英語教師のひとりごつ

英語教育について考える。時々ラーメンについて語ることもある。

研究授業を終えて

2015-11-11 22:16:00 | 日記
今日は研究授業を行いました。管内の先生方が集まって授業を見ていただきました。やはり研究授業をやると、授業へのモチベーションが上がります。

この半年の授業で徹底したことが2つあります。まず1つめは、文法を使って身近なことを表現するのを徹底すること。前任の学校(全く進学者のいない学校です)でもやってきたことを、この半年でさらに推し進めてきました。自分の表現したい身近な話題を、シンプルな英語でいかに表現するかを1年生の指導の中心に据えました。今の学校は管内では中心校で、生徒もある程度の実力を持った子たちです。しかし、あまり難しいことを表現させても、自分たちの話すニーズとはかけ離れているので学ぶ意欲は湧かないと思います。逆にいえば、身近なことを表現したいという欲求はどんな生徒でも持っているのだと思います。それを文法という道具を使ってどう表現するのか、が少なくとも高校1年では徹底されるべきだと思います。

2つめは、文法を学ぶ上で重要な形式、意味、そして使用場面を関連させながら理解を促していくこと。これも、今まで何度も述べてきたことですが、それをより系統的で、より具体的な形にしてきました。特に、軽視されがちな使用場面の指導を徹底しました。例えば助動詞の指導では丁寧さの問題を取り上げ、様々な場面でどのように相手に依頼すべきなのか考えさせました。受動態ではどの場面で受動態が適切なのかを具体的な例を元に考えさせました。こういった適切な文法使用を具体的な場面設定をもとに考えさせている授業を私は今まで全くといってよいほど見たことがありません。たまにやっていても、その場面設定は表面的に与えられているだけで、適切な文法使用という観点からはさして重要ではないことが多かったりします。これでは場面を与えていないのと代わりないような気がします。そうではなく、場面が文法選択に決定的な影響を与えるようなものでなければならず、しかしそれは英語を使う時、常に我々が少なからず意識しているわりと当たり前のことであり、そして当たり前でありながら生徒はまるで理解していないことを意外と教員は見逃していたりするのです。

これからさらに挑戦したいことはありますが、まずはあと半年、上記の2点を意識して授業を組み立てていきたいと思います。結果は後からついてくると信じて。