性があります。教師は常に生徒が表現したくてもできない語彙に目を光らせておき、授業で扱っていくべきだと思います。
(1)と(2)の自然な表現は、それぞれ次のようになるでしょう。
(5)I hung out with my frineds last weekend.
(6)I went to ~ club after school.(~には具体的な部活、たとえばbadmintonなど)
生徒は自分の表現したい文の語彙はすぐに覚えていきます。
先日、新しくきたALTが、生徒の発した英語に「とても感動した」と言っていました。生徒はこう言いました。
(7)I like hanging out with my friends.
このALTは、主に進学校に勤めていますが、この表現が生徒から出てくることはないと言っていました。私の学校は進学校ではありませんが、生徒は私が教えた表現をうまく組み合わせて作っていました。
高校生の生徒たちは、次の表現も好んですぐに覚えます。
(8)I went on a date with Hanako.(僕は花子とデートした。)
このような生徒の生活に密着した表現は、記憶に残りやすいようです。
授業ではこのような生活に密着した語彙(や定型表現、コロケーション)も積極的に教えていくべきです。そうでなければ生徒たちは自分の身近な出来事も、自信をもって英語にできません。
「私は付き合っている人がいる。」はどうでしょうか。これは意外と簡単ですね。
(9)I have a girlbriend/boyfriend.
では、「私は~と付き合っている」はどうでしょうか。いろいろ方法はありますが、
(10)I'm dating ~.
(11)I'm seeing ~.
(12)I'm going out with ~.
が一般的でしょう。
では、「私は~と別れた」はどうでしょうか。
(13)I broke up with ~.
(14)~ and I broke up.
(15)I split up with ~.
(16)~ and I split up.
(14)や(16)のほうが、どちらが振ったというよりも「お互いに」というニュアンスがあるので、相手への気遣いが感じられるようです。(13)や(15)だと、「私が振った」というニュアンスがあるようです。しかし、細かいことですし、あまり気にする必要はありません。
ちなみに「彼女に振られた」と言いたいときには、
(17)She dumped me.
という表現も使います。dumpは「ダンプカー」の「ダンプ」と同じで、「~を捨てる」という意味です。(ちなみに英語で「ダンプカー」はdump truckです)
最近、生徒たちに英語で日記を書かせています。書いた英語は、大変ですがすべて私が添削しています。わからなかった表現1つは日本語で書いて、それを授業で生徒たちにfeedbackしていこうと思います。自分が表現したい語彙を扱っていれば、生徒のmotivationも高まる…と思いたいですね。
たとえば次の日本語を英語にするとき、どう表現するでしょうか。あなたは友人と話していて、何気ない日常のやりとり、という場面を想定しましょうか。
(1)僕は先週末、友達と遊んだ。
(2)私は放課後、部活に行った。
日本人に多いミスは次のようなものです。
(3)I played with my friends last weekend.
(4)I went to my school club after school.
(3)は場合によっては正しい文ですが、中・高・大学生がこの文を話すと「おや」と思われてしまいます。(3)は「(鬼ごっこなどの遊びで)遊んだ」という意味です。
また(4)は、ネイティブなら別の表現を好む、という意味で少し不自然のようです。ただし(4)のようなミスは許容範囲なので、学習者が話すならすばらしい文だと思います。
(3)と(4)は同じミスでも、大きく異なると私は思います。(3)はそもそも伝えたいことが伝わりにくい(伝えたいことが伝わらない)ミスであり、語彙力不足によって起こるものです。それにたいして(4)は少し不自然な表現というだけで伝えたいことは伝わります。
英語を話すときに、特に伝えたいが語彙力が不足しているのは、教師が生徒に語彙を与えていない可能性があります。教師は常に生徒が表現したくてもできない語彙に目を光らせておき、授業で扱っていくべきだと思います。
(1)と(2)の自然な表現は、それぞれ次のようになるでしょう。
(5)I hung out with my frineds last weekend.
(6)I went to ~ club after school.(~には具体的な部活、たとえばbadmintonなど)
生徒は自分の表現したい文の語彙はすぐに覚えていきます。
先日、新しくきたALTが、生徒の発した英語に「とても感動した」と言っていました。生徒はこう言いました。
(7)I like hanging out with my friends.
このALTは、主に進学校に勤めていますが、この表現が生徒から出てくることはないと言っていました。私の学校は進学校ではありませんが、生徒は私が教えた表現をうまく組み合わせて作っていました。
高校生の生徒たちは、次の表現も好んですぐに覚えます。
(8)I went on a date with Hanako.(僕は花子とデートした。)
このような生徒の生活に密着した表現は、記憶に残りやすいようです。
授業ではこのような生活に密着した語彙(や定型表現、コロケーション)も積極的に教えていくべきです。そうでなければ生徒たちは自分の身近な出来事も、自信をもって英語にできません。
「私は付き合っている人がいる。」はどうでしょうか。これは意外と簡単ですね。
(9)I have a girlbriend/boyfriend.
では、「私は~と付き合っている」はどうでしょうか。いろいろ方法はありますが、
(10)I'm dating ~.
(11)I'm seeing ~.
(12)I'm going out with ~.
が一般的でしょう。
では、「私は~と別れた」はどうでしょうか。
(13)I broke up with ~.
(14)~ and I broke up.
(15)I split up with ~.
(16)~ and I split up.
(14)や(16)のほうが、どちらが振ったというよりも「お互いに」というニュアンスがあるので、相手への気遣いが感じられるようです。(13)や(15)だと、「私が振った」というニュアンスがあるようです。しかし、細かいことですし、あまり気にする必要はありません。
ちなみに「彼女に振られた」と言いたいときには、
(17)She dumped me.
という表現も使います。dumpは「ダンプカー」の「ダンプ」と同じで、「~を捨てる」という意味です。(ちなみに英語で「ダンプカー」はdump truckです)
最近、生徒たちに英語で日記を書かせています。書いた英語は、大変ですがすべて私が添削しています。わからなかった表現1つは日本語で書いて、それを授業で生徒たちにfeedbackしていこうと思います。自分が表現したい語彙を扱っていれば、生徒のmotivationも高まる…と思いたいですね。